「オルクセン王国史」の名言・台詞まとめ

原作小説「オルクセン王国史~野蛮なオークの国は、如何にして平和なエルフの国を焼き払うに至ったか~」の名言・台詞をまとめていきます。

 

オルクセン王国史 1巻

第一部 第一章

なぜ。本当になぜ。
オークとは、もっと凶悪な、非文明な生き物のはず。(ディネルース・アンダリエル)

 

それがどうしてこれほどの医療を。
人間族たちの言うところの、科学的なものを。(ディネルース)

 

なぜ、私を助ける。
膨大な数ゆえに常に飢え、周囲の種族たちをも喰らう存在のはず。(ディネルース)

 

「戸惑っているようだな」
「無理もない──」(グスタフ・ファルケンハイン)

 

「だが安心してほしい」
「我ら種族が他の魔種族を食らう習慣を捨て、もう七十年ばかりになる」(グスタフ)

 

「いまでは国法として禁忌ですらある」
「君を取って喰おうなどとは思っておらん」(グスタフ)

 

「食は全ての根幹だ。急なことゆえにあり合わせになってしまったが」
「なるべく君たちの郷土料理に寄せて用意させてみた」(グスタフ)

 

 

あり合わせ? これが。
我らの郷土料理は、日常的にはこれほど豪華ではない。(ディネルース)

 

ふつふつと気力までが満ちるとともに、思い出したくもないことも蘇ってきが。
──血の匂い。悲鳴。銃声。炎。殺戮。(ディネルース)

 

──戻らねば。故郷へ。
白エルフどもを、ひとり残らず殺すために。(ディネルース)

 

「(これから?) 戻る。戻るつもりだ」
「氏族の者たちを助け、他氏族とも手を取り合い、可能な限りの抵抗をする」(ディネルース)

 

「代償に払う糧すらないゆえ、それさえ叶えていただけるなら」
「私は貴方に我が命を捧げよう」(ディネルース)

 

「必ずここへ戻ってくる」
「そのあとでなら、私を食べてもらおうと、牝として扱ってもらおうと構わない」(ディネルース)

 

「それほどの覚悟があるのならば、私は貴女に別の選択肢を提案したい」
「将来の捲土重来を期し、貴女の同胞たち皆で、私の国に移住してくるといい」(グスタフ)

 

「私はいつの日か、それもそう遠くない将来」
「エルフたちと我が国が戦争になると確信している」(グスタフ)

 

「小競り合いなどではない、国と国の命運をかけた」
「国家総力戦とも呼ぶべき、最終戦争になるだろう」(グスタフ)

 

「そのとき、一種族でも多くの味方が欲しい。背を預けられる同胞が欲しい」
「貴女とその同胞を助けるのはそれゆえだ」(グスタフ)

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「我らに救いの手を差し伸べてくださり、感謝致します。そうでなければ」
「我らダークエルフは滅んでいたでしょう」(ディネルース)

 

「お約束通り、私ディネルース・アンダリエルの命は」
「ただいまこの瞬間から王ただひとりのものと思ってくださって結構です」
「我が王(マイン・ケーニヒ)」(ディネルース)

 

「ならば汝とその仲間は我が民だ、我が同胞だ、ディネルース」
「その忠誠に我が全身全霊を以て報いよう」(グスタフ)

 

第二章

どこかの国の実情を知りたければ、その国で発行されている新聞の三面記事に目を通すか、
大衆小説を読むか、市場へ行けなどと俗に言うが、(ディネルース)

 

なるほど、納得の光景ではある。(ディネルース)

 

──このお方は、信じられないほど優しい王なのだ。
しかも権力者にありがちな過剰な飾り気が、まるでない。(ディネルース)

 

──この方の才はまるで異質。
何か、我らとはまるで違う、別の世界を見てきたかのような深慮遠謀がある。(ディネルース)

 

彼の最大の欠点は、そんなところではなかった。
──周囲の臣下や側近たちがどれほど勧め、諌め、宥(なだ)めても、
妃や愛妾の類を持とうとしないのだ。(ディネルース)

 

「私にその(同性愛)趣味はない」
「他の誰かがそういった嗜好を持つことはその者の自由であり権利で、何とも思わないが」(グスタフ)

 

「世の万事、困難なほど成すまでには時間がかかる」(ディネルース)

