「赤髪の白雪姫」の名言・台詞まとめ

アニメ「赤髪の白雪姫」の名言・台詞をまとめていきます。

 

赤髪の白雪姫

1話

「これは、自分の行く道、自分の物語。願うなら、この道の先も、自分で描けるように」(白雪)

 

「あいにくと毒を持ち歩く趣味は無いよ」(白雪)

 

「今のは素直だね」(白雪)

 

「よくそのゲスから切り離した。お前の大事な赤だもんな」
「ああ。赤ってのは、運命の色のことを言うんだろ。今はやっかいなだけでも、案外いいものにつながってるかもしれないぞ」(ゼン・ウィスタリア)

 

「ラジ!? と・か・い・う・バカ王子か……」(ゼン)
「さすが、隣国までにも轟くおバカのうわさ!」(白雪)

 

「あら、失礼を。ラジ王子、どうぞお好きに、お連れ下さい!」(白雪)
「却下ぁぁぁーーー!!!」
「それ以上、その娘の耳が汚れるような戯言を吐かないでもらおうか」(ゼン)

 

「では取引をしようか、バカ王子。今回のお前の愚行を公にされたくなければ、二度と白雪に関わることも、その口で、白雪の名を呼ぶこともしないと誓え」(ゼン)

 

「大丈夫、白雪が謝ることじゃないよ。ゼンが自分で食べたんだから、ゼンと私達が思慮に欠けてた、以上。ミツヒデなんて、ゼンが死んだら俺も死ぬとか涙目になって」(木々・セイラン)

 

「白雪、俺が森で言ったことを覚えてるか。俺としては今、お前といることは運命の方だと嬉しいんだけどな」

「お前が自分で向かった森に俺達がいて、関わりをもって、互いの身を守ろうとした。それがこの場限りの毒か、これからのつながりか、お前が決めればいい」

「当然。俺だって、自分の運命は自分で決めてる。決めてその道に進めるか否かは、自分次第だろ」(ゼン)

 

 

「ゼンって、やっぱり凄い考え方するね」(白雪)
「考え方じゃなく、生き方ですがね。お前の答えは?」(ゼン)

 

「それは、言わば自分の物語。願うなら、この出会いの道の先、物語のページをめくるその音が、重なる足音のように響くよう、私は!」(白雪)

 

2話

「クラリネスはいいとこだね。ここはとても魅力的だ」(白雪)

 

「ここにはまだ、俺の知らない魅力が山ほど隠れている気がするんだ。だから、もっといろんなことを見たい、知っていきたい」(ゼン)

 

「いい薬を作るのはいい薬草。いい薬草を作るのはいい土地。私はここの土地のことを知って、ここの薬草のことを知りたい。私達、似た者同士だね」(白雪)

 

「私は、自分で行くと決めた場所がある。こんな所で立ち止まっていられない。だから他を当たって下さい!」(白雪)

 

「私は、そんな道に興味は無い!」(白雪)

 

「この娘がお前の目にどう映ってるかなんて、知りたくもないけどな。白雪は一欠片だって、道具とされるためには無い!」(ゼン)

 

「俺は、城の外のことを知れるだけで、楽しかった。けど、知った後に出来ることが、何かあるのかもしれない」(ゼン)

 

「私がこの国に来るって決めた理由。この国で、ゼンがどんな風に生きてるのか、見たいと思って。それが叶う場所が、私が行くと決めた場所」(白雪)

「その場所、俺からもお前が見えるとありがたいな」(ゼン)

 

「白雪、俺も礼を言う。無事でいてくれたからな」(ゼン)

 

「ここが、私が立つ国、立つ街、立つ道。もし、立ち止まってしまっても、自分で望んだ場所だから、きっと眩しい追い風は吹く」(白雪)

 

3話

「寝てる暇があるなら白雪と会う、そう言っていただろ?」(ミツヒデ・ルーエン)
「書類の署名に白雪って書いたりしだす前に、少し一緒にいたら?」(木々)

 

「机仕事も嫌じゃ無いんだ。ただ、外のことはすぐ分からなくなるからな。国は、クラリネスは、城の外に広がっている。俺はそれが好きだ」(ゼン)

 

「自分の力では前にも進めぬ、か? なるほど、ではそんな期待を持ち合わせていない娘であれば?」
「俺も遊びで言っている訳では無いぞ」(ゼン)

 

「ゼンと私が同じ場所にいることを許すまいとする人が、この城にいる。でも、ここにはゼンが、いる!」(白雪)

 

「私だって、怖かった、それに腹が立ってる!」
「だけど、何もせずにここを、行き止まりに何かしたくない」(白雪)

 

「悪い。俺はどうも、敵を作りやすいらしい」(ゼン)

 

「では、あなたの言うように、私がここにいてはいけないのなら、その剣で切り払って止めればいい」(白雪)

 

「お好きに」(白雪)

 

「貴公にとって爵位は重要か?」
「ならばせいぜい大事にされよ、二度目は無い」(ゼン)

 

「そう警戒しなくても、あの子にはもう手出しはしませんよ」
「いや本当ですって、俺も気に入ったし。何よりあんたのためになりそうだ」(オビ)

 

「いつか私、自分で門をくぐれるようになって、ゼンの味方になりに来る」(白雪)

 

「共にいる時間を守りたい人がいる。力になりたいと願う」
「それは自分の背を押して、前へと進む標にとなる」(白雪)

 

