原作小説「銀河英雄伝説」フレデリカ・グリーンヒル(小説6~10巻、旧アニメ3~4期相当)の名言・台詞をまとめていきます。
銀河英雄伝説6巻 飛翔篇
第二章 ある年金生活者の肖像
「だから大いになまけていてくださいね」
「つまりレンネンカンプという人をお嫌いなんですね」
「わたし、サンドイッチだけは得意なんです」
「いえ、それだけじゃないけど、他には、クレープとか、ハンバーガーとか…」
「わたし、もっともっと料理をおぼえようと思うんです」
「まず肉料理をひととおりおぼえて、つぎに魚料理、それから卵料理」
「ご迷惑でしょうけどよろしくお願いします」
第五章 混乱、錯乱、惑乱
「そういつも、いつまでも」
「おとなしく言いなりになっていると思ったら、大まちがいよ」
「一方的になぐりつづけていても、いつか手が痛くなるわ」
「見ていてごらんなさい」
第七章 コンバット・プレイ
「あら、ありがとうございます」
「でも、わたしは独占されたいと思ってるんですけど」
「あの人の軍服です」
「結局、あの人にはどんな礼服よりもこれが似あうと思って…」
「死人にメイクアップするなんて最初で最後の経験でしょうね」
「もうすこし美男子だと、化粧のさせがいがあるのだけど」
「わたし、後悔もしてないし、あなたに対して怒ってもいません」
「結婚してからたった二ヶ月たらずだったけど、それは楽しかったし」
「これからもあなたといるかぎり、退屈な人生を送らないですみそうですもの」
「どうか期待させてくださいね、あなた」
7巻 怒濤篇
第二章 すべての旗に背いて
「そうね、どちらが勝っても、ヤン家にはすてきな親戚ができることになりますわね」
第四章 解放・革命・謀略その他
「せいぜい精励なさることですね」
「閣下の世代で決着がつかなかったら、ユリアンの世代が苦労することになるんですから」
8巻 乱離篇
第二章 春の嵐
「ビッテンフェルト提督には、喧嘩を高値で売りつける才能があるようですわね」
「同盟に生まれて政治家になっていればよかったのに」
第五章 魔術師、還らず
「気をつけていってらしてね。あ、ちょっと、髪が乱れてるわ」
「だめです、宇宙で二番めの美男子にお会いになるんだから」
第六章 祭りの後
「あの人が死んだのね…?」
「だって、あなたがそんなに言いづらそうにすることは、他に考えられないわ」
「そう、やっぱりあの人が死んだの…」
「…ユリアン、あなたが虚言家だったらよかったわ」
「そうしたらあなたの報告を信じなくてすむのにね」
「あの人はね、こんな死にかたをする人じゃないのよ」
「あの人にはあの人らしい死にかたがあったのに」
…戦乱が一世紀以上も過去のことになった平和な時代、ひとりの老人が生きている。
かつては名声を有した軍人だったというが、それを実見した証人たちもすくなくなり、
当人も誇らしげに武勲を語ることはない。
若い家族たちに七割の愛情と三割の粗略さで遇されながら、年金生活を送っている。
サンルームに大きな揺り椅子を置いて、食事に呼ばれないかぎり、
まるで椅子の一部になってしまったように静かに本を読んでいる。
毎日毎日、時がとまったように。
ある日、外で遊んでいた孫娘が、サンルームの入口からなかにボールを放りこんでしまう。
ボールは老人の足もとに転々とする。
いつもは緩慢な動作でボールをひろってくれる祖父が、孫の声を無視したように動かない。
駆けよってボールをひろいあげた孫娘は、下方から祖父の顔を覗きこんで苦情を言いかけ、
説明しがたい何かを感じる。
「お祖父ちゃん…?」
返答はなく、老人は眠りに落ちたような顔を、陽光が斜めから照らしている。
孫娘はボールを抱いたまま、居間へ駆けこんで大声で報告する。
「パパ、ママ、お祖父ちゃんが変なの!」
その声が遠ざかっていくなかで、老人はなお揺り椅子にすわっている。
永遠の静謐さが老人の顔を潮のように満たしはじめる…。
そんな死にかたこそがヤン・ウェンリーにはふさわしい。
「でも、かえってあの人らしいかもしれないわ」
