原作小説「銀河英雄伝説(アニメ3期後編相当)」の名言・台詞をまとめていきます。
銀河英雄伝説8巻
第一章 風は回廊へ
「ハイネセンが真に同盟人の敬慕に値する男なら、予の処置を是とするだろう」
「巨大な像など、まともな人間に耐えられるものではない」(ラインハルト・フォン・ローエングラム)
「ヤン・ウェンリーがいかに希謀を誇ろうとも」
「この期におよんで軍事上の選択肢はふたつしかありえない」(ラインハルト)
「進んで戦うか、退いて守るか、だ」
「彼がどう選択し、どう予をしとめようとするか、大いに興味がある」(ラインハルト)
「あのオーベルシュタインよりはやく死んでたまるか」
「おれは奴の葬儀のときに、心にもない弔事を読んで心の中で舌を出してやる」(コルネリアス・ルッツ)
「それが楽しみで、今日まで戦死せずにきたのだからな」(ルッツ)
「名将の器量が他の条件に規制されるとは気の毒なことだな」(ラインハルト)
「フロイライン、予が休息するとしたら」
「ヤン・ウェンリーに対する負債を、まず完済せねばならぬ」(ラインハルト)
「彼を屈伏させ、宇宙の統一をはたしてから、予にとってはすべてがはじまるのだ」(ラインハルト)
「あのオーベルシュタインは死ななかったか」
「奴が人間であると証明する、せっかくの好機であったのにな」(ウォルフガング・ミッターマイヤー)
「まあルッツが軽傷であったのはせめてもの救いだが」(ミッターマイヤー)
「単に可能性の問題として言うのだが、歩く毒薬のオーベルシュタインめが」
「何らかの魂胆で一件をしくんだのだとしも、おれはおどろかぬ」(オスカー・フォン・ロイエンタール)
「だとするときっと二幕めがあるぞ」(ロイエンタール)
「長いようで短い戦いだったが、いずれにせよ、これで決着がつくさ」(ミッターマイヤー)
「吾々にとって望ましい決着であってほしいものだな、願わくば」(ロイエンタール)
「陛下に無能者と呼ばれるのには、おれは耐えられる」
「だが卑劣漢と非難されては、今日まで生命がけで陛下におつかえしてきた意味がない」(フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト)
第二章 春の嵐
「ビッテンフェルト提督には、喧嘩を高値で売りつける才能があるようですわね」
「同盟に生まれて政治家になっていればよかったのに」(フレデリカ・グリーンヒル)
「…昔日の一個艦隊にもおよばぬ寡兵で、宇宙の9割を相手に戦争をやろうというのだ」
「恐怖と緊張の極、発狂しても不思議ではなかった」(ダスティ・アッテンボロー)
「だが発狂した者は誰もいなかった。なぜなら…」(アッテンボロー)
「全員、最初から発狂していたようなものだからである」(オリビエ・ポプラン)
「おれはシェーンコップ中将みたいに悪いことは何もしていない」
「それなのに何だって30歳にならなくてはならんのだ」(アッテンボロー)
「おれとしては、何も悪いことをできなかったような甲斐性なしに」
「30歳になってもらいたくないね」(ワルター・フォン・シェーンコップ)
「…しかし、結局、皇帝の名を借りんことには、歓呼の台詞ひとつつくれんか」
「おもしろくもない、おれたちは言語的寄生虫とでもいうべきかもしれんな」(アッテンボロー)
民主共和政治の建前──言論の自由のおかげである。
政治上の建前というものは尊重されるべきであろう。(ヤン・ウェンリー)
それは権力者の暴走を阻止する最大の武器であり、弱者の甲冑であるのだから。(ヤン)
「皇帝ラインハルトは、私と戦うことを欲しているらしいよ」
「その期待を裏切るような所業をしたら、彼は私を永久に赦さないだろうな」(ヤン)
「運命というならまだしも、宿命というのは、じつに嫌なことばだね」
「二重の意味で人間を侮辱している」(ヤン)
「ひとつには、状況を分析する思考を停止させ」
「もうひとつには、人間の自由意志を価値の低いものとみなしてしまう」(ヤン)
「宿命の対決なんてないんだよ、ユリアン」
「どんな状況のなかにあっても結局は当人が選択したことだ」(ヤン)
「半数が味方になってくれたら大したものさ」(ヤン)
「この世で一番、強い台詞さ。どんな正論も雄弁も、この一言にはかなわない」
「つまりな、『それがどうした』、というんだ」(アッテンボロー)
「伊達と酔狂でやってるんだ」
「いまさらまじめになっても帝国軍のまじめさにはかなわんよ」(アッテンボロー)
「犬はかみつく、猫はひっかく」
「それぞれに適した喧嘩のやりかたがあるさ」(アッテンボロー)
「何でもできる人たちが周囲にいるから、何かと教わっているだけだよ」(ユリアン・ミンツ)
「あら、ユリアンはもともと無器用な子ですよ」(オルタンス・キャゼルヌ)
