「銀河英雄伝説」オスカー・フォン・ロイエンタールの名言・台詞まとめ

原作小説「銀河英雄伝説」オスカー・フォン・ロイエンタールの名言・台詞をまとめていきます。

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銀河英雄伝説1巻 黎明篇

第九章 アムリッツァ

「(叛乱軍にもたいした奴がいる?) ああ、今度会うときが楽しみだ」

 

2巻 野望篇

第四章 流血の宇宙

「一対一でオフレッサーと出会ったら」
「卿はどうする?」

 

「(すっ飛んでにげる?) 同感だ」
「あれは人をなぐり殺すために生まれてきたような男だからな」

 

「最高司令官のおっしゃるとおり、奴は石器時代の勇者だ」
「二万年ばかり、生まれてくるのが遅かったな」

 

「猛獣を捕えるには罠が必要と思ったが、みごとにかかったな」
「きさま以外の奴はかかるはずもない、けちな罠だが」

 

「ほめられたと思っておこう」

 

第六章 勇気と忠誠

「よし、ここは後退だ。多大の犠牲を払ってまで、死守する価値はない」
「奪回するのはローエングラム侯にやっていただこう」

 

第八章 黄金樹は倒れた

「頭の切れる男だ。それは認める」
「だが、どうも平地に乱をおこす癖があるな」

 

「いままでうまく運んでいたものを、理屈に合わないからといって」
「むりにあらためることはない」

 

「ことに人間どうしの関係をな」

 

「ばかばかしい、相手になるな。敗残兵と殺し合いをしても意味のないことだ」
「勝手に咆えさせておけ」

 

「(新しい時代のはじまり?) すくなくとも、旧い時代の終わりであることはたしかだな」

 

「奴ら(大貴族)の時代は終わった」
「これからは、おれたちの時代なのだ」

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第九章 さらば、遠き日

「ローエングラム侯には立ちなおっていただく」
「立ちなおっていただかねばならぬ」

 

「さもないと、吾々全員」
「銀河の深淵に向かって滅亡の歌を合唱することになるぞ」

 

「オーベルシュタインもふくめて」
「吾々はローエングラム号という名の宇宙船に乗っているのだ」

 

「自分自身を救うために、船を救わねばならぬ」

 

「もしオーベルシュタインが、この危機に乗じて、自分ひとりの利益を図るというなら」
「こちらも相応の報復手段をとるだけのことだ」

 

「(結論がでない?) なにしろわが軍には目下ナンバー1、ナンバー2がおらず」
「まとめ役を欠くのでな」

 

「(10歳以上の男子は死刑?) …御意」
「9歳以下はよろしいのですか」

 

3巻 雌伏篇

第二章 はばたく禿鷹(ガイエ)

「いいか、ミッターマイヤー、よく聞け」
「お前は結婚なんかしたがな、女という生物は男を裏切るために生を享けたんだぞ」

 

「昨日は酒の勢いでつまらんことを言った」
「忘れてくれ」

 

「(憶えてない?) …ふん、そうか、それならいい」

 

「ビッテンフェルトはたしかに強い」
「おれと奴が戦場で相まみえるとしたら、戦いが始まったとき、優勢なのは奴だろう」

 

「だが、戦いが終わったとき、立っているのはおれさ」

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第四章 失われたもの

「(金髪の孺子?) 昔からよく言う──虎の児と猫を見誤るなかれ、とな」

 

「あれは多分、虎のほうだろう」
「皇帝の寵妃の弟だからといって、わざと負けてやる義理は敵にはないからな」

 

「巨大な象を一頭殺すのと、一万匹のねずみを殺しつくすのと、どちらが困難か」
「後者に決まっている」

 

「集団戦の意義も知らぬ低能に、何ができるものか」

 

「失うべからざるものを失った後、人は変わらざるをえんのだろうよ」

 

「ただし(劇的なのは)、あくまで成功すれば、の話だがな」

 

第八章 帰還

「ローエングラム公は、どういうおつもりかな」
「戦闘が膠着状態におちいっているなら、吾々の赴く理由は充分にある」

 

「ケンプが勝っていれば、吾々が赴く必要はない」
「彼が負けていれば、いまさら赴いても遅きに失する」

 

「そうか、ケンプは死んだか」

 

勝因のない勝利はあっても、敗因のない敗北はない。
敗れるべくしてケンプは敗れたのだ。同情の余地はない。

 

第九章 決意と野心

「主砲、斉射三連!」

 

「ヤン・ウェンリーご自身のおでましらしいな」
「どうする? 卿は戦いたかろう」

 

「まあ百戦して百勝というわけにもいくまい」
「こいつはローエングラム公のおっしゃりようだがな」

 

「ヤン・ウェンリーの首は、いずれ卿とおれとでいただくことにするさ」

 

「聞いてくれ、ミッターマイヤー」
「貴族どもを打倒し、自由惑星同盟を滅ぼし、宇宙を手に入れるのは」

 

