マンガ「ふつつかな悪女ではございますが」黄玲琳(外見は朱慧月)の名言・台詞をまとめていきます。
ふつつかな悪女ではございますが
1巻
まさか…あの瞬間、わたくしと慧月様の体が入れ替わってしまった…?
そんな…釈明の言葉がなにひとつ声にならない!
(勘違い?) 本人ですのにー!
「(どぶネズミ?) はい、どぶネズミです!」
いっ、勢いに飲まれて復唱してしまいました!
「わたくしを傷つけた罪で、わたくしが死ぬのですか…?」
…あら? 腕が痺れない…息…上がっていない。
脈は…推定六十!
なんということでしょう!
これまで油断すれば気絶するわたくしでしたのに!
慧月様のお体はそんな(特別な)ことせずとも健康でいらっしゃる…。
なんて…なんて…っ、うらやましい…っ。
…ネズミに囲まれ死の足音に怯えろとまで言われてしまったけれど、
「それってわりと楽勝なのでは…(鋼のメンタル)」
「(獣尋の儀か鷲官の剣?) それってどちらに転んでも理不尽極まりないのでは…?」
「(この悪女め?) はい、悪女です!」
「(死は)慣れておりますので」
「死んでしまうまでは生きているということでございます」
「同じく噛まれるまでは噛まれていないということ」
「噛まれる前から痛がっていては、体力が持ちませんでしょう?」
「ああ…だから言ったのに…これもわたくしの罪ですね…」
「ネズミさん、獅子さん、ごめんなさい…」
「…かしこまりました」
「ふつつかな悪女ではございますが、己に見合った行動をいたします…」
「ええい! できることをするほかありません!」
「声を出していきましょう!」
「わたくし別人のようですか!?」
「これまでのわたくしではない…とだけはお伝えできそうですね」
も、もう少し変だなって疑ってください!
そこで諦めないで!
皆に気遣われないくらい自立したいですね…。
嗚呼、夢の自助努力生活…。
「…ここで暮らすのですか?」
「こんな…こんな素敵な場所で…!?」
一面の草むら! 豊かな土! そして──自由!
もう…誰のことも心配させなくていいんだぁ…。
…っと、いけません。慧月様はわたくしを憎んで体を入れ替えたのですから。
それを喜ぶだなんて、あまりに彼女の意向を踏みにじる所業です。
わたくしは黄家。
古くから土の神を奉り、この国の開墾を担ってきた一族。
自らの足で地に立つことは黄家の誇り。
困難を前にしてこそ、血が騒ぐというものです!
用立ててほしいものでございますか?
お力を借りてしまっては醍醐味が台無し…。
言い間違えました!
お力を借りてはあまりに面目がなくて。
「この場所は木を司る藍家との境、植物を育む気に満ちているのかもしれませんね」
「本当に楽園のような場所です」
「ああ…これまで書物で溜めてばかりいた知識を次々と実践できるとは、なんという幸福」
「これが挑む喜び…ああ、尽きせぬ体力よ…」
「わたくし、これでもかというほど塩と油にまみれた料理を」
「胸やけも気にせず思う様、頬張るのが夢だったのです」
「乞巧節(たなばた)の夜にわたくし、すっかり別人になったのです」
「今お話し出来るのはこれだけのようですわ」
慧月様は長身を気にされてか、いつも背を丸めていらっしゃいました。
なのに衣装は華やかでちぐはぐとしていましたが…なんてもったいない。
この長い手足はぞんぶんに鍛え、しなやかさをみせつけるべきです!
