原作小説「銀河英雄伝説4巻(神々の黄昏、ラグナロック)」の名言・台詞をまとめていきます。
(旧アニメ2期相当)
銀河英雄伝説4巻 策謀篇
第六章 作戦名「神々の黄昏」
「病院のベッドと抱きあって眠るのには、もう飽きましたのでね」(ナイトハルト・ミュラー)
「(一億人・100万隻体制)まあ、量的には可能だろう」
「だが、有機的に運用するとなれば、また話はべつだ」(オスカー・フォン・ロイエンタール)
「第一、補給の問題がある」
「一億人を食わせるのは、容易なことではないからな」(ロイエンタール)
「考えるのは簡単だが、実行するのはな」(ウォルフガング・ミッターマイヤー)
「女ってやつは、雷が鳴ったり風が荒れたりしたとき」
「何だって枕にだきついたりするんだ?」(ロイエンタール)
「だったらおれに抱きつけばよかろうに、どうして枕に抱きつく」
「枕が助けてくれると思っているわけか、あれは?」(ロイエンタール)
「ロイエンタール提督が資源を独占しているから」
「私などには美い女がまわってきませんよ」(ミュラー)
「私の腹案を、まず述べておく」
「それは、過去のようにイゼルローン回廊の攻略にこだわらず」
「もうひとつの回廊を侵攻ルートとすることだ」(ラインハルト・フォン・ローエングラム)
「つまりフェザーン回廊を通過して、同盟領に侵攻する」
「フェザーンは政治的、軍事的な中立を放棄し、吾々の陣営に帰属することになる」(ラインハルト)
「つまり、彼は祖国を売るというのですか?」(フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト)
「口は重宝だな」
「親を売るにも友人を裏切るにも、理由のつけようはあるものだ」(ビッテンフェルト)
「小官としては、才覚豊富なフェザーン人を無条件で信じる気にはなれませんな」(ロイエンタール)
「フェザーン回廊を通過して同盟領へ侵攻したとしてです」
「その後、彼らが豹変して回廊を封鎖したら、吾吾は敵中にあって孤軍となってしまう」(ロイエンタール)
「補給も通信も意にまかせず、むろん敵地の地理を知ることもできません」
「いささか危険度が大きいのではありませんか」(ロイエンタール)
「ロイエンタール上級大将のご心配はもっともだが」
「フェザーンがそのような卑劣な手段に出たときは」
「武力をもって教訓をたれればよいではないか」(ビッテンフェルト)
「反転したところへ後背から同盟軍が攻撃してきたらどうなる?」(ロイエンタール)
「不利はまぬがれんぞ」
「敗れるとは思わんが、犠牲は無視できないものになるだろう」(ロイエンタール)
「はたして、うまくいきますかな」(ロイエンタール)
「うまくいかせたいものだ」(ラインハルト)
「…そうありたいですな」(ロイエンタール)
「…作戦名は『神々の黄昏(ラグナロック)』」(ラインハルト)
「器量がありすぎてもこまりますが、不平派の連中をねじ伏せるていどの力量がなければ」
「わが軍の足を引っぱることにもなりましょう」(パウル・フォン・オーベルシュタイン)
「そのていどの力量は奴に期待してもよかろう」(ラインハルト)
「もし力量がなければないで、奴は自分の地位と権力を守るため」
「不平派の弾圧に狂奔しなくてはなるまい」(ラインハルト)
「当然ながら憎悪と反感は奴の一身に集中する」(ラインハルト)
「それが限界に達する寸前に奴を私の手で処断すれば」
「私としては効率よく古道具を処理できるというわけだ」(ラインハルト)
「しかもリアクションなしにな」(ラインハルト)
「自由惑星同盟との間に、和平と共存の道はないものでしょうか」(ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ、通称:ヒルダ)
「ない。彼らのほうでそれを閉ざした」(ラインハルト)
「私のやりかたを悪辣だと思うか?」(ラインハルト)
「わたしが否定したら、閣下は喜んでくださるのでしょうか」(ヒルダ)
「だが、姉に嫌われても、私はもうもどれない」
「私がここで覇道を退いたら、誰が宇宙に統一と秩序を回復する?」(ラインハルト)
「自由惑星同盟の身のほど知らずや、旧体制の反動家どもに」
「人類の未来をゆだねるのか」(ラインハルト)
「秘密警察というものは、なるほど権力者いとっては便利なものかもしれんが」
「ただ存在するというだけで憎悪の対象になる」(オーベルシュタイン)
「ひとたび解体した社会秩序維持局を復活させるわけにはいかん」
「開明政策の後退として非難されることにもなろうしな」(オーベルシュタイン)
「名称も、何か他のものを考えねばなるまい」
「古い酒を新しい皮袋に、だな」(オーベルシュタイン)
「征服者として憎悪されるのはかまわんが」
「略奪者として軽蔑されるのは愉快じゃないな」(ミッターマイヤー)
「イゼルローンはハードウェアの点から言っただけでも難攻不落だ」
「しかもそこには同盟軍最高の智将がいる」(アドリアン・ルビンスキー)
「まあ安心したいところだろう、凡庸な政治屋どもとしては」(ルビンスキー)
「しかし、その安心感が、同盟首脳部の健全な判断力を奪い」
「最悪の選択をさせてしまう結果につながった」(ルビンスキー)
「過去の成功が現在の誤断をまねき、未来そのものを奪いさる」
「よい例証というべきだ」(ルビンスキー)
