原作小説「誰が勇者を殺したか」の名言・台詞をまとめていきます。
誰が勇者を殺したか
プロローグ
わたしの婚姻にわたしの意志は介在しない。
であれば、勇者が誰であろうと、どうでも良いことだ。(アレクシア)
勇者などと体のいい言葉で誤魔化しているが、要は魔王に対する暗殺者である。(アレクシア)
「王女様、約束します」
「僕は必ず魔王を倒します」(アレス・シュミット、以降アレスで統一)
「でも、ここには戻りません」
「だから、貴方は好きな人と結婚してください」(アレス)
レオンの章
「あいつ(アレス)は友だったよ」(レオン・ミュラー)
「(なぜファルム学院に?) 簡単だ」
「あいつは勇者になりたかったからだ」(レオン)
「強い戦士になる方法はいくらでもあるが」
「勇者として認められるには、ここに入るしかなかった」(レオン)
「あいつは輝いてなんかなかった」
「だが、異常ではあった」(レオン)
「熱心というレベルではない」
「あいつには休憩という概念がなかった」(レオン)
「あれは英雄譚と言えるような恰好の良いものではない」
「引率の教員と護衛の騎士のほとんどが殺されている」(レオン)
「もちろん、生徒たちにも犠牲者が出ている」
「言ってみれば、王国の失態だ」(レオン)
「それを誤魔化すために、生き残った生徒が英雄に祭り上げられた」(レオン)
「俺はあのときまで人生で勇気を出したことなんかなかった」
「だから、魔人という脅威に直面したとき、あっさりと心を折られて死を覚悟した」(レオン)
「勇者に強さは必要だが、それだけじゃない」
「勇者はその在り方こそが問われる」(レオン)
「(何故勇者は死んだのか?) それがアレスという男の運命だったのだろう」
「それだけのことだ」(レオン)
断章一
「(資格はない?) それでも、僕は勇者にならなければいけないんだよ」(アレス)
「そこのおまえ、剣は戦士の何だと教わった?」
「(戦士の命?) ほう、ではお前の命は盗品なのか?」(レオン)
「(ふざけただけ?) おまえはふざけて命を弄ぶ戦士になるのか?」(レオン)
「(ありがとう?) おまえは俺の話を聞いていたのか?」
「俺は剣は戦士の命だと言ったんだ!」(レオン)
「それを人に取られるなど、戦士にあるまじき失態だ!」
「人の剣を奪うのも愚かだが、それを置き忘れるヤツは、もっと愚かだ!」(レオン)
「(才能がない?) 僕は勇者にならなければならないんだから」
「たとえ僅かでも剣の腕を上げないといけないからね」(アレス)
「(なぜ目指す?) 僕の村に預言者が現れて、勇者の出現を予言したからだ」
「僕がやらなければ他にいない」(アレス)
「勇者なんてなるもんじゃない」(アレス)
「みんなから勝手に期待されて、魔王を倒すという大役を一方的に押し付けられて」
「命を懸けて戦わなければならない」(アレス)
「しかも、失敗すれば世界は終わりだ」
「これほど割に合わないものはないよ」(アレス)
「(凡人? 倒せない?) 倒せるまでやるさ」(アレス)
「一度駄目だったら、二度やる。二度目も駄目だったら、三度目を狙う」
「それだけのことだよ」(アレス)
「(二度目などない?) それでもやるしかない」
「肝心なのは諦めないことと、冷静になることだ」(アレス)
「やはり魔王を倒すのは俺だ」
「おまえひとりにすべてを押し付けて、国で安穏と待っていることなど俺にはできん」(レオン)
「平民に世界の命運も任せるなんてことは、俺の矜持が許さんのだ」
「誰がなんと言おうと、俺は魔王領へ行く。必ずな」(レオン)
断章二
必死であって当たり前だろう。俺たちは魔王と戦うのだ。
その覚悟があれば、自然と必死になるものだ。(レオン)
勇者は不可能を可能にする人間のはずだ。
ひょっとしたら俺は、できることをやってきただけにすぎないのかもしれない。(レオン)
できるできないではなく、やらねばならないのだ。
負けるとしても、最後まであがき続けるべきなのだ。(レオン)
たとえ勇者になれなくても、世界のために力を尽くしてやる。
勇者には仲間が必要なのだから。(レオン)
マリアの章
「私にとっても彼(アレス)は勇者でした」(マリア・ローレン)
「(僧侶としての才能?) 神の存在を感じられるかどうか──ですね」
「信心深さは関係ありません」(マリア)
「神の存在を感じるから信心が深くなることはあっても」
「信心が深いから神の存在を感じられるようになることはありません」(マリア)
「これはもう、才能なわけです」(マリア)
「大したことがないと思っても、それを放置していくと、明らかに動きが鈍ってきます」
「常に全力で動きたければ、すべての傷を癒やす必要があったのです」(マリア)
「勇者の粘り強い戦い方は、初歩の回復魔法があってこそのものです」(マリア)
「彼はそういった小さなことを積み重ねていくことの重要性を知っていました」(マリア)
「絶望的に強い魔物が現れても、些細な傷を積み上げることで倒し」
「不可能と思われる困難が立ちふさがっても」(マリア)
「地道な努力を積み重ねることで突破していきました」(マリア)
「(アレスが好き?) その質問には何度も答えてきました」
「そして、毎回同じことを答えています」(マリア)
「アレスのことは好きではない、と」
「これは本当のことです」(マリア)
「(何故勇者は死んだのか?) 悲しいことですが、それが神の思し召しだったのでしょう」
「アレスという人間の役割がそういうものだったとしか言いようがありませんね」(マリア)
断章一
「(魔法は必要ない?) 僕は勇者になりたいんだよ」
「だから、魔法も使えるようになりたいんだ」(アレス)
「(教える?) いえ、神の存在の感じられない人に、回復魔法について教えても無駄です」
「例えるなら、猿に算術を教えるようなもの」(マリア)
「(普通の方法?) 何を言っているんですか」
「あなたは幼い頃に神父様から手ほどきを受けたにもかかわらず」(マリア)
「神の存在を知覚できなかったのでしょう?」
「普通の方法で良いわけがないじゃないですか?」(マリア)
「あなたは日常生活で神の存在を感じることができないんですよね?」
「ならば、極限状態にその身を置くしかないじゃないですか?」(マリア)
断章二
私にはそれが奇跡だとはとても思えませんでした。
何故なら神は、私たち人間にまったく関心を持っていなかったからです。(マリア)
(私は)神の力をいかにして上手く使うかだけを考えて、
神の奇跡──回復魔法──を使っています。(マリア)
そこには一切の信心はありません。
だって無駄ですから。(マリア)
「神が味方であれば、人の敵である魔物は存在しない」
「魔物が存在する以上、神は人の味方ではない」(ソロン・バークレイ)
「もしくはこの世は神が作ったものではない」(ソロン)
ただでさえ神は人に興味はないのですから、
ちょっと祈りを捧げた程度では見向きもしれくれません。(マリア)
何かとても愉快な…いえ、神の気を惹くような行動を取ってもらう必要があります。(マリア)
毎日のようにアレスのために試練を考え、考え抜いた試練を週に一度アレスに課し、
それを死に物狂いでやり遂げるアレスの姿を見る生活は喜びに満ちています。(マリア)
ありがとうございます、神よ。
私にこんな素敵な人を与えてくれて。(マリア)
「(回復魔法を使えるようになった?) …マジで?」(マリア)
私は生まれて初めて奇跡を見たのです。
それも神によるものではなく、人の手によって成し遂げられた奇跡を。(マリア)
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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