なにより…筋肉、それこそは力。
いけません、玲琳。
いくら先方の望みとはいえ、あのぽんこつな体を他人様に押し付けるなんて。
最初は言葉遣いに驚きましたが、莉莉のおかげで毎日賑やかです。
莉莉もここで張り合いのある日々を過ごしてる様子…。
今日はどんな『奉仕活動』を…ではなく『嫌がらせ』をしてくれるのでしょう。
「ごめんなさいね、莉莉にも事情があるのですよね」
「本当はわたくしも恐怖に血反吐し血涙を流すくらいの反応をしたいとは」
「常々思っているのですが、うまくいかなくて…」
「なにがあったか、でございますか」
「そうですね、枝毛を切ってもらっておりました」
「言い訳ではございません」
「純粋な事実でございます」
「莉莉がどのような目的と思いを抱いていたにせよ」
「実際に起こったのはわたくしの枝毛が切り取られたというだけ」
「起こらなかったことをいちいち疑ったり非難したりしては」
「体力がもったいのうございます」
「(言いたいこと?) お伝えしたいことがあったような気もしますが」
「今は優先すべきことがございますので」
「手洗い、清潔、そして笑顔。これが健康の秘訣ですからね」
「わたくし付きの女官ならば、これらを必ず維持せねばなりませんのよ」
「顔を上げましょう。胸は広げ、深く息を吸い、視線は前に」
「俯いて健康を損ねては、お母君に叱られてしまいますよ」
「わたしはね、健康維持のために」
「手洗い、清潔、笑顔をとても大切にしているのです」
「だと言うのに、誰かがあなたの手と頬と衣服を泥で濡らし」
「誰かがあなたの笑顔を奪い、『もうおしまいだ』と泣き叫ぶほどに追い込んだ」
「教えてください、莉莉」
「わたくしの大切な女官の大切な健康を害したすっとこどっこいは」
「どこのどなたです?」
2巻
「(かんざしと米を返しに?) まあ! 莉莉がいくことはないのですよ」
「わたくしが落とし前を付けてまいります」
わたくし…本当に世間知らずだったのですね。
体調を取り繕うことばかり気にして。
でもこの体なら…もうっ、いけません、未練など覚えては!
これは慧月様の体!
「(ひ弱?) そうですね」
「それが日常でしたもので気付けませんでした」
「引き換え慧月様のお体の強靭なこと、入れ替わってびっくりしました」
「おかげでとても楽しくすごさせていただいております」
「流星はべつに願いなど叶えないかもしれない」
「けれど今はこう思うのです」
「ほうき星なら──力強く夜空を進むあの星ならば」
「本当に奇跡を起こしてくれるのかもしれないと」
「『慧』の字には箒星の意味もありますね」
「なんと壮大で美しい名前でしょう」
「慧月様、わたくしあなた様に感謝しております」
「あなた様こそがわたくしのほうき星なのです」
「(手を引いて?) なにを言っているのですか?」
「女官同士では決着がつかなかったということでしょう?」
「ならばその主人同士、わたくしと清佳様で落とし前を付けるべきではありませんか」
「莉莉、雛女(ひめ)として気が済まないのです!」
「わたくしの大切な女官の健康を損ねた方に一矢報いねば」
「(銀朱をまとう素質があるか?) それでは色糸で刺繍を施して」
「史上最大に豪華な銀朱の衣装を仕上げてみせますので、ご期待くださいね!」
「(ふさわしくない?) ええ、つまり」
「銀朱にふさわしい女性に早くなりたいということですよね」
「不慮とは不吉、女神へ捧げる儀式に不穏な要素などあってはなりません」
「ですので不穏を吹き飛ばすような舞に変更いたしましょう」
「きたるべき秋の日に、豊穣の女神が微笑むことを祈って」
「弓を一晩中、ふふ。たしかになんとやりがいのある挑戦でございましょう」
「さすがは皇后陛下でございます」
「(誠意は伝わった?) たしかにわたくしは誠意を伝えるために弓を引いていたのですが」
「ではなぜ誠意を伝えるのかというと、それはかの方を助けるためです」
「助けられなくては意味がないのです」
…慧月様、ごめんなさい。
わたくし実はあのとき見栄を張りました。
乞巧節(たなばた)でわたくしが最初に願ったことは『健康になりたい』ということよりも…
楽になりたい。
わたくし、今すごく体力があるのです。
こころを忙(せわ)しなく動かすための素晴らしい力が。
だからみっともなく足掻いて無茶をして──あなたを救わせてくださいませ!
「(なぜ装う?) わたくしの顔色がよいと」
「皆さまが嬉しそうな顔をなさるからでございます」(幼少時)
知りませんでした…。
痛みは涙が安堵したときにこそ込み上げること。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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