「それは勉強はよくできるし、習ったこと学んだことはよくこなすけど」
「自分の生きかたを守って他の楽な道に目もむけないというのは」(オルタンス)
「器用な人間の生きかたじゃありませんよ」
「ヤンさんの側にいて影響を受ければ、そうなってしまうでしょうね」(オルタンス)
「あなた、めずらしくいいことをしたから後悔なさってるんですか?」(オルタンス)
「洗練された文章を、相手がそのまま理解できるとはかぎるまい」(アッテンボロー)
「ビッテンフェルト提督が売りつけてきた商品に」
「付加価値をつけて送りかえしてやるだけのことさ」(アッテンボロー)
「辛くなる? 冗談じゃない、それじゃまるで普段が甘いみたいじゃないか」(ポプラン)
「もしビッテンフェルト、ファーレンハイトの両艦隊だけでも」
「各個撃破の対象にすることができたら」(ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ)
「多少なりと戦力格差を縮小することがかないましょう」
「やってみる価値はあるかもしれませんな」(メルカッツ)
「その策を使うにしても、相手が黒色槍騎兵であれば」
「撒餌を持った手を肘から喰いちぎられる恐れがありますな」(ムライ)
「すみません、おさわがせして」(ユリアン)
「何だか今日はいろんなことがあって、自分が未熟な人間だってことを思い知らされて」
「それでつい大声を出して発散させたくなったんです」(ユリアン)
「いや、お前はべつに未熟じゃないよ」
「いわばまあ半熟だな」(ヤン)
「キャゼルヌ中将がなげいていたよ」
「おれには息子と酒を飲みかわす楽しみがない、とね」(ヤン)
「善良な後輩を長い間いびってきた応報だろうさ、いい気味だ」(ヤン)
「おとなになるということは、自分の酒量をわきまえることさ」(ヤン)
狂信者に必要なものはありのままの事実ではなく、
彼の好みの色に塗りたてた幻想である。(ド・ヴィリエ)
第三章 常勝と不敗と
「ヤン・ウェンリーも戦いを欲するか」(ラインハルト)
「ヤン・ウェンリーの真の偉大さは、正確な予測にあるのではなく」
「彼の予測の範囲においてのみ、敵に行動あるいは選択させる点にある」(エルネスト・メックリンガー)
「銀河帝国の歴戦の名将たちは」
「つねに彼によって彼の用意した舞台の上で踊らされたのである」(メックリンガー)
「罠ということは卿に教わるまでもない」
「おれが問題にしているのは、何を目的としての罠かということだ」(ビッテンフェルト)
「帝国軍は不世出の皇帝と多くの名将を擁している彼ら全員にとって」
「イゼルローン回廊はせますぎる」(ヤン)
「吾々の活路は、そのせまさにある」
「せいぜい利用させてもらうとしよう」(ヤン)
「謝意はいずれ形でしめしてくださいよ」(アッテンボロー)
「こちらは両艦隊あわせて三万隻」
「敵軍をことごとく葬って、なお一万隻はあまるではないか」(ビッテンフェルト)
「大軍に区々たる用兵など必要ない。攻勢あるのみ」
「ひたすら前進し、攻撃せよ」(アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト)
「メルカッツ提督が──?」
「よろしい、本懐である」(ファーレンハイト)
「恐るべきはヤン・ウェンリーという男の智略だ」
「それと承知していながら、ついに奴の術中にはまるとは、おれの武勲の鉱脈もつきたか」(ファーレンハイト)
「世の中を甘く見ることさ」(ポプラン)
「見栄をはるのは、けっこうなことだ」
「最初は大きすぎる服でも、成長すれば身体にあうようになる」
「勇気も同じことだ」(ポプラン)
「…と、人生相談係のポプラン氏は無責任にのたもうた」
「しょせん他人の人生である」(ポプラン)
「よし、行け、カリン」
「教えたことの62.4パーセントばかり実行すれば、お前さんは生き残れる」(ポプラン)
「カーテローゼ・フォン・クロイツェル、しゃっきりしなさい!」
「あまりぶざまな姿を見せると、あいつに笑われるわよ」(カーテローゼ・フォン・クロイツェル、通称:カリン)
「おてんば娘に乾杯…!」(シェーンコップ)
「おれは皇帝ラインハルト陛下にもおとらぬ貧乏貴族の家に生まれて」
「食うために軍人になったのだ」(ファーレンハイト)
「何度も無能な上官や盟主にめぐりあったが」
「最後にこの上なく偉大な皇帝につかえることができた」(ファーレンハイト)
「けっこう幸運な人生と言うべきだろう」
「順番が逆だったら目もあてられぬ…」(ファーレンハイト)
「何をしている、さっさと脱出しないか」
「さっさと行くのだ」(ファーレンハイト)
「アーダルベルト・フォン・ファーレンハイトが戦死するときに子供を道づれにした」