「ローエングラム公とおれたちとの共通の目的であり、共通の作業だと」
「おれは以前には思っていたが…」

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「このごろ、おれは思うのだ」
「部下とは、あのかたにとって便利な使い捨ての道具にすぎないのかもしれないとな」

 

「本心だったさ、あのときはな」

 

「だが、おれは生まれたときから正しい判断と選択のみをかさねて」
「今日にいたったわけではない」

 

「いまはそうではないが、いつかその選択を後悔するようなときがくるかもしれない」

 

「ふん、またしても、おれとしたことが…」

 

4巻 策謀篇

第三章 矢は放たれた

「いずれ判明することだ。犯人がつかまれば、ケスラーが告白させる」
「つかまらなければ、奴ら自身が得々として自分たちの功を誇るだろう」

 

「皇帝が自分たちの手中にあることを公にしなければ」
「そもそも誘拐の目的が達せられないのだからな」

 

第六章 作戦名「神々の黄昏」

「(一億人・100万隻体制)まあ、量的には可能だろう」
「だが、有機的に運用するとなれば、また話はべつだ」

 

「第一、補給の問題がある」
「一億人を食わせるのは、容易なことではないからな」

 

「女ってやつは、雷が鳴ったり風が荒れたりしたとき」
「何だって枕にだきついたりするんだ?」

 

「だったらおれに抱きつけばよかろうに、どうして枕に抱きつく」
「枕が助けてくれると思っているわけか、あれは?」

 

「小官としては、才覚豊富なフェザーン人を無条件で信じる気にはなれませんな」

 

「フェザーン回廊を通過して同盟領へ侵攻したとしてです」
「その後、彼らが豹変して回廊を封鎖したら、吾吾は敵中にあって孤軍となってしまう」

 

「補給も通信も意にまかせず、むろん敵地の地理を知ることもできません」
「いささか危険度が大きいのではありませんか」

 

「反転したところへ後背から同盟軍が攻撃してきたらどうなる?」

 

「不利はまぬがれんぞ」
「敗れるとは思わんが、犠牲は無視できないものになるだろう」

 

「はたして、うまくいきますかな」
「(うまくいかせたい?) …そうありたいですな」

第八章 鎮魂曲への招待

「(小揺るぎなど)するわけがない。だが、はでにやるのも今回の任務のうちだ」
「せいぜい目を楽しませてもらうとしようか」

 

(ヤンは)智将と聞くが、意外に陣頭の猛将という一面があるのだろうか。
(戦場に出てくれば)一挙に勝敗を決することができるかもしれない。

 

「(提督?) そうだ。同盟の猟犬か?」

 

「おれとしたことが、功をあせって敵のペースに乗せられてしまった」
「旗艦に陸戦部隊の侵入を許すとは、間の抜けた話だ」

 

「べつに卿の責任ではない。おれが熱くなりすぎたのだ」
「すこし頭を冷やして出なおすとしよう」

 

5巻 風雲篇

第二章 ヤン提督の箱舟隊

「力ずくで奪取できるものなら」
「イゼルローン要塞の所有者はこれまで五、六回は変わっていてよいはずだ」

 

「だが、唯一それをやってのけた者は」
「いまイゼルローンにいる、あのペテン師だけだ」

 

「おもしろい意見だが、もっとも激しく踊る者がもっとも激しく疲れると言うではないか」

 

「死守したところで意味はあるまい」
「すでに帝国軍がフェザーン回廊から同盟領内へ侵攻しようとしているのだ」

 

「イゼルローン回廊のみが軍事行動の対象であった時代には、要塞の存在に意味があった」
「だが、いまや時代は変わったのだ」

 

「要塞を固守するだけでは戦況に何ら寄与しない」

 

「何を考えているにせよ、準備に専念させてやることもなかろう」

 

「(いやがらせの攻撃?) 露骨すぎるな、その表現は」
「あらゆる布石を惜しまぬ、ということにしておこうか」

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「ヤン・ウェンリーも大したものだ」
「歴戦の勇者をして影に恐怖せしむ、か」

 

「怒るな。おれとて奴の詭計がこわいのだ」

 

「むざむざイゼルローンを奪われたシュトックハウゼンの後継者になるのは」
「ぞっとしないしな」

 

「レンネンカンプにしてやられるくらいなら」
「ヤン・ウェンリーの智略の井戸もかれたということだな」

 

「だが、誰にとって不幸かは知らんが、まだ水脈がとだえたとは思えん」

 

「レンネンカンプの用兵ぶりを拝見し」
「かつ彼の手腕に期待しようではないか、ん?」

 

「なぜ追う必要があるのだ。奴の逃亡を見送れば」
「吾吾は労せずしてイゼルローン要塞を手に入れることができるものを」

 

「それだけでも充分な勝利だとは思わんか、ベルゲングリューン」

 

「病に対抗するには全員が共同であたるべきだ」
「わが艦隊だけが感染の危険をおかすことはないと思うが」

 