4話

「ホントの自然の中で生きている人達が、長い時間をかけて見つけてきた知恵なんだって。薬学には分類されてない文献だったけど、大事に思えたから覚えた」

「実際に薬草相手にして学んだ時間は、その人達には敵わないし」(リュウ)

 

「お前、時々笑ってかわそうとするよな」(ゼン)

 

「今できる、一番必要なことをやるよ」
「見失わなければ大丈夫。前を向いていられる力は、今までゼンにたくさんもらってるから」(白雪)

 

 

「まさか殿下に手伝わせた?」(ガラク・ガゼルド)
「いつか王子を助けるかもしれない、大事な薬草たちですので」(白雪)

 

「その勝手に文句を言わせない御身分に、ゼン様はあるということです。殿下の一言があれば、この御友人を無要件で宮廷薬剤師として迎えることも出来ますよ」(ガラク)

「そんなことしてみろ。この娘は、二度と城には現れないぞ。俺は進んで怒りを買いたくは無い」(ゼン)

 

「そんないいかげんな判断でしていい話じゃない! 撤回していただけますか!」(白雪)

 

「そんなに必死になることじゃないよ」(リュウ)
「バカなこと言わないで下さい」(白雪)

 

「怒ったかどうかを知りたいのなら、本人に聞くのが一番早いぞ」
「特に白雪の場合は、真正面から向き合うことをすすめる。お前が子供じゃなかったら、こんな助言してやらないけどな」(ゼン)

 

「これ、ゼン殿下の薬歴。私の判断で出してきたわ」
「君は薬室の誰よりあの方と一緒にいることが多いからね。急場の対応のためと、覚悟のために見て置きなさい」(ガラク)

 

「昨日まで知らずにいたものを、今日知ることが出来れば、自分の内に、誰かの中に。一つ見つけては摘んでいく、苦さも蜜も、その花の名を知るために」(白雪)

 

5話

「主の従者ですよ」
「そんな? 俺の手綱は、あんたに預けたんですからね」(オビ)

 

「まさか本当に魔物の仕業だったりして?」(オビ)
「そんな者がいるなら、一度手合わせ願いたいね」(木々)

 

「白雪の身を案じる気持ちは分かるさ。その気持ちの分、頼っていい相手なんじゃないか」(ミツヒデ)

 

「本当の所、ゼンが耳を貸すのは、ミツヒデの言葉くらいだよ」(木々)

 

「まいった……白雪お前、かっこいいな」(ゼン)

 

「ほんの数日でここまで回復するなんて、白雪の腕は確かだね」(木々)

 

「この件は、俺達だけで解決したい。白雪にばかり頼っている訳にはいかないからな」(ゼン)

 

「それは大丈夫なような」
「意味のあることだから、何度も来てるんだと思うんです。ゼンがここで楽しそうにしている顔を、私も見てみたいです」(白雪)

 

「俺を警戒しないのかい!?」(オビ)
「助けてもらったあと警戒するなんて、何が何やら」(白雪)

 

「だから何事もなく締めたいだけだよ」(白雪)

 

「黙れ! ここにいる者への侮辱は許さん!」

「そんな安いもののつもりは無い。俺はこの国で生きる者のことを知って、この国が好きだと思える。ミツヒデと木々が隣にいて、自分の立ち位置を見失わず、前を見られる」

「向かい合っていたいと思う者がいるから、そいつに背を向けられるような奴にはならないと思える」

「気にするな、お前達あてじゃ無い。感謝の言葉だよ」(ゼン)

 

「まずい木々。俺、感動してる」(ミツヒデ)
「そうだね」(木々)

 

「いいな。俺も言われてみたいね」(オビ)

 

「ちゃんと礼を言ってなかった。お前がいてくれてよかったよ、白雪」
「兵達のことと、俺にとってもな」(ゼン)

 

「今回俺は、お前が原動力だったんだ」(ゼン)
「私にとっては、ゼンがそうだよ。ゼンに会えてから、何度も」(白雪)

 

「外で得たものは多くある。見聞きしてきたこの国のこと、幸運に思っている出会い。そして、それを経て知っていく感情。そのいくつもが、消えることのない火をくれるんだ」(ゼン)

 

6話

「(帰還に)いつ気づくかなあと思って。お前がどのくらい城のことに目を向けているか知りたくてね」(イザナ・ウィスタリア)

 

「賊の仕業で合ったとしても、砦の体制に過失はある。兵士達をおとがめなしとするなら、お前が処罰を受けろ」(イザナ)

 

「お前は自分に甘いから、今回のようなことで彼等を責めるのが嫌なんだろ?」(イザナ)

 

「俺は、会いに行くからな」(ゼン)

 

「ゼン殿下のお兄さん、ですよね?」(白雪)
「その呼ばれ方は新鮮だね」(イザナ)

 

「人の目にも明らかなものがあるかどうか、私には答えられません」(白雪)
「今の言葉が謙遜でないのなら、もの珍しい赤髪の娘を異国から城に招き入れ喜んでいる、くだらない王子の出来上がりだ」(イザナ)

 

「約束されていないから、そうありたいと望むんだ。だから人は動く」(ゼン)

 

「答えられなくて……ゼンの近くにいて、この先何が出来るのかも。私が今、ここに居られる意味も」(白雪)

 

7話

「俺さ、兄上に敵意だけは持てないんだ」(ゼン)

 

「俺が退出して、嫌なこととか言われたんだろ? あの人は容赦ない」(ゼン)
「言われたとして、ゼンに、お兄さんをやっつけてっていう話でも無いでしょ」(白雪)