「と言われては、ヴァルハラに行ってから、おれの席が狭くなる」(ファーレンハイト)
「わかった、形見をやる…」
「お前の生命だ。生きて皇帝にお目にかかれ」
「死ぬなよ、いいか…」(ファーレンハイト)
「ビッテンフェルト!」
「卿らしい失敗だな」(ラインハルト)
「罠の存在を予期しながら、あえてそこに踏みこみ、それを噛み破ろうとこころみて」
「はたせなかったか」(ラインハルト)
「万骨かれて一将の功ならなかったわけだ」(ラインハルト)
「とがめているのではない」
「卿らしからぬ失敗をするよりは、よほどよい」(ラインハルト)
「この上は、卿らしい働きで失地を回復せよ」
「ファーレンハイト元帥も、それをこそ望むであろう」(ラインハルト)
「予も、これまでにない覚悟でヤン・ウェンリーに対するつもりだ」
「卿の力を予に貸せ」(ラインハルト)
「勝利か死か、ですか、わが皇帝(マイン・カイザー)」(ロイエンタール)
「ちがうな。勝利か死か、ではない。勝利か、より完全な勝利か、だ」(ラインハルト)
第四章 万華鏡
「わが軍は緒戦においてひとまず勝利をえましたが」
「これは帝国軍の基本戦略に何らかの影響を与えるでしょうか」(ムライ)
「いや、べつに大した影響はないだろうね」
「今回はアムリッツァやバーミリオンのときとはちがう」(ヤン)
「私が根性悪く穴にひそんでいるものだから」
「皇帝といえども戦場をほしいままに設定するわけにいかないのさ」(ヤン)
「もし、卿の作戦をもってしても勝利をえられぬときは」
「予があらためてヤンの希謀に対抗する手段を考えよう」(ラインハルト)
「疾風ウォルフに合格点をいただけるとは光栄だ」
「おれにも宇宙艦隊の平参謀ぐらいはつとまりそうだな」(ロイエンタール)
「いや、だめだな、卿におれの幕僚はつとまらんよ」
「おれは皇帝とちがって、有能な部下に嫉妬するタイプなのでな」(ミッターマイヤー)
「疾風ウォルフはご謙遜だ」
「全宇宙でおれに勝ちうる用兵家といえば」(ロイエンタール)
「わが皇帝と、ヤン・ウェンリーと、メルカッツと、それに卿とがいるだけなのにな」
「──そのうちふたりと戦わずにすむのは幸運なことだ」(ロイエンタール)
「皇帝のおでましだ。花束の用意はいいか」
「撃て!」(アッテンボロー)
「元帥だの宇宙艦隊司令長官だのと顕職にまつりあげられている間に」
「おれも戦闘指揮の感覚がにぶったとみえる」(ミッターマイヤー)
「味方がついてこれないような作戦をたてるとはな」(ミッターマイヤー)
「魔術師め、バイエルラインをもてあそんだか」
「まだまだ役者がちがうな」(ミッターマイヤー)
「さすがに疾風ウォルフだ」
「あの用兵は奇をてらわないが、凡将のよくするところではない」(ヤン)
「フロイライン・マリーンドルフ」
「あなたを第二代の大本営幕僚総監に任命する」(ラインハルト)
「シュタインメッツに代わって予を補佐してほしい」
「ああ、わかっている」(ラインハルト)
「たしかにあなたは一兵を指揮したこともない」
「だが、兵士を指揮するのは前線の提督たちで、彼らを指揮するのは予だ」(ラインハルト)
「あなたは予に助言してくれればそれでよい」
「誰が皇帝の人事に異をとなえるというのだ」(ラインハルト)
「これだ、これでなくてはな」
「ヤン・ウェンリーが猛攻に出てくることはわかっていた」(ラインハルト)
「バーミリオン会戦のときもそうだったが、予と直接対決しないかぎり」
「予を打倒することはかなわないのだから」(ラインハルト)
「一生分の勤勉さを、あなたはここで費いはたしてしまいそうですな、ヤン提督」(シェーンコップ)
「ああ、その指揮官は鉄壁ミュラーにちがいないよ」
「異名にふさわしく、主君を守ろうとしているのだ」(ヤン)
「彼を部下に持ったという一事だけで」
「皇帝ラインハルトの名は後世に伝えられるだろうな」(ヤン)
「つまりは、人は人にしたがうのであって」
「理念や制度にしたがうのではないということかな」(ヤン)
「前後、左右、上下、いずれの方角を見ても味方の艦影で埋まっている」
「にもかかわらず、わが軍が劣勢であるのはどういうわけだ」(フォルカー・アクセル・フォン・ビューロー)
「小官は悪運強く、なお現世に足をとどめたり」
「敵の砲火は、ヴァルハラの門扉を撃ち破るあたわず…」(ミッターマイヤー)
「予はこれまで戦うにあたって、受け身となってよき結果を報われたことは一度もなかった」
「それを忘れたとき、軍神は予の怠惰を罰したもうた」(ラインハルト)
「今回、いまだ勝利をえられぬゆえんである」(ラインハルト)
「ヤン・ウェンリーは狭隘な回廊の地形を利し、わが軍に縦隊列を強いて」
