原作小説「銀河英雄伝説」アレクサンドル・ビュコック(小説1~5巻、旧アニメ1~2期相当)の名言・台詞をまとめていきます。
銀河英雄伝説1巻 黎明篇
第五章 イゼルローン攻略
「後日、恥入るようなことがなければよいがな」
「お前さんたちは大樹の苗木を見て」
「それが高くないと笑う愚を犯しているかもしれんのだぞ」
第七章 幕間狂言
「要するに、行き当たりばったりということではないのかな」
「貴官の意見に賛同せず慎重論を唱えたからといって」
「利敵行為呼ばわりするのが節度ある発言と言えるか」
第八章 死線
「私は総司令官閣下に面談を求めたのだ。貴官に会いたいと言った覚えはないぞ」
「作戦参謀ごときが、呼ばれもせんのにでしゃばるな!」
「そもそも、貴官らがこのような無謀な出兵案を立てなければすんだことだ」
「いますこし責任を自覚したらどうか」
「そうか、では代わってやる。私はイゼルローンに帰還する」
「貴官が代わって前線に来るがいい」
「不可能を言いたてるのは貴官のほうだ」
「それも安全な場所から動かずにな」
「大言壮語を聞くのに飽きただけだ」
「貴官は自己の才能を示すのに、弁舌ではなく実績をもってすべきだろう」
「他人に命令するようなことが自分にできるかどうか、やってみせたらどうだ」
「彼のヒステリーを治めるために、3000万もの兵士が死地に立たねばならんというのか?」
「上等な話じゃないかね。感涙の海で溺死してしまいそうだな」
「チョコレートを欲しがって泣き喚く幼児と同じていどのメンタリティーしか持たん奴が」
「3000万将兵の軍師だなどと知ったら、帝国軍の連中が踊り出すだろうて」
「…よろしい、よくわかりました」
「このうえは、前線指揮官として、部下の生命に対する義務を遂行するまでです」
「お手数をおかけした」
「総司令官がお目ざめの節は、よい夢をごらんになれたか」
「ビュコックが気にしていた、とお伝え願いましょう」
第九章 アムリッツァ
「いずれにせよ、総司令部の奴らめ、前線へ出て来てみればいいのだ」
「将兵の苦労がすこしはわかるだろう」
2巻 野望篇
第一章 嵐の前
「やれやれ、こんなふうにこんな場所で人目をさけて話さなければならんとは」
「不便なことだな」
第三章 ヤン艦隊出動
「あの若いのは、わしだけそんな愚行に加わらんと信じたのさ」
「とすれば、わしとしても信頼に応えねばなるまいて」
「これはわしがやった(兼任した)ほうがましだったかな」
「いや、彼女の言うことは正しい」
「人間が年齢の順に死んでゆくのが、まともな社会というものだ」
「わしのような老兵が生き残って、少年たちが死ぬような社会は、どこか狂っとる」
「誰もそれを指摘しなければ、狂いがますます大きくなる」
「彼女のような存在は社会には必要なのさ」
「まあ、あんなに弁舌のたっしゃな女性を嫁さんにしようとは思わんがな」
「武力を持った貴官らが腐敗したとき、誰がどうやってそれを粛清するのだ?」
「紳士的だと? 人類が地上を這いまわっていたころから、今日に至るまで」
「暴力でルールを破るような者を紳士とは呼ばんのだよ」
「そう呼んでほしければ、せっかく手に入れた権力だ」
「失わないうちに新しい辞書でも作らせることだな」
「歴史は貴官になにも答えんかもしれんよ、グリーンヒル大将」
第七章 誰がための勝利
「…そうか、また老人が生き残ってしまったか」
3巻 雌伏篇
第六章 武器なき戦い
「もっともな心配だ」
「だが、同時に無用の心配でもあるな」
「というのは、軍部全体が一丸となって政府と対立するなど」
「もはやありえんことだからだよ、大尉」
「二派! ふむ、二派にはちがいない」
「圧倒的多数派と少数派とを、同列に並べてよいものならな」
「むろん、わしは少数派さ」
「自慢にもならんことだがね」
「なに、べつに困ってはおらんよ。いまいましいだけだ」
「ごそごそとうるさくてな」
「じつは、この部屋にも盗聴器が隠されておるかもしれんのだ」
「確率は9割以上だろうな」
「それを知っていてこういう話をしたのはな、いまさら旗色をごまかすこともできんし」
「盗聴の記録が法律上の証拠になることもないからだ」
「逆にこちらが、盗聴による人権侵害を訴えることもできる」
「政府に同盟憲章を尊重する気があれば、だがね」
「訪ねてきておいて、いまさらそんなこと(迷惑)を気にせんでいい」
「わしはあの若いのが好きだしな」
「ああ、このことを本人に言ってはいかんよ」
「若い者はすぐいい気になるからな」
「大尉、これが民主主義の総本山の現状だよ」
「まだ雨はふりはじめてはおらんが、雲の厚さたるやたいへんなものだ」
「どうも加速度的に悪くなっとる」
「天候を回復させるのは容易なことじゃないぞ」
「わしらは仲間というわけだ」
「世代はちがってもな」
「さてと、イゼルローンに帰るとしても、手ぶらというわけにはいくまい」
「いろいろ準備しなきゃならんが、その前にみんなで昼食としよう」
「吾々が食事をしている間くらい、イゼルローンは保ちこたえるだろうさ」
第八章 帰還
「いよいよ、年寄りひとり孤立無援さ」
4巻 策謀篇
第七章 駐在武官ミンツ少尉
「何の、一日ごとに地獄の門に近づいとるよ」