 

「白雪、聞いてくれるか。俺のことを、兄上のこと」
「俺の先には、いつも兄上がいた。そう、いつも兄上がいたんだ」(ゼン)

 

「領民を腐らせる主など、影で撃たれて死ねばよい」(イザナ)

 

「さあな。いずれ斬りかかってくるかもな?」
「その時に盾になる者が誰もいなければ、俺もそれまでの男だということだ」(イザナ)

 

「ゼン。周囲の者に主君の子なのだと認めさせねば、己にも自覚など生まれないぞ」(イザナ)

 

「この人が、この方がクラリネスの王になる。この方の、隣に立てる自分になりたいと、全身に熱が走った」(ゼン)

 

 

「私も大丈夫だよ。ひるまなければいいと思えば」
分かりやすい状況でしょ。すごく、ね!」(白雪)

 

「周囲の目があるなら、むしろお前は、お前の望むように動けばいい」
「必ず、味方がいるからな」(ゼン)

 

「お前の心など関係の無い話だ。政略的価値のある令嬢が他にいるしな。外聞はあの娘に、赤い髪以上の価値を期待し、それが無いと分かれば、皆がお前を見る目は冷ややかになる」

「実に具合が悪いな、ゼン」(イザナ)

 

「結構。何かを打破するために行動するのは、あの娘の得意とするところです」(ゼン)

 

「俺は白雪との出会いを、自分が真にたどりたいと思う道の妨げになどしません」(ゼン)
「では置いていけ」(イザナ)

 

「お前がそばにいながら、やっかいなものを持ち込んでくれたものだ」(イザナ)
「そばにいればこそだと思いますが?」(ミツヒデ)
「お前も生意気を言うようになった」(イザナ)

 

「何か生意気を言ったみたいだな。うちのご主人様は」(ミツヒデ)
「じゃあ、本領発揮だね」(木々)

 

「でしたら、故郷の王子があなたでよかったと、そう思えるくらいの方になって下さいよ」
「礼を欠こうが、そう願います。タンバルンに生まれた者として」(白雪)

 

「下がらないのか?」(イザナ)
「下がりません」(白雪)
「目をそらさないね、あなたは」(イザナ)

 

「どうかな、姫。嫌になった?」(イザナ)
「なりません! ゼンと会えた国です」(白雪)

 

「おかしな子達だ」(イザナ)

 

「自分のたどる道に、掲げた標の旗に、進みゆく足元に、つないだ手に、その風は絶えず吹き抜ける!」(白雪)

 

8話

「自己紹介いる? オビです、偽名もあります、後はいろいろ秘密です」(オビ)

 

「ゼン王子が、王子じゃなければよかったとは思わないのかい?」(オビ)
「次言ったら、その時は侮辱と取る」(白雪)

 

「俺に友達なんか出来ない」
「お前だってただの側近でしかないんだからな。俺といる限り、ずっとだ」(ゼン)
「ゼン様。そのような冷たいこと、おっしゃらないで頂きたい」
「はい、傷つきます」(ミツヒデ)

 

「まだ幼さを残す背中、そこに背負うものを、何一つ分かってなどいなかった。この時の俺は、あの時の俺は」(ミツヒデ)

 

「お前さ、この身と、王子としての権威を守るために、周囲の者との距離は、どのくらい必要だと思う?」

「お前の目から見ても、兄上はその当たり見事だろ。あの人を真似ていれば、憶えるものでも無いのにな」
「多分、自分に問いたかっただけだ。答えなくてもいい」(ゼン)

 

「お前をそばにやってよかった。ゼンの側役は、しばらく空席が続いていてな」
「あれは今、王子であることへの反抗期だ」(イザナ)

 

「どれだけかは知らないが、どんな連中かは分かる。当主の駒にされている風な被害者面で、善良な者を踏みにじり、自分の懐を肥やしていたバカ共だったな」

「己の利益ではなく領民のことを考えてきた者は、今もリドの地でクラリネスのために尽力してくれている。それに助力もせん逆賊が、どこで息を潜めていた?」(イザナ)

 

「お前にどう思われようと、俺はまだ、探しものばかりだ」(ゼン)

 

9話

「お嬢さんって、主が王子やってること、どう思ってるか聞いていい?」(オビ)
「ゼンらしいな、と思うけど」(白雪)

 

「木々嬢達だけじゃなく、あんたがいてこその王子だとも思うよ、俺は」(オビ)

 

「居たい場所はもう決まってるのに、動き方が分からない自分に腹が立つ!」(白雪)

 

「お嬢さんだって充分、かっこつけが標準装備に見えるけどね。動き方が分かんないなら、探しに行けばいいんじゃないの」
「あんたどう見ても、窓辺で憂いてるより行動派でしょ?」(オビ)

 

「あんたら見てると面白そうだって、居座っただけのことだったんだけど……」
「引かれて動く、ね。やっかいなとこに居座っちゃったかね?」(オビ)

 

「ゼン様、あなたはこの国の王子です。あなたが出会う人々の中に、信頼できる者は必ずいます。疑うことを優先しては、人は着いて来ないでしょう」

「敵を見抜くことにとらわれるより、まず誰が味方かを知ることです」(ミツヒデ)

 

「私はまだ未熟ですが、ゼン様のそばにいて、信頼を得られる男になります」
「私に、あなたを守らせて下さい」(ミツヒデ)

 