「わが軍の多数に対抗している」(ラインハルト)
「予はそれに対し、巧緻をもって報おうとしたが、これは誤りであった」(ラインハルト)
「正面から力をもって彼の抵抗を撃砕し、彼をふたたび起つあたわざらしめることこそ」
「予と予の軍隊の赴くべき道であろう」(ラインハルト)
「心配するな、死地にはいりこんだのは帝国軍のほうだ」
「退路を封じこんで袋だたきにしてやれ」(アッテンボロー)
「吾々は宇宙を征服しうるも、一個人を征服するあたわざるか」(ミッターマイヤー)
「まいったな、うちの生きた航路図が、死んだ航路図になってしまった」
「これからはうっかり森へハイキングにもいけんぞ」(アッテンボロー)
第五章 魔術師、還らず
「脳細胞がミルク粥になってて、考えごとどころじゃない」
「とにかく、すこし寝ませてくれ」(ヤン)
「ベッドがほしい、女つきでなくていい」(オリビエ・ポプラン)
「無限の未来より一夜の睡眠がほしい心境だ」(メルカッツ)
「今敵軍に攻撃されたらどうする気だ」
「しかしまあ眠るのも死ぬのも似たようなものか…」(ベルンハルト・フォン・シュナイダー)
「やれやれ、こいつら全員をめざめさせるには」
「キスしてくれる王女さまが100万人ぐらい必要だな」(アレックス・キャゼルヌ)
「助力が必要なら、キャゼルヌ中将」
「婦人兵にかぎって小生ひとりで全員を眠りの園から呼びもどしてさしあげようか」(シェーンコップ)
「最初は皇帝をイゼルローン回廊に引きずりこむ」
「つぎに会談のテーブルに引きずりだす」(ヤン)
「事態をうまく運ぶために、皇帝の両足に銀のスケートでもはかせたいところだな」(ヤン)
「かっこうよく死ぬのは、ビュコック爺さんに先をこされてしまったからな」
「後追い心中をしても誰もほめちゃくれない」(アッテンボロー)
「したたかに生き残っていい目を見なきゃ損さ」(アッテンボロー)
「その(謀殺の)可能性は薄いと思う」
「理由は、皇帝の為人だ」(シェーンコップ)
「あのプライドの高い金髪の坊やが、お得意の戦争で勝てないからといって」
「謀殺という手段に訴えるとは想像しにくいな」(シェーンコップ)
「ヤン・ウェンリーは宇宙のすべてを欲しているのではないと思います」(ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ、通称:ヒルダ)
「あえて申しあげますが、譲歩が必要であるとすれば」
「それをなさる権利と責任は陛下のほうにおありです」(ヒルダ)
「宇宙の支配者に対してそうも歯に衣を着せない人間は、生者ではあなただけだな」
「フロイライン」(ラインハルト)
「あなたの勇気と率直さは賞賛に値するが」
「予がいつもそれを喜ぶと思ってもらってはこまる」(ラインハルト)
「キルヒアイスが諌めにきたのだ」(ラインハルト)
「キルヒアイスが言ったのだ、これ以上ヤン・ウェンリーと争うのはおよしください、と」
「あいつは死んでまでおれに意見する…」(ラインハルト)
「…わかったよ、キルヒアイス、お前はいつもそうだ」(ラインハルト)
「おれよりたった二ヶ月早く生まれただけなのに」
「年上ぶって、いつもおれの喧嘩をとめるのさ」(ラインハルト)
「現在のおれは、お前より年上なんだぞ、お前は年をとらないからな」
「だけど、わかった。ヤン・ウェンリーと話しあってみよう」(ラインハルト)
「あくまで話しあってみるだけだ」
「決裂しないとは約束できないぞ」(ラインハルト)
「皇帝がヤンと交渉なさったところで、どうせ決裂するに決まっている」
「そうなったら即座に再戦だ」(ビッテンフェルト)
「(人質の)使者として他に候補者なき場合は、臣がその任にあたりましょう」(パウル・フォン・オーベルシュタイン)
「あのオーベルシュタインと無理心中などという死にかたをさせられたのでは」
「ヤン・ウェンリーも浮かがれんだろうよ」(ミッターマイヤー)
「第一、奴が使者となってヤンのもとへ赴いたところで、ヤンが信用するものか」(ミッターマイヤー)
「いや、いっそ奴のやりたいようにさせてやればよいのさ」(ロイエンタール)
「ただし、オーベルシュタインがヤンの一党に殺害された後」
「おれたちが奴の復讐をしてやる義務もないはずだ」(ロイエンタール)
「そのとおりだ、ヤン・ウェンリーよりもむしろあのオーベルシュタインがいなければ」
「宇宙は平和、ローエングラム王朝は安泰、万事めでたしめでたしだな」(ミッターマイヤー)
「作戦をたてるだけでは勝てない」
「それを完全に実行する能力が艦隊になくては、どうしようもない」(ヤン)
「ここで会談の申しいれを拒否して」
「短時日のうちに再戦することになっては自殺行為だよ」(ヤン)
「まあ、いいだろう」