 

食料が余ることより、足りなくなることのほうがよほど問題だ。(国の方針)

 

余れば備蓄に回せばいい、それでも余れば輸出してしまえばいい、
飢饉はいつやってくるのかわからないのだから──。(国の方針)

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第三章

「軍では、種族の者たちとともに、空中偵察と呼ばれるものを担当しようと」
「その試験部隊を運用している」(ヴェルナー・ラインダース)

 

「我が王曰く、最早これは従来の三兵戦術の概念を超える」
「世界創世以来、地上だけで為されてきた陸上戦闘が、空と一体となるのだ」(ラインダース)

 

「諸兵科連合戦術(ゲフエヒト・デア・フェアブンデン・ヴァッフェン)」
「とでも呼ぶに相応しい、と」(ラインダース)

 

「種族の能力は、それぞれは当たり前のことだと思っている」
「一緒に暮らしてみて、始めて差異がわかる」(ラインダース)

 

我らが狩猟を糧とすることはもう無いかもしれない。
だが、軍事行動という、もっと物騒で、無慈悲で、非情な「狩り」をやることになる。(ディネルース)

 

「ドワーフもコボルトも、あるいは巨狼も、ああ見えて物わかりはいい種族だ」
「だが生き物とは誰しも、頭でわかっていても、心はそれに追いつかないものなのだ」(ラインダース)

 

「少将。もし差し支えなければ、だが──」
「閑なときでよい、ロザリンド渓谷の話を聞かせてくれまいか」(アロイジウス・シュヴェーリン)

 

「あのころの貴公らに何故敗れたのか、細かなところが気になって気になって」
「この120年、昼と夜しか寝れなんだわい!」(シュヴェーリン)

 

このオルクセンという国は。国家が軍隊を動かしているのではない。
軍隊が国家を動かしているのだ。(ディネルース)

 

「(演習は)紙の上の戦争(クリーク・シュピール)、というんだ」(グスタフ)

 

「(臣下を)降りるなら、いまのうちだぞ?」
「こう見えて、私は傲慢に他者を見る。手元に置く者を選ぶ」(グスタフ)

 

「貴方は我らが降りるとは最初から露ほども思っていない」
「そしてそれに気づかぬ我らとも思ってもいまい。本当に馬鹿にしている」(ディネルース)

 

もはや我らに白銀樹(ふるさと)はない。
悲しむべきかな、故国だった国こそが世でいちばん憎き相手だ。(ディネルース)

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第四章

いきなり飯の手配とは実にオーク族の軍隊らしかった。(ディネルース)

 

悠長なようにも見えるが、食えるうちに食っておくのはいいことだ。
戦場での温食は何よりの贅沢品、士気を高め、継戦能力を維持する。(ディネルース)

 

唖然としてしまう(食事)量だ。他種族の倍はある。
兵站が異常なまでに発達するはずだ。(ディネルース)

 

現代の用兵は科学と魔術力の応用により複雑化大規模化する一方であって、
自由で創造的にあたらなければならない、(高級指揮官教令、第一項解説)

 

そのため指揮官たる者は狭量であってはならず、部下からの意見具申、
進言の類も積極的に耳を傾け取り入れよ。(高級指揮官教令、第一項解説)

 

──訓令戦術(アオフトラークス・タクティクツ)という。
上官の意図を部下たちは解し、戦闘の状況に合わせ、解決を図る。(ディネルース)

 

誰も彼もが、大鷲そのものを銃口で追っている。
あれでは当たらない。(ディネルース)

 

地上の獲物でもそうだが、空を飛ぶものなら尚のこと、
獲物が進む方向──未来位置を予測して撃たなければ。(ディネルース)

 

「歩兵戦闘は火力を以て決戦するを常とす」
「突撃は敵兵既に去りたるか、もしくは僅かに防止したる陣地に向かうに過ぎず」(戦術方針)

 

このような極めて近代化された軍を打ち破る方法は、それでも幾つか存在した。
もっと大規模な火力や兵力をぶつけるか、回り込むか、だ。(ディネルース)

 

「王や参謀本部は、儂に言わせれば兵站を気にしすぎなんですな」
「兵たちには、元より二日分の携行口糧がある」(シュヴェーリン)

 