「ヴァルハラが実在するとしたら、あの人」
「ビュコック元帥にお目にかかって頭の下げっぱなしでしょうね」
「元帥から後事を託されたのに」
「半年もたたないうちにのこのこ後をついていって仲間になりたがるんだもの…」
「お願い、ユリアン、しばらくひとりにしておいて」
「もうすこし落着いたら、あの人に会いに行くから…」
「あたりまえよ、ユリアン、ヤン・ウェンリーみたいなことは誰にもできないわ」
「いえ、(才能ではなく)個性の差よ、ユリアン」
「あなたはあなたにしかできないことをやればいい」
「ヤン・ウェンリーの模倣をすることはないわ」
「歴史上にヤン・ウェンリーがただひとりしかいないのと同様」
「ユリアン・ミンツもただひとりなのだから」
「わたしはあの人と12年間つきあったわ」
「最初の8年間は単にファンとして、つぎの3年間は副官として」
「つぎの1年間は妻として」
「そしてこれから、未亡人としての何年か何十年間かがはじまる」
「月日を自分で培わねばならないとしたら、わたしはあの人の築いた土台に」
「埃以外のものを1ミリでもいいから積みあげたいわ」
「りっぱですって? わたしはりっぱなんかじゃないわ」
「真実を言うとね、わたしは民主主義なんか滅びてもいいの」
「全宇宙が原子に還元したってかまわない」
「あの人が、わたしの傍で半分眠りながら本を読んでいてくれたら…」
第九章 八月の新政府
「生前、あの人はミュラー提督をよく賞めていたわ」
「彼が来てくれたと聞けば喜ぶでしょう。ぜひ会わせてあげたいわ」
9巻 回天篇
第一章 辺境にて
「死んでからも働かせるのかい、と、あなたはおっしゃりたいでしょうね」
「でも、あなたがご健在なら、わたしたちがこんな責任を課せられることもなかったのよ」
「あなたのせいなのよ、ヤン・ウェンリー、全部あなたのせい」
「わたしが軍人になったのも」
「帝国軍が軍事拠点としてつくったイゼルローンが」
「いつのまにか民主主義の最後の砦になってしまったのも」
「皆がいつまでもそこにいのこって、祭りの夢を追いつづけているのも」
「ご自分の責任を自覚なさったら、さっさと生きかえっていらっしゃい」
「生きかえっていらっしゃい」
「自然の法則に反したって、一度だけなら、赦してあげる」
「そうなったら、今度は、わたしが死ぬまでは死なせてあげないから」
「わたしは、たしかにあなたを失いました」
「でも、最初からあなたがいなかったことに比べたら、わたしはずっと幸福です」
「あなたは何百万人もの人を殺したかもしれないけど」
「すくなくともわたしだけは幸福にしてくださったのよ」
第三章 鳴動
「いまにして思うのだけど、ジェシカ・エドワーズ女史が生きてらしたら」
「いいお友だちになれたかもしれないわね」
「シェーンコップ中将は、卑怯の二文字とは縁がない人よ、と、そう言っただけよ」
「事実ですものね」
第九章 終わりなき鎮魂曲
「あの人は、仲間うちのお祭り騒ぎをきらったことは一度もありませんでした」
「むしろあの人のために、にぎやかにやってくださるよう、お願いします」
10巻 落日篇
第三章 コズミック・モザイク
「カリン、この前はおめでとう」
「戦果にではなくて、生還したことによ」
第五章 昏迷の惑星
「ご好意はありがたいのですけど、女性だからという理由で免責されるのは」
「わたしは不本意です」
「わたしはイゼルローン共和政府の主席ということにしていただいてますし」
「わたしがハイネセンに赴かなければ、軍務尚書は納得しないでしょう」
第九章 黄金獅子旗に光なし
「ユリアン、あなたはずるかったわね」
「ヤン提督が、あの人が生きていたら、きっとあなたを叱ったわ」
「ありがとう、あなた、わたしの人生を豊かにしてくださって」
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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