「皇帝から会談を申しこませたことは、吾々の実質的な勝利を意味する」(キャゼルヌ)
「それに、会談が成功するとはかぎらないにしても、その間に時間はかせげるわけだ」(キャゼルヌ)
「フェザーンや旧同盟領で帝国軍に対するゲリラ活動でもおきてくれれば」
「吾々の立場はさらに有利になる。過剰な期待は禁物だがな」(キャゼルヌ)
「ブルームハルトは護衛役」
「スールはビュコック爺さんの代理人として選ばれたのさ」(ポプラン)
「パトリチェフ中将?」
「あれは引きたて役、それ以外に何があるというんだ」(ポプラン)
「フレデリカ、ちょっと宇宙一の美男子に会ってくるよ、二週間ぐらいで還ってくる」(ヤン)
「気をつけていってらしてね。あ、ちょっと、髪が乱れてるわ」
「だめです、宇宙で二番めの美男子にお会いになるんだから」(フレデリカ)
「誰もが平和を望んでいた。自分たちの主導権下における平和を」
「共通の目的が、それぞれの勝利を要求したのである」(歴史家)
「アンドリュー・フォークは最初から燃やされるためにつくられた藁人形にすぎぬ」
「功はわが教団の忠良なる信徒に帰する」(ド・ヴィリエ)
「なぜフォークのごとき無能者の異教徒に」
「宇宙最高の智将を抹殺するという名誉を与えてやらねばならぬ?」(ド・ヴィリエ)
「予はヤン・ウェンリーに手を差しだすつもりだが、ひとたびそれを拒まれたときには」
「ふたたび握手を求めるつもりはない」(ラインハルト)
「(フォークは)秀才だったのですが」
「現実が彼のほうに歩みよってくれなかったのですな」(フョードル・パトリチェフ)
「方程式や公式で解決できる問題なら、手ぎわよくかたづけたにちがいありませんが」
「教本のない世界では生きられなかったらしい」(パトリチェフ)
「よせよ、痛いじゃないかね」(パトリチェフ)
ここまで来たのだから、希望は通じる。
努力はきっと報われる!(ユリアン)
「ごめん、フレデリカ」
「ごめん、ユリアン」
「ごめん、みんな…」(ヤン)
第六章 祭りの後
「赦してください、赦してください。ぼくは役たたずだ」
「一番肝腎なときに提督のお役にたてなかった…」(ユリアン)
「提督、イゼルローンへ帰りましょう」
「あそこがぼくたち皆の家ですから。家に帰りましょう…」(ユリアン)
「生きるということは、他人の死を見ることだ」(ヤン)
「戦争やテロリズムは何よりも」
「いい人間を無益に死なせるからこそ否定されねばならない」(ヤン)
あの人が言っていたのは、いつも正しかった。(ユリアン)
だけど、いくら正しいことばを残しても、
当人が死んでしまったら何にもならないではないか!(ユリアン)
「無事ですか、ヤン提督は?」
「あの人は要領が悪いですからね、ちゃんと逃げていてくれればいいんですが…」(ライナー・ブルームハルト)
「…よかった。あの人が生きていないと」
「これから将来、おもしろくないですからね…」(ブルームハルト)
「…おい、よせよ、ここは演劇学校の練習場じゃない」
「悲劇の舞台げいこなんぞやりたくもないぜ…」(シェーンコップ)
「詮索は後だ。犯人の正体がわかれば、いまはそれで充分だろう」
「いずれ奴らの踏んだ地面まで、まとめて火葬場の炉のなかに放りこんでやる」(シェーンコップ)
「きらいな奴に好かれようとは思わない」
「理解したくない人に理解される必要もない」(ヤン)
「おれはこんな気分を味わうために、帝国から亡命してきたんじゃない」
「まさか国を捨てた報いじゃあるまいな」(シェーンコップ)
「だとしたら、どうせのこと、国を捨てるより滅ぼしておいたほうが」
「後顧の憂いがなかったかもしれんて」(シェーンコップ)
「だが、まあ、過去はともかく問題はこれからだ」(シェーンコップ)
「そうだ。ヤン・ウェンリーは死んだ。耳をふさぐな!」
「ヤン提督は死んだ。死んでしまった!」(シェーンコップ)
「それも皇帝ラインハルト以外の手にかかってな」
「最後まで意表をついてくれたよ! 感心なんぞしてやらんがね」(シェーンコップ)
「これから、ですか? そんなこと、考えることもできません」
「ヤン提督がいなくなったのに…」(ユリアン)
「ああ、おれもそう思わないではなかった。それがいいかもしれん」
「こういうとき、男はだらしなくていけない」(シェーンコップ)
「なあ、ユリアン」
「もともとヤンの奴は順当にいけばお前さんより15年早く死ぬ予定になっていたんだ」(キャゼルヌ)
「だがなあ、ヤンはおれより6歳若かったんだぜ」
「おれがあいつを送らなきゃならないなんて、順序が逆じゃないか」(キャゼルヌ)
「ユリアン、これはあなたの責任であり義務ですよ」
「あなたはヤンご夫妻の家族だったんですからね」(オルタンス)
「あなた以外の誰が話すというの」