「ミツヒデ! 俺もなるぞ!」
「側近に誇られるような主人、と言いたい所だが、まずは、強く、だ!」(ゼン)

 

「て訳で、おもてに出たのもお嬢さんをおぶったのも、不可抗力ですからね」
「噛みつきそうな目で見てましたよ」(オビ)

 

「簡単な訳あるか!? クラリネスの王子として、大切だと思うものを一つづつ、手を抜かず学んでいった結果だ」
「信じるからな、俺は。自分の目と、味方の目と、ついでにお前をだ」(ゼン)

 

「俺は、大事なものを、もっと上手く守れるようになるからな」(ゼン)

 

「時間は流れ、月日は巡り、変わっていく世界の中で、変わらず、揺らがないものがある」
「多くの信じられる者が、絶えずそばにいるようにと、いつでも願っている。選んで進む、この道に」(ゼン)

 

10話

「頼んだって聞いてはもらえない、きっと笑われるだけよ。位の高い人間は、位の無い人間を、相手になんかしないのよ」(キハル・トグリル)

「それは、ゼン殿下の人柄を指す言葉では無いよ」(白雪)

 

「自分の価値観が、当然の常識と信じて疑わないのかもな」(ゼン)

 

「確かに、あなたの言う通り、本心では動けない時があると思う。でもそれなら、私は全力であの人を、そんな目には合わせない!」(白雪)

 

「大体、何かを守ろうとしている人の、懸命さも目に入らないような地位なんて、この見張り台より低いってえの!!」(白雪)

 

「彼女のあの言葉を聞いて、それを捨て置くような者は、ゼン殿下のもとにはおりません!」(兵士)

 

「兵達とあの娘を信頼して任せたのだろう。ただ、守りたい者をどう守れるのか、あれはまだ決められてないのだろうな」(イザナ)

 

11話

「白雪。今度、お前に触れる時は、ちゃんと告げてからにする。その時に、お前が思うことを聞かせてくれ」(ゼン)

 

「木々。ゼンは、あの子を連れて行くぞ」(ミツヒデ)

 

「権力を金銭に代えて従わせるのであれば、子爵と変わらない。あなた方が望んでいる誠意がそこにあるとは思えないが?」(ゼン)

 

「白雪を想う感情は、もう俺の中にずっと合ったよ。それが白雪に触れて、焼き付いた。クラリネスの王子として告げようと思う」(ゼン)

 

「俺がお前に仕えてるのは、ただクラリネスのゼン王子に従ってるって訳じゃないぞ」(ミツヒデ)

 

「影響しあえる意味のある関係なのね。自分の世界が広くなるものは、大事にしなさい、諸君」(ガラク)

 

「どうしよう……思わず走ってしまった。なんて意味のない行動を……」(白雪)

 

「今はお前がいるから別だけどな、それだけでいい」(ゼン)

 

「知ってしまった。ゼンに会って一緒にいる中で、ずっと途切れなかった、ゼンに向かう気持ちの中に、まだ、見つけていない感情があった」(白雪)

 

「ゼン……ゼンのことが好きです」
「今までと同じように、ゼンを見ていたいと思うのが、望んでいいことなのか分からなくて」(白雪)

 

「俺も、望んでいるよ」
「白雪。俺の持つ王族の称号は、お前を守るものではないのかもしれない」

「お前が俺にくれるもの、どれだけ返せるか分からないが、それでも俺は、お前とこの先共にありたい、そばにいて欲しいと願っている」

「お前との出会いにかけて、互いの望みを、俺自身が守り抜く。そのために、お前に力を貸して欲しいというのは、おかしな話かもしれないが、お前は確かに、俺に強さをくれる」

「だから、この手をとってもらえないか、白雪」(ゼン)

 

「はい、ゼン王子」(白雪)

 

「もしいつか、俺にも誰か、心に思う相手が見つかったとしてさ」

「共にありたいと望んで、相手がそれに答えてくれた時、それが心からの返事だと、逆らえないから出た答えではないと、俺は信じられると思うか?」

「相手が自分を必要としてくれていると、信じてしまえるほどの相手に、出会えると思うか?」(ゼン)

 

「私の名を呼ぶゼンの声が熱を帯び、胸に火を灯す」(白雪)
「白雪の瞳が優しく揺れ、胸に火を灯す」(ゼン)

「この先きっと何度でも」(ゼン)
「何度でも、この日のぬくもりが」(白雪)
「この日の記憶が」(ゼン)
「勇気をくれる!!」(白雪、ゼン)

 

12話

「あの日、ゼンは帰り際、いつものように『またな』と言った。それが、心強かった」(白雪)

 

「木々、オビ、ミツヒデ。俺はこの先もこの国で、白雪と共にいられる道をゆく。そう望んでいると告げてきた」
「手を取ってくれたよ」(ゼン)

 

「時々城で会って、さっきみたいな時間もあって、隣にいられる感覚が、耳にも手にも残ってるけど……この城で私は、まだこの距離。それでも、いつだってゼンは……」(白雪)

 

「主の前でなめたマネするな。あれは見世物じゃないんでね」(オビ)

 

「姫を守るのは、本当の王子の役目でしょ」
「ホント分かりやすくてさ、かっこいいよね」(オビ)

 

「ゼンはいつも示してくれる、想いを、熱を。だから私も知っている、その大切さを」(白雪)

 

「ミツヒデさんて、ホントいつでも主のこと気にかけてますよね」(オビ)
「そりゃ、大事な主だからな」(ミツヒデ)

 

