「葬送のフリーレン」の感想・紹介(アニメとマンガの違いなど)

「葬送のフリーレン」の感想を、アニメとマンガの違いなどを含めて紹介していきます。

 

葬送のフリーレン

作品の経緯

本作は2020年に「週刊少年サンデー」で連載が開始され、同年に単行本が発行。
2023年にはアニメ化もされている。

 

作品の内容

物語の舞台は剣と魔法の世界。
そこには人間・エルフ・ドワーフ・魔族など、多様な種族が存在していた。

 

魔王を倒して王都に凱旋した勇者パーティーの4人。
その10年の旅路を終え、感慨にふける勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン。

 

しかしエルフとして1000年を生きる魔法使いフリーレンにとって、10年は短いもの。
特別な感情は持てず、50年後に”エーラ流星”を見ることを約束し別れを告げる。

 

50年後に再会する4人。
年老いたヒンメルに対し、変わらないフリーレンは驚きを隠せない。

 

まもなくしてヒンメルは亡くなるが、その時フリーレンは初めてヒンメル達を理解しようとしてこなかったことに気づかされる。

 

「…人間の寿命は短いって分かっていたのに…」
「…なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」

 

ヒンメル達との10年の意味を理解するため、人間を知るため、趣味の魔法収集を行うため、再びフリーレンは旅路につく。

 

作品の感想

「この作品の面白さはなんだろうか?」
そう考えた時、本作の面白さは”人”と”世界観”に尽きる。

 

普通ならヒンメルやフリーレンの勇者パーティーが、魔王を倒すまでを描くもの。
しかし、いきなり魔王討伐後から始まる。

 

物語は現在と過去回想を繰り返し、ノスタルジーを感じさせる。
そのため本作には常に”静寂”がつきまとう。

 

クヴァールや断頭台のアウラが登場する場面は、むしろイレギュラーなのかもしれない。

 

本作の根底に流れているのは、”優しさ”ではないだろうか。
ヒンメル・ハイター・アイゼンのセリフから、それらがにじみ出ている。

 

現在のパーティーメンバー、フェルンやシュタルクは子供っぽさが残っている。
過去に優しくされたフリーレンが、2人に対してどう向き合うのかも主題といえる。

 

本作を読んでいくと、”人”と”時間”の大切さを思わずにはいられない。

 

アニメとマンガの違い

マンガ1巻(アニメでは4話分)の段階では、アニメはマンガを忠実にトレースしている。
またマンガではスルーしてしまいそうなシーンも、アニメで分かりやすく再現されている。

 

変更点を見つけるのが難しいくらいだが、気づいた点を記していく。

 

最初に感じたのはフリーレンとヒンメルの表情。
アニメの方が柔らかい感じになっている。

 

アニメ2話でフリーレンが幼いフェルンに魔法について語るシーン。
マンガでは少し触れただけで終わっている。

 

アニメ2話で過去にフリーレンが荒れた場所に花畑を出現させたシーン。
アニメでは壊れた教会が存在しているが、マンガでは何もない荒野。

 

この記事を書くため改めてアニメとマンガのセリフを確認したのだが、本当に忠実にトレースしていた。

 

多少つなぎの言葉や語尾に違いはあるが、そのままのセリフが再現されている。

 

普通はアニメの時間に合わせて脚色するものだが、本作においてはそれがほとんどない。
マンガに合わせてアニメの時間を調整した感じ。

 

そのためマンガ1巻に、アニメ4話分を使っている。
そう考えると、初回放送が4話(2時間)だったことにもうなずける。

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。
 

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→葬送のフリーレン(23話)
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