「もし話さなかったら、話したとき以上に後悔するわよ」(オルタンス)
「あの人が死んだのね…?」(フレデリカ)
「だって、あなたがそんなに言いづらそうにすることは、他に考えられないわ」
「そう、やっぱりあの人が死んだの…」(フレデリカ)
「…ユリアン、あなたが虚言家だったらよかったわ」
「そうしたらあなたの報告を信じなくてすむのにね」(フレデリカ)
「あの人はね、こんな死にかたをする人じゃないのよ」
「あの人にはあの人らしい死にかたがあったのに」(フレデリカ)
…戦乱が一世紀以上も過去のことになった平和な時代、ひとりの老人が生きている。(フレデリカ)
かつては名声を有した軍人だったというが、それを実見した証人たちもすくなくなり、
当人も誇らしげに武勲を語ることはない。(フレデリカ)
若い家族たちに七割の愛情と三割の粗略さで遇されながら、年金生活を送っている。(フレデリカ)
サンルームに大きな揺り椅子を置いて、食事に呼ばれないかぎり、
まるで椅子の一部になってしまったように静かに本を読んでいる。(フレデリカ)
毎日毎日、時がとまったように。(フレデリカ)
ある日、外で遊んでいた孫娘が、サンルームの入口からなかにボールを放りこんでしまう。
ボールは老人の足もとに転々とする。(フレデリカ)
いつもは緩慢な動作でボールをひろってくれる祖父が、孫の声を無視したように動かない。(フレデリカ)
駆けよってボールをひろいあげた孫娘は、下方から祖父の顔を覗きこんで苦情を言いかけ、
説明しがたい何かを感じる。(フレデリカ)
「お祖父ちゃん…?」
返答はなく、老人は眠りに落ちたような顔を、陽光が斜めから照らしている。(フレデリカ)
孫娘はボールを抱いたまま、居間へ駆けこんで大声で報告する。
「パパ、ママ、お祖父ちゃんが変なの!」(フレデリカ)
その声が遠ざかっていくなかで、老人はなお揺り椅子にすわっている。
永遠の静謐さが老人の顔を潮のように満たしはじめる…。(フレデリカ)
そんな死にかたこそがヤン・ウェンリーにはふさわしい。(フレデリカ)
「でも、かえってあの人らしいかもしれないわ」(フレデリカ)
「ヴァルハラが実在するとしたら、あの人」
「ビュコック元帥にお目にかかって頭の下げっぱなしでしょうね」(フレデリカ)
「元帥から後事を託されたのに」
「半年もたたないうちにのこのこ後をついていって仲間になりたがるんだもの…」(フレデリカ)
「お願い、ユリアン、しばらくひとりにしておいて」
「もうすこし落着いたら、あの人に会いに行くから…」(フレデリカ)
「人間は主義だの思想だののためには戦わないんだよ!」
「主義や思想を体現した人のために戦うんだ」(アッテンボロー)
「革命のために戦うのではなくて、革命家のために戦うんだ」(アッテンボロー)
「おれたちは、どのみち死せるヤン提督を奉じて戦うことになるが」
「その場合でも、この世に提督の代理をつとめる人間が必要だ」(アッテンボロー)
「ユリアン、いいか、政治における形式や法制というものは」
「二代めから拘束力を持つのだぜ」(キャゼルヌ)
「初代はそれを定める立場にある」(キャゼルヌ)
「いいさ、脱落したい者には脱落させよう。数が力と言いきれるような状態ではないからな」
「少数でもとにかく核を確立しておかんことには…」(キャゼルヌ)
「あたりまえよ、ユリアン、ヤン・ウェンリーみたいなことは誰にもできないわ」
「いえ、(才能ではなく)個性の差よ、ユリアン」(フレデリカ)
「あなたはあなたにしかできないことをやればいい」
「ヤン・ウェンリーの模倣をすることはないわ」(フレデリカ)
「歴史上にヤン・ウェンリーがただひとりしかいないのと同様」
「ユリアン・ミンツもただひとりなのだから」(フレデリカ)
「わたしはあの人と12年間つきあったわ」
「最初の8年間は単にファンとして、つぎの3年間は副官として」(フレデリカ)
「つぎの1年間は妻として」
「そしてこれから、未亡人としての何年か何十年間かがはじまる」(フレデリカ)
「月日を自分で培わねばならないとしたら、わたしはあの人の築いた土台に」
「埃以外のものを1ミリでもいいから積みあげたいわ」(フレデリカ)
「りっぱですって? わたしはりっぱなんかじゃないわ」
「真実を言うとね、わたしは民主主義なんか滅びてもいいの」(フレデリカ)
「全宇宙が原子に還元したってかまわない」
「あの人が、わたしの傍で半分眠りながら本を読んでいてくれたら…」(フレデリカ)
「なぜユリアンのような亜麻色の髪の孺子に兵権をゆだねるかって?」
「おれたちにとって必要なのは過去の日記ではなくて未来のカレンダーだからさ」(アッテンボロー)
「ユリアン、私はヤン艦隊における最後の任務をこれからはたすつもりだ」