「ルドルフ皇帝が坩堝のなかで煮られとる姿を見るのが楽しみだて」
「だろうと思うが、そう大声を出さんでいい」
「わしやヤン提督の悪いところを模倣することはないさ」
「ヤン提督は将来がよく見えるが、残念ながら手足がともなわない」
「むろん、それは彼のせいではない」
「彼には、そこまで能動的に行動する権限がないのだからな」
「制度か…制度のせいにするのは、わしとしてはつらいな」
「わしは自分が民主制共和国の軍人であることを長いこと誇りにしてきた」
「そう、君と同じくらいの年齢に二等兵になって以来、ずっとな…」
「民主制共和国が、軍人の権限を制限するのは正しい、と、わしは思う」
「軍人は戦場以外で権力や権限をふるうべきではない」
「また、軍隊が政府や社会の批判を受けずに肥大化し、国家のなかの国家と化するようでは」
「民主政治は健全でありえんだろう」
「民主主義の制度はまちがっておらん」
「問題は、制度と、それをささえる精神が乖離していることだ」
「現在のところ、建前の存在が本音の堕落をようやくふせいでいるが」
「さて、それもいつまでもつか…」
第八章 鎮魂曲への招待
「なるほど、フェザーンはたしかに同盟に対して資本を投下しておりますな」
「しかし、それは、同盟の諸惑星、鉱山、土地、企業などに対してであって」
「同盟政府に対してではありますまい」
「フェザーン人としては、投下した資本の安全さえ保障されるなら」
「同盟の国家機構が崩壊したところで、単に天井が破れたていどのこと」
「それほど痛痒を感じるとも思えませんな」
「それとも、フェザーンが」
「同盟政府に対して資本投下をおこなっているという事実でもありますかな」
5巻 風雲篇
第一章 寒波到る
「国防委員長の守護天使が、突然、勤労意欲にめざめたらしいな」
「そうならないよりも、けっこうなことだて」
「そして、帝国の専制主義と同盟の軍事独裁政権とが、宇宙の覇権を賭けて戦うのかね…?」
「救いようがないと思わんか」
「わしに誇りがあるとすれば、民主共和政において軍人であったということだ」
「わしは、帝国の非民主的な政治体制に対抗するという口実で」
「同盟の体制が非民主化することを容認する気はない」
「同盟は独裁国となって存在するより、民主国家として滅びるべきだろう」
「わしはかなり過激なことを言っておるようだな」
「だが、実際、建国の理念と市民の生命とが守られないなら」
「国家それ自体に生存すべき理由などありはせんのだよ」
「で、わしとしては、建国の理念」
「つまり民主政治と、市民の生命を守るために戦おうと思っておるのさ」
第四章 双頭の蛇
「これ(元帥昇進)は生きて帰るなということかな、特進の前わたしということで…」
「おそらく、いや、疑いなく貴官の言うとおりだろう」
「だが、もはや他にとるべき戦法はない」
「敵の陣形を逆用して中央を突破し、各個に撃破するしかあるまい」
「だからヤン・ウェンリーなどが、彼の天才を高く評価するのだ」
「知っているかね、スール少佐、わしは彼から聞いたことがある」
「自分が帝国に生まれていたら、喜んで彼の旗のもとへ駆けつけたろう、とな」
「(危険な発言?) どうしてかね、わしもまったく同感だよ」
「このとおり老いぼれで、たいして才能もないから」
「先方が使ってくれるとはかぎらんが」
「前進をやめろ。後退して陣形を再編するのだ」
「貴官ら、もう充分殺したではないか」
「これまでだな」
「かくて陽は沈み一将功ならずして万骨は枯る、か…」
「宇宙艦隊が消失した以上、司令長官だけ生きていても詮ないことだ」
「そう思わんかね、貴官は?」
「この敗戦に対して、死ぬ以外に責任をとる途があると貴官は言うのかね?」
「わしは敵の銃口のために、この老体を残しておかねばならんというわけだな」
「むざむざ生き残ってしまったよ、部下を死なせて、不甲斐ないことだ」
第九章 急転
「なるほど、『アルテミスの首飾り』があれば、この惑星だけはたしかに守れたでしょう」
「しかし他の星系はどうなります?」
「この惑星、そしてあなたがたの権力さえ無事なら」
「他の星系がどれほど戦禍をこうむろうと」
「平然として戦争をつづけるというわけですかな」
「要するに、同盟は命数を費いはたしたのです」
「政治家は権力をもてあそび」
「軍人はアムリッツァに見られるように投機的な冒険にのめりこんだ」
「民主主義を口にとなえながら、それを維持する努力をおこたった」
「いや、市民すら、政治を一部の政治業者にゆだね、それに参加しようとしなかった」
「専制政治が倒れるのは君主と重臣の罪だが、民主主義が倒れるのは全市民の責任だ」
「あなたを合法的に権力の座から追う機会は何度もあったのに」
「自らその権利と責任を放棄し」
「無能で腐敗した政治家に自分たち自身を売りわたしたのだ」
「そう、演説すべきときはすでに終わった」
「もはや行動のときだ」
「よろしいかな、トリューニヒト議長」
「わしは力ずくでもあなたをとめてみせますぞ」
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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