「ケンカして一日口を聞いてもらえないと、食事も喉を通らなくなるくらいだっけ?」(木々)
「一日は耐えたろ。二日続いた時はきつかったけど」(ミツヒデ)

 

「俺はこれからのことを、お前らを外して考える気は無いからな」(ゼン)

 

「あの人、何かズルいですよね、たまに」(オビ)
「そういう王子だから」(木々)
「お前も苦労するぞ、オビ」(ミツヒデ)

 

「これから進む道の上で、こんな緩やかな時間に、どれだけ出会えるだろう? この道を行く喜びを、きっと探していける」

「見つけ出すために、歩いていく。この先を共に」(白雪)

 

赤髪の白雪姫(2期)

13話

「知識を得るために行動を起こす。白雪くんは面白い宮廷薬剤師よね」(ガラク)

 

「兵士達から、剣の稽古をつけて欲しいと言われている。遠慮なく厳しくしていいらしいよ」(木々)
「ご愁傷さま」(ミツヒデ)
「何とでも」(木々)

 

「白雪は笑わないよ」(木々)
「そうだな。白雪はいつも真剣に受け止めてくれる。だから俺も、あいつに笑われるような中途半端なことは出来ないんだよな」(ゼン)

 

「(気づいている)だろうな。明らかにからかっている時の笑い方だったろ」
「いつか、兄上にも笑われん道を行くぞ、俺は」(ゼン)

 

「珍しく堂々と嫌ってるな。じゃあ敵だな」(オビ)

 

「向上が事実なら結構な話じゃないか。親交ある国の次期国王だ。切れ者でも考えものだが、ただの無能ではこちらが困るだろ、ゼン」(イザナ)

 

「白雪。あなたに14日後のタンバルン行きを命じる」
「返事をしないのは、この話が自分が何かを得られる機会になるかもしれないとは、考えもしないからか?」(イザナ)

 

「兄上。その命令、私から一つ条件を出させていただけますか?」
「白雪の付き人として、私が信頼を置く者を一名、同行させたい。これだけは譲る訳にはいきません」(ゼン)

 

14話

「俺の立場やあんたの目的が何であれ関係ない。もし主やお嬢さんにちょっかい出したら、その襟巻き締め上げて山に返してやるよ」(オビ)

 

「今、やれることを。私のやるべきことを」(白雪)

 

「主、勝負しましょう」
「俺が勝ったら、タンバルンへのお嬢さんの付き人、俺にして下さい」(オビ)

 

「あんたが守れない時は、俺があんたの代わりに守る。俺をお嬢さんの護衛役にしたのは主ですよ」(オビ)

 

「勝負あったな。オビ、お前の勝ちだ」
「剣なら分からんが、お前と素手でやり合うのは分が悪い」(ゼン)

 

「私は、ゼンと話してるだけで不安が無くなるから平気」(白雪)

 

「お嬢さんさ。それ(付き人が)俺にどう決まったのかは聞いたのかい?」
「主が話してないなら内緒」「一番あんたに着いてたいと思ってるのは主だってだけ教えとくよ」(オビ)

 

「ゼン王子。何か、今持っている物で、タンバルンに借りていっていい物はないですか?」
「はい。帰って来たら、お返しします」(白雪)

 

「ゼン。あの娘のことで一つ俺が覚えたものを教えてやろうか?」
「目の色。この城に戻った時、曇っていなければいいがな?」(イザナ)

 

「タンバルンは7日間なんて言ってるけど、本当にそれで帰って来られるのかね?」(木々)
「分からない。が、様子が妙なら黙って待っている必要も無いだろ。それに怖いぞ、ゼン殿下を怒らすと」(ミツヒデ)

 

「なぜ何も言わないのだ? 君にとっていい話か、これは?」(ラジ・シェナザード)
「分かりません。私はラジ王子と長く一緒にいたことがありませんので。ですが、二度と無い機会だとも思います」

 

「ではラジ王子。一緒にいてみませんか?」(白雪)
「白雪殿がどうしてもと言うならば仕方が無い。私も歓迎するとしよう」(ラジ)

 

15話

「一応聞いとく。ラジ王子とのこと、無理はしてないよね?」(オビ)
「もちろん! これは自分で決めたことだから」(白雪)

 

「私には分からん。私といることで、あの娘にとっていい事があるとは思えん。何を考えている?」(ラジ)
「白雪殿はラジ王子に歩み寄ろうとなさっておられるのです。深く考えずに、楽しく過ごされてはいかがでしょう」(サカキ)

 

「今はやっかいな事でも、いい事につながっているかもしれない。ゼンから教わった言葉なんだ」(白雪)

 

「この先どう転ぶか? いや、どう動くかだと面白いな」(イザナ)

 

「そうは言っていない。ならばなぜ白雪殿は、私と一緒にいよう等と言ったのだ? やはり無理だと言って、さっさと帰るためか!?」(ラジ)
「バカですか!? 王子との関係を変えたいと思ったからです!」(白雪)

 

「私は……私は人と出会い、人といることで多くのことを教わってきました。この国にいた時も、クラリネスに行ってからもです」

「ラジ王子と出会ったことも、無駄なこととは思いません。出会い方はいいものだったとは思いませけど、関係は変えていけると思うんです」(白雪)

 

「とんだ回り道をしてしまったな」(ラジ)
「はい、それでも得るものはありました。初めて私の目を見て話をしてくれましたから」(白雪)

 

「兄上が何を考えているのかは知らんが、俺も白雪も、これしきのことで折れはしないぞ」(ゼン)