「これと銃と弾丸、少しばかり医薬品があれば、どこでも行けるんですわ」
「何しろ儂らは、一発や二発鉄砲玉が当たったところで死なん」(シュヴェーリン)

第五章

「戦時は戦時! 平時は平時! 戦時になれば私は兵たちに死ねと命じねばならん」
「ならなおのこと、そうであればこそ!」(グスタフ)

 

「平時において軍の誠意が足らずもし兵を失うようなことがあれば」
「私は我が臣民に向けどの面下げて王などやれるか!」(グスタフ)

 

「エルフィンドの軍隊は、相手の指揮官、将校を狙い撃ちにします」(ディネルース)

 

「我らの祖(アンファングリア)の名、存分に使うがよい。そして、白エルフどもを──」
「その顎にかけよ」(アドヴィン)

 

第六章

軍の式典というものは、厄介なものである。
ましてや、主催者役ともなると。

 

開始されるその瞬間まで準備に忙殺されつつ、周囲からはさも余裕があるような、
見栄えの良さも演出しなければならない。

 

「少しは部下を信用せんか」
「上に立つものの普段は、下から閑そうにしているように見えるくらいで丁度いいのだ」(グスタフ)

 

「立ち上がるのは何かあったときにだけで十分だ」(グスタフ)

 

「ともかく、世界各地の伝承や歴史、地理地勢を調べれば調べるほど」
「世の成り立ちでこの星に大きな星が落ちたのは間違いないようだね」(グスタフ)

 

心を持つ者同士の、距離、間隔、情緒というやつほど厄介なものはない。(ディネルース)

 

何かをきっかけにそれまでよりずっと深まることもあれば、
下手に弄ると時間をかけて築きあげたものを一瞬で壊してしまうことがある。(ディネルース)

 

「王。我が王。グスタフ。貴方もそう(転生者)なのではないか?」
「貴方は、どこか別の世界の、元人間ではないかな?」(ディネルース)

 

「貴方がときおり語る、貴方が記憶や書籍のなかから探ったという専門用語の多くもそうだ」
「おそらく、まるで別の世界にあった用語だろう」(ディネルース)

 

「貴方…これは私の勘違い、傲慢かもしれないが…」
「グスタフ、貴方。この私に興味があるのだろう?」(ディネルース)

 

「貴方のまなざし、言葉。心遣い。ここしばらく接してみて、確信が持てるようになった」
「そして私の種族は、容姿としては極めて人間族に近い」(ディネルース)

 

「最初は我が種族から何も差し出すものが無いゆえ、我が命も体も捧げると言ったが」
「いまでは本心からそうなってもいいと思っている」(ディネルース)

 

「最初は、何か夢を見ているのだと思ったな」
「だんだんあちらの世界の記憶が鮮明になっていって」(グスタフ)

 

「挙句には、どちらが夢なのかわからなくなったこともある」
「今でも時折、ふとそう感じることがあるな」(グスタフ)

 

「この世界は、微妙にあちらと似ているんだ」
「地理も、歴史も」(グスタフ)

 

「私のいた世界の側にも、異世界に転生する物語はあったんだ」(グスタフ)

 

「神話や伝承などではなく、作家たちが作り出す完全な夢物語だったから」
「まさか我が身にそんなことが起きたとは、信じられなかった」(グスタフ)

 

「ともかくも、必死にやってきた」
「夢物語では、さも簡単に出来るように書かれていた改革や革新は」(グスタフ)

 

「これは私の才の無さもあったのだろうが、そんな一朝一夕にやれることではなかった」(グスタフ)

 

「100年。そう、100年かかった」
「何もかも上手くいくようになってきたのは、私の感覚でいえばごく最近のことだな」(グスタフ)

 

「(なぜ手を出さなかった?) その立場というやつだ」(グスタフ)

 

「まず、君はあのとき、大変な苦境にあった」
「ようやくそれから脱したあとだった」(グスタフ)

 

「そんな君の、こう言っては何だが半ば自暴自棄めいた忠誠を利用して手を出そうなど」
「人のやることではない」(グスタフ)

 

「私はそう信じている」
「あー…いまの私は人ではないけれどね」(グスタフ)

 

「…ダークエルフは、人間ほどやわな存在ではない」
「たぶん…そう、たぶん大丈夫だろう。試してみなければ、わからないが」(ディネルース)

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 
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