原作小説「銀河英雄伝説5巻(イゼルローン脱出)」の名言・台詞をまとめていきます。【2】
(旧アニメ2期相当)
銀河英雄伝説5巻 風雲篇
第二章 ヤン提督の箱舟隊
「世のなかは、やってもだめなことばかり」
「どうせだめなら酒飲んで寝よか」(ヤン・ウェンリー)
「持つべきものは話のわかる上司だね」
「くえない親父さんだ…給料分以上に働かせようっていうんだな」(ヤン)
「イゼルローン要塞を放棄する」(ヤン)
「閣下のご意向に異存はありませんが、できればいますこしご説明いただけませんか」(ムライ)
「ですが、イゼルローンにこもって抗戦し」
「その戦果をもって帝国と和平の交渉にのぞむということはできませんか」(ムライ)
「そのときは、帝国側の講和の条件として」
「イゼルローン要塞返還の件が持ち出されること疑いないね」(ヤン)
「そして同盟としてはその条件を呑まざるをえないだろう」(ヤン)
「結局のところ、イゼルローンは失われる」
「だとすれば、その前にくれてやっても大差はないさ」(ヤン)
「しかし、ひとたび手に入れたものを」
「みすみす敵の手に引きわたすとは無念な話ではありませんか」(フョードル・パトリチェフ)
「…せっかく費用と人手をかけて要塞をつくりながら」
「他人にそれを奪われた帝国軍のほうが、よほど無念だっただろうね」(ヤン)
「それにしても、心理的効果というやつがあるでしょう」(ムライ)
「ヤン提督が帝国軍に追われてイゼルローン要塞を放棄したとなれば」
「同盟市民の受ける衝撃は大きいですぞ」(ムライ)
「戦わずして敗北感にさいなまれ、戦意を失うかもしれませんぞ」
「そうなれば後日の再戦などとうていおぼつかなくなります」(ムライ)
「そのあたりを、ご一考ください」(ムライ)
「私も参謀長のご意見に賛同しますね」(ワルター・フォン・シェーンコップ)
「どうせなら、政府首脳たちが血相変えて、イゼルローンなんぞ捨てて助けに来い」
「とわめきたててから腰をあげたほうがいいでしょう」(シェーンコップ)
「恩知らずの連中だが、今度こそ閣下の存在がいかにありがたいものか」
「思い知るでしょうよ」(シェーンコップ)
「それでは遅い。帝国軍に対する勝機を失ってしまう」(ヤン)
「ほう、勝機!? すると、勝てると思ってはいらっしゃるのですか」(シェーンコップ)
「シェーンコップ少将の言いたいことはわかる」(ヤン)
「吾々は戦略的にきわめて不利な立場にあるし」
「戦術レベルでの勝利が戦略レベルの敗北をつぐないえないというのは軍事上の常識だ」(ヤン)
「だが、今回、たったひとつ、逆転のトライを決める機会がある」
「ローエングラム公は独身だ。そこがこの際はねらいさ」(ヤン)
「何か大胆な作戦がおありなのでしょう、閣下?」(フレデリカ・グリーンヒル)
「うん、まあ、なるべく期待にそいたいと思っているけどね」(ヤン)
「あれでも一所懸命にやってるのよ」
「何もしない人たちがとやかく言う資格はないわ」(フレデリカ)
「市民を守る義務があるのに、それを忘れて自分たちの安全のみ謀るような輩には」
「相応の報いがあって然るべきです」(シェーンコップ)
「逃げこんできたところを一網打尽にして、ローエングラム公にくれてやってもよし」
「市民に対する背信の罪を問うて、罰をくれてやってもいいでしょう」(シェーンコップ)
「そのあとは、あなたが名実ともに頂点に立てばいい」
「イゼルローン共和国というのも、そう悪い考えではないように思えます」(シェーンコップ)
「私にとっては政治権力というやつは下水処理場のようなものさ」(ヤン)
「なければ社会上、困る。だが、そこにすみついた者には腐臭がこびりつく」
「近づきたくもないね」(ヤン)
「独裁者を支持するのも民衆なら、反抗して自由と解放を求めるのも民衆です」(シェーンコップ)
「民衆の多数が民主主義ではなく独裁を望んだとしたら」
「そのパラドックスをどう整合させるのか」(シェーンコップ)
「その疑問には、誰も解答できないだろうね」(ヤン)
「だけど…人類が火を発見してから100万年」
「近代民主主義が成立してから2000年たらずだ」(ヤン)
「結論を出すには早すぎると思う」(ヤン)
「目前の急務があるわけだから、まずそれをかたづけよう」
「夕食の用意ができてもいないのに、明日の朝食について論じてもはじまらない」(ヤン)
「必要なものを必要な間だけ借りた」
「必要がなくなったから返すだけのことさ」(ヤン)
「また必要になったら?」(シェーンコップ)
「また借りるさ。その間、帝国にあずかってもらう。利子がつかないのが残念だが」(ヤン)
「要塞とか人妻とかいうものは、そう簡単に借りられないものですがね」(シェーンコップ)