 

「ナイトが守る姫は、かっさらうのが定石だよ」(鹿月)

 

16話

「分からん。だがな、私は、このタンバルンの王子が私でよかったと、君に言わせてやりたいのだ。今、言えるか?」
「まあいい。私が今持っているものでは足りぬのだろう。ならば、得るしかないではないか」(ラジ)

 

「では、この次。この国に来た時に、城下の人達がラジ王子のことを誇らしそうに話してるのを、楽しみにしてます」(白雪)

 

「白雪さんは帰すべきじゃないわ。そばに置くよう兄様をその気にさせないと」(ロナ・シェナザード)
「失礼。あの人はダメですよ、姫君」(オビ)

 

「白雪を狙う者達か? 話は分かった。だがゼン、お前がタンバルンへ行くことは許可しない」(イザナ)
「でしょうね。ですが行きます、許可を、兄上」(ゼン)

 

「行きます。白雪は、私が妃に望む娘です」(ゼン)

「なるほど、そこまで言うなら行けばいい。ただし、お前の身に何かあって俺が動かねばならないようなことになったら、あの娘を城に戻すことは無いと思え」(イザナ)

 

17話

「白雪殿だけだ、本気で私にぶつかって来るのは。時に正直すぎるほど、真っ直ぐに。私は何も返せていない。我が城で守ってやることさえ出来なかった」(ラジ)

「まだ間に合います。白雪殿のために、あなたにしか出来ないことがあるはずです、ラジ王子」(サカキ)

 

「申し訳ない。白雪を標的とする不穏な話は耳に入っていたが、クラリネスで動きがあるかと探っていた。そちらにも話しておくべきだった」(ゼン)

「いや、謝るべきは私の方だ。すまぬ、ゼン殿。こちらが呼んだ客人であったのに」(ラジ)

 

「我々の目的は白雪の救出。クラリネス王子の名をかざすのは、悪党にその膝を付かせる時のみです!」(ゼン)

 

「ゼン殿。私も同行させてもらいたい!」
「約束したのだ、白雪殿と」(ラジ)

 

「ただ城にいて無事を祈るだけでは、一国の王子として面目が立たん。私も力を尽くす。共に白雪殿を連れ戻そう!」(ラジ)

 

「演技なら大したもんだな」
「解放はしない。俺を連れて行け!」(オビ)

 

18話

「冷静でいて下さるのは大変助かりますが、殿下」(木々)
「あなたは自ら火を溜め込んで、火傷しかねない性分ですので」(ミツヒデ)

 

「あんたらから目を離す訳ないだろ!?」(オビ)

 

「城で、あなた達がオビを傷つけた以上、何を聞かされても、全部を信じる訳にはいかない。でも、あなたはさっき、自分の仲間のために口を割らなかった。その行動は信じられる」

「理由は帰れた後に聞かせて。ここから無事に帰れた後で」(白雪)

 

「ゼン殿下。一つ提案があります」
「女の私ならやりようもある。それに白雪が船にいたとしたら、味方がそばにいた方がいい」
「無事連れ戻すため、使える手は使って下さい、殿下」(木々)

 

「白雪殿を助け出し、この国の毒の根となりつつある奴等を潰せるのであれば問題ない。相当の礼が合って当然だ」(ラジ)

 

「私がここに連れてこられたのは、仕向けたことだから安心して。ゼンも来てるから」
「そう、迎えに来た。帰れるよ」(木々)

 

19話

「皆、頼む。どうあっても、『海の鉤爪』を逃がす訳にはいかんのだ。力を……力を貸して欲しい!」(ラジ)

 

「タンバルンは、ラジ殿の国。俺達は俺達の、出来ることをするだけだ」(ゼン)

 

「サカキ。ここまで正直、自分が情けないという思いばかりだったのだが、私は無性に、連中に腹が立って来たぞ」(ラジ)

 

「海賊共、聞こえるか!? 私は、タンバルン王国第一王子、ラジ・シェナザード」

「きさまらが手を出した赤髪の娘は、このタンバルンでただ1人、王家の友人の称号を与えられた者だ。このまま逃げられると思わぬことだな!」(ラジ)

 

「王家の友人。そのような称号が合ったとは、初めて耳にしました」(サカキ)
「今作った! 動揺させる作戦だ。だが、嘘ではない」(ラジ)

 

「まだどうされてもおかしくないんだ。気を緩めたらダメだ」(白雪)

 

「皆のおかげだ! よくぞ私に着いて来てくれた!」(ラジ)
「巻き込まれたの方が正解でしょうね」(サカキ)

 

「だがすまない。今一度力を貸してくれ!」
「そのまま進め! 船を破壊し、奴等の退路を絶つ!」(ラジ)

 

「俺の相棒に手を出さんでくれよな!」(ミツヒデ)

 

「白雪を離せ。お前などが触れていい娘では無い!」(ゼン)

 

「しまったな……まだ、2人きりにはならんと思ったんだけどな?」
「遅くなって、すまなかった」(ゼン)

 

「俺達は、ちょっと暴れてくる。待っていてくれ」(ゼン)

 

「随分と派手にやっているな。そっちが呼んだんだろ。遠かったぞ、ここまで」
「俺は、クラリネス王国第二王子、ゼン・ウィスタリア。お相手願おうか、海賊共!」(ゼン)

 

20話

「ミツヒデ。心配、どうもね」(木々)
「不意打ちか」(ミツヒデ)

 