「君の許可をもらいたいのだが」(ムライ)
「不平分子や動揺した連中をひきつれて、イゼルローンを出ていく」(ムライ)
「いや、むしろ私がいないほうがいいのだよ。もう私がいて君の役に立つことは何もない」
「引退させてくれんものかね」(ムライ)
「それに、フィッシャーやパトリチェフもいなくなった」
「疲れもしたし寂しくもなったよ」(ムライ)
「私はヤン提督の麾下にいたおかげで、才能や実績以上の地位をえた」
「ありがたい、と思っている」(ムライ)
「いま私が離脱を公表すれば、動揺している連中は私のもとに集まってくる」
「ムライのような幹部でさえ離脱するのだから、という自己正当化ができるからな」(ムライ)
「私がいないほうが、貴官らにとってはよかろう」
「羽を伸ばすことができて」(ムライ)
「否定はしませんよ」
「ですが、酒を飲む楽しみの半分は禁酒令を破ることにあるのでね」(アッテンボロー)
「世間はきっとあんたのことを悪く言いますよ」
「損な役まわりをなさるものだ」(アッテンボロー)
「なに、私は耐えるだけですむ」
「君らと同行する苦労にくらべればささやかなものさ」(ムライ)
「あなたがたが出て行かれるのを、ぼくは制めはしません」
「ですから、あなたがたも気持よく出発なさってください」(ユリアン)
「何も今日までのあなたがた自身を否定なさる必要はないでしょう」(ユリアン)
「わしはいままで何度か考えたことがあった」(メルカッツ)
「あのとき、リップシュタット戦役でラインハルト・フォン・ローエングラムに」
「敗北したとき、死んでいたほうがよかったかもしれないと…」(メルカッツ)
「だが、いまはそうは思わん」
「60歳近くまで、わしは失敗を恐れる生きかたをしてきた」(メルカッツ)
「そうではない生きかたもあることが、ようやくわかってきたのでな」
「それを教えてくれた人たちに、恩なり借りなり、返さねばなるまい」(メルカッツ)
第七章 失意の凱旋
「あなたから凶報を聞いたことは幾度もあるが、今回はきわめつけだ」
「それほど予を失望させる権利が、あなたにあるのか?」(ラインハルト)
「誰も彼も、敵も味方も、皆、予をおいて行ってしまう!」
「なぜ予のために生きつづけないのか!」(ラインハルト)
「予には敵が必要なのだ」(ラインハルト)
「予はあの男に、予以外の者に斃される権利などを与えたおぼえはない」
「あの男はバーミリオンでもイゼルローン回廊でも、予を勝たせなかった」(ラインハルト)
「予の貴重な将帥を幾人も斃した」
「そのあげくに、予以外の者の手にかかったというのか!」(ラインハルト)
「いや、フロイラインにはつねに予の傍にいてもらわねばこまる」
「フロイラインは予の幕僚総監なのだからな」(ラインハルト)
「ヤン・ウェンリーを斃す権利は、宇宙でただひとり、わが皇帝の御手に帰するものだ」
「たとえ大神オーディンであろうとも、それを侵すことはかなわぬ」(ロイエンタール)
「そうか、そいつは気の毒だ」
「この将来、(後継者は)苦労が多いことだろうな」(ミッターマイヤー)
「わが皇帝よ、あなたは私に過分な地位と権力を与えてくださるが」
「何を望んでおられるのか」(ロイエンタール)
「私が単に忠実で有益な覇道の歯車であれば、それでいいのか」(ロイエンタール)
「卿にはわかっているはずだ、ミッターマイヤー」
「昨日正しかった戦略が今日も正しいとはかぎらぬ」(ロイエンタール)
「生まれてきた子に罪はない、か」(ロイエンタール)
「さあな、子を持たぬおれにはわからぬ」(ミッターマイヤー)
「いないほうがいいさ、背かれる心配がないからな。だが、もうよそう」
「見たこともない赤ん坊のために、おれたちが争う理由などないさ」(ロイエンタール)
「何かこう、宇宙の半分が空虚になってしまったような気がします」(カール・エドワルド・バイエルライン)
「ヤン・ウェンリーはわが皇帝と帝国にとって憎むべき敵ではありましたが」
「偉大な用兵家であったことはたしかです」(バイエルライン)
「昼が昼らしくあるためには夜を必要とするように」
「わが軍にはあの男が必要だったのではないでしょうか」(バイエルライン)
「おれは卿に用兵術は教えたつもりだ」
「だがな、いいか、恋人の探しかたと冗談口のたたきかたは自分で勉強しろ」
「自習自得もたまにはよしだ」(ミッターマイヤー)
「ああ、そうか、フロイラインを帝国宰相にでもしないかぎり」
「予の(政治的)相談には応じてくれぬのだな」(ラインハルト)
「貴族制度などというものは、老人がいずれ墓にはいるように」
「歴史博物館のなかにしか残らなくなるさ」(ミッターマイヤー)
「ひとりの貴族が死んで一万人の平民が救われるなら」