「16歳のときに、ローエングラム公はすでに武勲をたて、少佐の階級をえていた」
「ユリアン・ミンツの歩みは、それにすこし遅れているだけだ」(ルビンスキー)
「(七光)かもしれんが、たしかに功績はたてている」
「私としては、虎の児を猫と見誤る愚は犯したくないな」(ルビンスキー)
第七章 駐在武官ミンツ少尉
「敵が攻めてきますよ!」
「寝こみを奇襲されて負けたりしたら、後世の歴史家にばかにされますよ」(ユリアン・ミンツ)
「敵だってまだ寝てるさ、後世の歴史家なんて、まだ生まれてもいないよ」
「おやすみ、せめて夢のなかでは平和を…」(ヤン・ウェンリー)
「何の、一日ごとに地獄の門に近づいとるよ」
「ルドルフ皇帝が坩堝のなかで煮られとる姿を見るのが楽しみだて」(アレクサンドル・ビュコック)
「ぼくの歓心を買うことが」
「どうしてトリューニヒト議長の心証をよくすることになるのですか?」(ユリアン)
「ぼくはヤン・ウェンリー派です。トリューニヒト派ではありませんけど…」
「迷惑です!」(ユリアン)
「だろうと思うが、そう大声を出さんでいい」
「わしやヤン提督の悪いところを模倣することはないさ」(ビュコック)
「ヤン提督は将来がよく見えるが、残念ながら手足がともなわない」(ビュコック)
「むろん、それは彼のせいではない」
「彼には、そこまで能動的に行動する権限がないのだからな」(ビュコック)
「制度か…制度のせいにするのは、わしとしてはつらいな」
「わしは自分が民主制共和国の軍人であることを長いこと誇りにしてきた」(ビュコック)
「そう、君と同じくらいの年齢に二等兵になって以来、ずっとな…」(ビュコック)
「民主制共和国が、軍人の権限を制限するのは正しい、と、わしは思う」
「軍人は戦場以外で権力や権限をふるうべきではない」(ビュコック)
「また、軍隊が政府や社会の批判を受けずに肥大化し、国家のなかの国家と化するようでは」
「民主政治は健全でありえんだろう」(ビュコック)
「民主主義の制度はまちがっておらん」
「問題は、制度と、それをささえる精神が乖離していることだ」(ビュコック)
「現在のところ、建前の存在が本音の堕落をようやくふせいでいるが」
「さて、それもいつまでもつか…」(ビュコック)
「(銀河帝国正統政府には)タキシードを着た腐肉獣(ハイエナ)どもがうようよいるのさ」
「国民のいない政府、兵士のいない軍隊でも、地位や称号はほしいらしい」(ベルンハルト・フォン・シュナイダー)
「閣僚がよく6、7人ですんだと感心するくらいのものだ」
「ユリアン、君も帝国軍にはせ参じたら少佐はかたいところだぞ」(シュナイダー)
「あんな連中を糾合して、ラインハルト・フォン・ローエングラム公のような」
「政戦両略の天才に拮抗しようというのだからな」(シュナイダー)
「気宇がよほど壮大なのか、精神の骨格が蜜づけのチョコレートででもできているのか」
「たぶん後者だろうが、巻きこまれるほうは迷惑な話だ」(シュナイダー)
「…まあ、唯一、救いがあるとすれば、ローエングラム公は天才だが」
「歴史上、天才が凡人に敗れた例はすくなくないということだ」(シュナイダー)
「だが、最初から奇蹟を望んでいるようでは、勝利など、とうていおぼつかないな」(シュナイダー)
「ヤン提督はそのころ中尉でね、黒ベレーも板につかなくて」
「いかにも駆け出しという感じだったわ」(フレデリカ・グリーンヒル)
「わたしはつくづく思ったの」(フレデリカ)
「こんなに頼りなげで、とっぽい感じで、軍服姿のままソファーで眠って」
「朝起きたら顔も洗わず」(フレデリカ)
「ひとりごとを言いながらバターもつけないパンをかじるような男の人」
「わたしが好きになってあげなきゃ、誰も好きになってくれないだろうって…」(フレデリカ)
「わたしは英雄だの名将だのを好きになったのじゃないのよ」
「でも、ひょっとしたら、天才的な先物買いの才能があったのかもしれないわね」(フレデリカ)
「いえ、ヤン・ウェンリーは変わらないわ」
「変わるのは周囲であって、あの人自身はすこしもね」(フレデリカ)
「血を流す者、流させる者、流れた血を飲んでふとる者…いろいろだね」(ユリアン)
「ヤンは将来のことが、ときとして見えすぎる」(アレックス・キャゼルヌ)
「ところで、売るといえば…フェザーン回廊を」
「ひいてはフェザーンの自治権を帝国軍に売りわたそうとする動きがあると聞いて」
「心配しているのですが…」(ユリアン)
「誰が決めたんですか」
「人間がさだめた規則なら、人間の手で破ることもできると思います」(ユリアン)
「帝国のラインハルト・フォン・ローエングラム公爵のやりかたが」
「万事、旧習にのっとったものとは、ぼくには思えませんし」(ユリアン)
「今上の皇帝が祖国を捨てて亡命したという前例も、ぼくは知りません」(ユリアン)
「あのローエングラム公なら、勝つため、征服するためなら」
「伝統や不文律など平然と破ってのけるんじゃないでしょうか」(ユリアン)
「そうでないと保証できるかたはいらっしゃらないと思います」(ユリアン)
「もっとも、ローエングラム公がそんな野望をいだいても」
「フェザーンのかたたちがみすみす誇りを売りわたすとは思いませんけど」(ユリアン)
「だとしても(知ってても)、あの男(ヤン)には何もできまい」(ルビンスキー)
最後まで読んで頂きありがとうございました。
アマゾンリンク
コミックシーモアリンク