「木々に素直に何か言われると、どうも緊張するな」(ミツヒデ)
「お望みなら、二度と言わないようにしようか?」(木々)

 

「ごめんなさい」「でも、ありがとう」
「父さんや鹿月ときっと同じなんだ。この場所が、みんなが大切だって気持ち、今の私には分かるから。だから、私はクラリネスにいたいんだ」(白雪)

 

「ごめん……俺はお嬢さんの、あんたの護衛を任されたのに、あんな目に合わせた。ごめん」(オビ)

 

「いくらあんたの言葉でも聞けない。俺は、あんたを守るために来たから」(オビ)

 

「それは私がどう思っててもダメっていうこと?」
「分かった。けど、今度私がタンバルンに来る時、また護衛をして下さい!」(白雪)

 

「下町、今度は行けるって言ったでしょ?」(白雪)

 

「心配しないで」(白雪)
「それは断る」(ゼン)

 

「時計もお前も、今こうして帰って来てくれたからな。俺はそれでいい」(ゼン)

 

「思わんな。自分の所に留まる白雪殿など、つまらん!」(ラジ)

 

「ではラジ王子、お相手願いますか?」(白雪)
「白雪殿に言われると、何かの勝負事のようだな」(ラジ)

 

「そうですか? でしたら決着です。私達の関係を変えられたかどうか」(白雪)
「それはもう、白雪殿の勝ちではないのかな」(ラジ)

 

「ラジめ。王子みたいだな、ホントに」(ゼン)

 

「白雪殿のその髪が伸びたら、見せに来てくれ。今度は切らずに」(ラジ)
「ラジ王子が、友人として訪ねて来て下さるなら、喜んで!」(白雪)

 

「出会いが一つ形を変える。知らずにいた熱のありかを、溢れてくる思いを手に帯びて、また次のページをめくる」(白雪)

 

21話

「そんな訳で主。今、木々嬢とお嬢さんも隣で風呂に入っている訳ですが?」
「この状況で他に何を話せっていうんですか、何を!?」(オビ)

 

「木々嬢とミツヒデさんて、ああ見えて実は、結婚の約束とかしてるんですかね?」(オビ)
「俺はどっちでも構わん気がするけどな。幸せだと言える所にいてくれて、それを見届けられれば」(ゼン)

 

「見届ける、ですか?」(オビ)
「お前もな」(ゼン)

 

「白雪との付き合いも、長くなってきたね」(木々)
「まぶしい!?」(白雪)

 

「私もゼンも、オビがいると、その装備(かっこつけ)解かれてる。よくそんな気がするので、ありがとう」(白雪)

 

「笑う所だったか?」(ゼン)
「なんだろね? ホント、俺もよく分かんないけどね。あんたらといると、そんなことばっかりだよ」(オビ)

 

「別にいつも通りだよ。ゼンも白雪も変わらないよね、あの2人。それぞれに変化はあっても」(木々)

 

「いい意味でか?」(ミツヒデ)
「決まってる」(木々)

 

「変わらんとしたら、白雪がそうなんだろうな。身分を伏せていた俺が名乗ろうが、つながりがどう名を変えようが、きっと根本は変わらないんだろう」

「ずっと1人の友人でいてくれるんだと思う。そういう娘だ」(ゼン)

 

「ゼンのミツヒデ離れも、そう遠くなさそうだね」(木々)

 

「俺はこの先もゼンが一番だけどな」(ミツヒデ)
「そんなこと言ってるから、ミツヒデは一生独り身のままなんじゃないのかって、ゼンが心配するんだよ」(木々)

 

「まあ俺は、ゼンのことを大事に思う人を嫁さんにするだろうから、大丈夫だろ?」(ミツヒデ)
「オビとかね」(木々)

 

「悪いけど、悪事の片棒だったら担がないよ。今そういうのやる気ないんで」(オビ)

 

「自分を一部、あの人等のそばに置いているようなもんだ。そこん所はもう、完全に預けちゃったから、自分の意思ではどうしようもない。そういう感覚はある」(オビ)

 

「オビ。いい機会だから言っておくがな、もう少し自覚しろ」
「いるはずの場所にお前がいないと、落ち着かん人間がいるってな。俺はそうだ。分からんようなら、次は探しに来てやらんからな」(ゼン)

 

「(この傷も)あんたがこうやって見てくれたら、跡にならなかったかもな?」
「ちゃんと戻らなくてごめんね。もうしないよ」(オビ)

 

「(俺のことなんて)分かってたまるか」(オビ)

 

「まっ、もう二度と会うことも無いでしょう」
「それはね。俺が、主に手綱を預ける前の俺に、興味が無いからだよ」(オビ)

 

22話

「心外だな。俺は昔から弟に甘いだろ。最近あれと話すのは楽しいしな」(イザナ)

 

「そのため(立場)の努めなら、何でもしよう。分かってるつもりだ。だが妃は……妃を探すつもりは無い」(ゼン)

 

「どういう茶番?」(木々)

 

「ミツヒデさん。相手が主だから穏やかなもんですけど、隣に芝居じゃない誰かが、あの距離感で立ってたら、黙って控えてはないんじゃないですか?」(オビ)

「俺をゼンみたいにからかえると思ったら甘いぞ」(ミツヒデ)

 

「想像力が無いな、旦那は。木々嬢が他の誰かと志を語りあっちゃったり、それこそ背中を預けあっちゃったりする訳ですよ?」(オビ)

 