「貸してくださいと頼めば、当然、拒絶されるだろうな」(ヤン)
「ひっかけるしかないでしょう」(シェーンコップ)
「相手はロイエンタールだ。帝国軍の双璧のひとりだ。ひっかけがいがあるというものさ」(ヤン)
「力ずくで奪取できるものなら」
「イゼルローン要塞の所有者はこれまで五、六回は変わっていてよいはずだ」(オスカー・フォン・ロイエンタール)
「だが、唯一それをやってのけた者は」
「いまイゼルローンにいる、あのペテン師だけだ」(ロイエンタール)
「おもしろい意見だが、もっとも激しく踊る者がもっとも激しく疲れると言うではないか」(ロイエンタール)
「死守したところで意味はあるまい」
「すでに帝国軍がフェザーン回廊から同盟領内へ侵攻しようとしているのだ」(ロイエンタール)
「イゼルローン回廊のみが軍事行動の対象であった時代には、要塞の存在に意味があった」
「だが、いまや時代は変わったのだ」(ロイエンタール)
「要塞を固守するだけでは戦況に何ら寄与しない」(ロイエンタール)
「何を考えているにせよ、準備に専念させてやることもなかろう」(ロイエンタール)
「…つまり、いやがらせの攻撃をする、と?」(コルネリアス・ルッツ)
「露骨すぎるな、その表現は」
「あらゆる布石を惜しまぬ、ということにしておこうか」(ロイエンタール)
「…急に忙しくなりやがった」
「超過勤務はおれの主義に反するんだがな」(オリビエ・ポプラン)
「ハイネセンにもどれたら、必ずパイロットの労働組合を結成してやるぞ」(ポプラン)
「兵士の過重労働をなくすために生涯をかけてやるんだ」
「見ている、管理者どもめ」(ポプラン)
「お前さんは女に生涯をかけているのじゃなかったのか」(イワン・コーネフ)
「子供がこづかいをほしがってるのじゃあるまいし、だめはないでしょう」
「兵士の士気にもかかわってきます」(ダスティ・アッテンボロー)
「どうか再戦の許可をいただきたく存じます」(アッテンボロー)
「かなり楽をして敵に勝てる方法を考えつきました」
「ためさせていただけませんか」(アッテンボロー)
「あまり悪い知恵をつけないでくれよ、大尉」
「それでなくてさえ面倒なことが多いんだから」(ヤン)
「はい、出すぎました、申し訳ございません」(フレデリカ)
「なにしろヤン・ウェンリーのことです」
「どのように巧妙な罠をしかけているやら」(ハンス・エドアルド・ベルゲングリューン)
「ヤン・ウェンリーも大したものだ」
「歴戦の勇者をして影に恐怖せしむ、か」(ロイエンタール)
「怒るな。おれとて奴の詭計がこわいのだ」(ロイエンタール)
「むざむざイゼルローンを奪われたシュトックハウゼンの後継者になるのは」
「ぞっとしないしな」(ロイエンタール)
「レンネンカンプにしてやられるくらいなら」
「ヤン・ウェンリーの智略の井戸もかれたということだな」(ロイエンタール)
「だが、誰にとって不幸かは知らんが、まだ水脈がとだえたとは思えん」(ロイエンタール)
「レンネンカンプの用兵ぶりを拝見し」
「かつ彼の手腕に期待しようではないか、ん?」(ロイエンタール)
「なぜ追う必要があるのだ。奴の逃亡を見送れば」
「吾吾は労せずしてイゼルローン要塞を手に入れることができるものを」(ロイエンタール)
「それだけでも充分な勝利だとは思わんか、ベルゲングリューン」(ロイエンタール)
「病に対抗するには全員が共同であたるべきだ」
「わが艦隊だけが感染の危険をおかすことはないと思うが」(ロイエンタール)
「知っているか、ベルゲングリューン、こういう諺がある」
「野に獣がいなくなれば猟犬は無用になる、だから猟犬は獣を狩りつくすのを避ける…」(ロイエンタール)
「戦略および戦術の最上なるものは、敵を喜ばせながら罠にかけることだろうね」(ヤン)
「智謀だなんて、そんな上等なものじゃないさ。悪知恵だよ、これは」
「まあ、やられたほうはさぞ腹が立つだろうがね」(ヤン)
「…それに、罠をかけた結果が必ず生かされるとはかぎらない」
「吾々は二度とイゼルローンを必要としなくなるかもしれないしね」(ヤン)
「きっと役に立ちますわ」
「イゼルローン要塞は私たちの…ヤン艦隊全員の家ですもの」(フレデリカ)
「いつか帰る日が来ます」
「そのとき、必ず、閣下の布石が生きてきますわ」(フレデリカ)
「さらば、イゼルローン。おれがもどってくるまで浮気するなよ」
「お前はほんとうに虚空の女王だ。お前ほど佳い女はいなかった」(ポプラン)
「ならばお前も国を奪ってみろ」(ロイエンタール)
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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