「それが予にとっての正義というものだ」(ラインハルト)
「餓死するのがいやなら働け」
「平民たちは500年間そうしてきたのだからな」(ラインハルト)
「もし予が死んで血族なきときは、予の臣下でも他の何者でもよい」
「実力ある者が自らを帝位にでも王位にでもつけばよかろう」(ラインハルト)
「もともと予はそう思っていた」(ラインハルト)
「予が全宇宙を征服したからといって」
「予の子孫が実力も名望もなくそれを継承すべき理由はあるまい」(ラインハルト)
第八章 遷都令
「オスカー・フォン・ロイエンタール元帥は、軍人としては偉大であり」
「行政官としては有能であった」(メックリンガー)
「なぜよりによって三者のうちロイエンタールを、とは」
「後日になってこそ言いうる疑問である…」(メックリンガー)
「ヤン未亡人は美しい女性でしたよ」(ナイトハルト・ミュラー)
「このままでは、わが帝国は一酷吏の跋扈するところになってしまう」
「大げさかもしれぬが、毒草は芽のうちに摘むべきだろう」(ルッツ)
「あいつは小物だ。その証拠に、実物より大きく映る鏡を見せれば喜ぶ」
「私は奴のほしがる鏡をしめしてやっただけさ」(アドリアン・ルビンスキー)
「キルヒアイスの墓がオーディンにある」(ラインハルト)
「予が予のつごうで政庁と大本営を遷したからといって」
「故人の眠る場所をほしいままに動かすわけにはいくまい」(ラインハルト)
「予はいずれオーディンに還る。だが、その時期はまだ予の掌中にはない」
「還る日までに、すませておかねばならぬことが数多くあるはずだから」(ラインハルト)
「フェザーンは近く正式に銀河帝国の首都となる」
「名実ともに宇宙の中心となるのだ」(オーベルシュタイン)
「市井の庶民といえども、転居のときにはあらかじめ掃除をするものだろう」
「フェザーンにかぎらず、帝国全土を陛下の御為、清潔にする必要があると卿は思わぬか」(オーベルシュタイン)
「虫が食った柱だからといって切り倒せば、家そのものが崩壊してしまうこともあるだろう」
「大と小とを問わず、ことごとく危険人物なるものを粛清し終えた後に、何が残るか」(アントン・フェルナー)
「軍務尚書自身が倒れた柱の下に敷かれるかもしれんな」(フェルナー)
第九章 八月の新政府
「皇帝ラインハルトは、ええかっこをするのが好きだからな」
「ヤン提督が生きている間でさえそうだった」(シェーンコップ)
「まして彼が亡きいま、おれたちみたいな小物を相手に」
「こざかしい策略など使う気にはなるまいよ」(シェーンコップ)
「生前、あの人はミュラー提督をよく賞めていたわ」
「彼が来てくれたと聞けば喜ぶでしょう。ぜひ会わせてあげたいわ」(フレデリカ)
「あなたにお目にかかれて、うれしく思います」
「あなたのご主人は、わが軍にとって最強の、そして最良の敵でした」(ミュラー)
「ミュラー提督、このような仮定を申しあげることをお赦しください」(ユリアン)
「もし、あなたがたの敬愛なさる皇帝ラインハルトが亡くなったとしたら」
「あなたがたは仰ぐ旗をお変えになりますか?」(ユリアン)
「どうせ必要以上のものは置いておけない」
「持っていって自由に費ってもらったほうがいいですよ」(ユリアン)
「給料や退職金を出せるわけでもないのですから」(ユリアン)
「いまイゼルローンが安泰でいられるのは、皮肉なことに」
「その戦略的価値を失ってしまったからです」(ユリアン)
「価値が回復されるとき、つまり帝国に分裂が生じるとき」
「イゼルローンにとって転機がおとずれるでしょう」(ユリアン)
「どのみち、急速に事態が変わるとは思っていません」(ユリアン)
「国父アーレ・ハイネセンの長征一万光年は50年がかりでした」
「それぐらいの歳月は覚悟しておきましょうよ」(ユリアン)
「何と言われてもかまいませんよ」
「成功さえすればね」(ユリアン)
「まあ、いいさ。トリューニヒトの能力と知識だけを活用すればよい」
「奴の人格的影響を受ける必要はないだろう」(ロイエンタール)
「戦略は正しいから勝つのだが、戦術は勝つから正しいのだ」(ヤン)
「だから、まっとうな頭脳を持った軍人なら」
「戦術的勝利によって戦略的劣勢を挽回しようとは思わない」(ヤン)
「いや、正確には、そういった要素を計算に入れて戦争を始めたりはしないだろうよ」(ヤン)
「戦術は戦略に従属し、戦略は政治に、政治は経済に従属するというわけさ」(ヤン)
「ひがんではいけませんな、アッテンボロー提督」
「女に関しては1の下は0。コンマいくつなんてのはないんですから」(ポプラン)
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