「まあね。(ドレスは)剣が遠くなるし。といっても、短剣は仕込んでいるけど」(木々)

 

「構いません。ゼン殿下側近のミツヒデ・ルーエン殿」
「名乗るのはいずれ、機会があれば。私も夜会は不得手なもので」(木々)

 

「そういえばミツヒデに名乗らなかったそうだな」(ゼン)
「剣士の時に、お会いしたかったので」(木々)

 

「お前は、果てしないアホだな?」(ゼン)

 

「ミツヒデは、あの頃からあまり変わらないね。ゼンのことで頭が一杯で、感情が顔に出やすい上、心配性。だけど、私の考え及ばないことに、いつも目を向けてる」

「まあ、それなりに時を共にし、背を預けてきたからね」(木々)

 

「ゼン、私嬉しいよ。ゼンが今ここにいてくれて、すごく嬉しいよ」(白雪)

 

「俺を助けるかどうかなど、お前が決めることだ」
「ゼン、お前に教えておこうか。俺は近い内に妃を迎えるぞ。そうなれば次はお前だ」

「次から次へと持ち込まれる縁談も、お前の選択も、その先の立ち位置も、当然俺がお前をどこに置くのかということにも。国の者はお前の今後に、第二王子への期待の全てをかける」(イザナ)

「それを相手に出来ないようでは、王子など務まりません。私は白雪を、王子妃に迎えたいのですから」(ゼン)

 

「兄上。白雪を置いていく気はありません、どうあっても」(ゼン)
「ならば、俺をお前と白雪のたどる道の味方につけてみろ」(イザナ)

 

23話

「昔を思い出す。どこにでもミツヒデが着いてきて、正直窮屈だった。それが今では、ミツヒデがいてくれるのが当たり前になってる」

「あいつがおかしいとこっちまで調子が狂う感じだ」(ゼン)

 

「ゼンはミツヒデさんの前だと、時々子供っぽくなるもんね」
「意地より先に大事にしないと。王子と側近としても、それ以外でも。ゼンに必要な人なんでしょ?」(白雪)

 

「ミツヒデに合わす顔が無くなるからな。俺もまだまだだ」(ゼン)
「だから力を貸すのですよ、我々は」(木々)

 

「殿下。まだ強くなるんでしょ?」(木々)

 

「俺は白雪がゼン様の手を取ったと知った時、ゼン様が君を信じられていると分かった時、本当に嬉しかったんだ。本当に……だから俺は、必ず君の味方だ」

「この先は、ゼン様が王子であるがゆえの道になる。白雪、君にも心を決めて欲しい。ゼン様が君を連れて行く場所に、君も立つことを望むのならば」(ミツヒデ)

 

24話

「ラジ王子よりのお言葉です。クラリネス王国・白雪殿に、タンバルンより、『王家の友人』の称号を与える」
「これで、あなたも国賓です。白雪殿がいつでも我が国に来られるようにとの、ラジ王子のお心です」(サカキ)

 

「俺は以前、何者でもない君のような人間がそばにいたのでは、ゼンの名が落ちると白雪に言ったが、これでお前達が友人だと言っても、その心配は無いだろうね」(イザナ)

 

「白雪。あなたがゼンとどうありたいと思っているのか、俺は一度も聞かされたことが無いな。言えることがあるかは知らないがな」(イザナ)

 

「白雪。お前が思う以上のことを、急がなくてもいいからな」(ゼン)

 

「(手紙)称号のことだが、白雪殿は、私たち王族とつながりを持つのに、少々身軽すぎることもあるだろう。君が持てる盾として一つ送る」

「持っていて損の無いものは持っていればいい。私もそうする。ではな、ラジ・シェナザード」(ラジ)

 

「自分が今、どのへんにいるのか、分からないなって思って」(白雪)

 

「あんたは何か難しく考える前に、主に会えばいいんじゃないのと思うよ」(オビ)

 

「オビ、力を貸してくれるかな?」(白雪)
「あんたが行きたい場所があるなら連れてくって、前に言わなかったっけ」(オビ)

 

「今回は連れてきてあげるよかな。俺の役目だ、待ってな、お嬢さん」(オビ)

 

「私、それで気がついて……私、ゼンに好きだって言ったあの日からも、そばにいて力になりたいって、あの日伝えたこと全部、一つだって変わってない」

「ゼン。私……か、考えていいかな? ゼンが好きで、ゼン王子の隣に立ちたいって、いつかそこにいたいって」(白雪)

 

「急がなくていいと、言ったのにな……」(ゼン)

 

「白雪。俺な、兄上にもう言ってるんだ。俺が白雪を想っていること」
「だから……いや、だからじゃないか。さっきお前が言ってくれた、あの言葉の答えは、『ああ』だ!」(ゼン)

 

「ここからは俺のわがままだが、待っててくれ。いずれちゃんとした言葉で必ず、俺から告げる」(ゼン)

 

「告げることを約束するのも、かっこ悪い話だがな」(ゼン)
「まさか。会ったころから、ゼンはかっこいいよ」(白雪)
「お前もな」(ゼン)

 

「願うなら、この道の先も、自分で描けるよう。願うなら、この物語を彩るのが、運命の色であるよう」(白雪)

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 
 
 
アマゾンリンク
赤髪の白雪姫 [Blu-ray]

コミックシーモアリンク
国内最大級の漫画・電子書籍ストア【コミックシーモア】※商品リンク有り※許可が下りていないメディアでの掲載は厳禁※

 

→赤髪の白雪姫のインデックス