「知っているか、ベルゲングリューン、こういう諺がある」
「野に獣がいなくなれば猟犬は無用になる、だから猟犬は獣を狩りつくすのを避ける…」

 

「ならばお前も国を奪ってみろ」

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第六章 連戦

「奴の戦術はまったくみごととしか言いようがない」

 

「しかし、まさかヤン・ウェンリーが戦術レベルでの勝利を蓄積させて」
「戦略レベルでの勝利に直結させようとしているとも思えないがな」

 

「どういうつもりでいるのか」

 

「すると、戦術レベルでの勝利にヤン・ウェンリーは固執しているように見えるが」
「これすべてローエングラム公を自分の前に引き出して正面決戦をしいるための下準備というわけか」

 

「誰をもって後継者となすか、それもさだまってもないことだ」

 

「ワインやビールならまだしも、肉やパンの配給がとどこおりはじめると」
「兵士たちの士気に影響するぞ」

 

「古来、飢えた軍隊が勝利をえた例はないからな」

 

「机上の空論だ」
「全軍をあげて動けばガンダルヴァ星系のわが軍根拠地が空になる」

 

「84ヶ所のことごとくを制しようとしても、それは兵力分散の愚を犯すだけのことだ」

 

「現にいままでヤンにしてやられたのは、すべて、各個撃破をもってではないか」

 

「追ったところで奴は逃げるだけという点を指摘しているのだ」
「いたずらに動けば奴にしかける機会を与えるだけだ」

 

「だから、ヤン・ウェンリーを誘い出す」
「罠にかけて奴を誘い出し、包囲撃滅する」

 

「これしかないだろう」
「問題は、どのような餌で奴をつりあげるか、だ」

 

「全軍が反転してヤン・ウェンリーを包囲殲滅する、か…」
「みとごな戦略ではある」

 

「だが、反転してこなかったときはどうなるのだ?」

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第九章 急転

「正直に申して、ここまでうまくいくとは思いませんでしたな」
「おみごとです」

 

「ゴールデンバウム朝銀河帝国、自由惑星同盟、そしてフェザーン」

 

「吾々は、宇宙を分割支配した三大勢力が」
「みっつながら滅亡するのを目のあたりにしたわけです」

 

「後世の歴史家がさぞうらやましがるでしょう」
「トゥルナイゼン中将の表現を借りれば、ですが」

 

6巻 飛翔篇

第四章 過去、現在、未来

「ヨブ・トリューニヒトという男は、稀代の商人として名を残すだろうよ」

 

「奴は生きるに際して他人の尊敬や愛情など必要とせぬよ」
「そして、そういう輩ほど、根の張りようは深く、茎は太い」

 

「寄生木とはそういうものだろう」

 

「昔は知らなかった。いまは知っている」
「そうだ。おれが教えた」

 

「無益なこととわかるまでは、おれも正常だ。その後がどうもゆがんでいる」
「ゆがんでいる。わかっているのだ…」

 

「そんな生活のどこに正義がある?」
「貴族とは制度化された盗賊のことだ」

 

「この世でもっとも醜悪で卑劣なことはな」
「実力も才能もないくせに相続によって政治権力を手にすることだ」

 

「それにくらべれば、簒奪は一万倍もましな行為だ」

 

「すくなくとも、権力を手に入れるための努力はしているし」
「本来、それが自分のものでないことも知っているのだからな」

 

「皇帝はおれより9歳も若いのに、自らの力で全宇宙を手に入れた」

 

「おれはゴールデンバウムの皇室や大貴族どもに反感をいだきながら」
「王朝それ自体をくつがえそうというまでの気概を持つことはできなかった」

 

「あの方におれがおよばぬ所以だ」

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第八章 休暇は終りぬ

「リヒテンラーデ公の粛清は互角の闘争だった」
「一歩遅れていれば、処刑場の羊となっていたのは吾々のほうだ」

 

「先手を打っただけのこと、恥じる必要はない」
「だが今度の件はどうか」

 

「退役して平凡な市民生活を送っている一軍人を」
「無実の罪によっておとしいれようとしているではないか」

 

「保身をはかる同盟の恥知らずどもの犯罪に、なぜ吾々が与せねばならぬ?」
「軍務尚書はいかなる哲学のもとに、かかる醜行を肯定なさるのか」

 

「だまれ! 下種!」

 

「きさまは司令長官の正論を封じるに、自らの見識ではなく」
「皇帝陛下の御名をもってしようというのか」

 

「虎の威を借るやせ狐めが!」

 

「そもそもきさはま内務省の一局長にすぎぬ身でありながら、何のゆえをもって」
「上級大将以上の者しか出席を許されぬこの会議にでかい面をならべているのだ」

 

「あまつさえ、元帥どうしの討論に割りこむとは、増長もきわまる」
「いますぐ出て行け!」

 

「それとも自分の足で出ていくのはいやか」

 

「そうだな、おれもそう思う。ことに気になるのは」
「皇帝陛下とオーベルシュタインの間に、このごろ亀裂が見られることだ」

 

「もし奴と波長が合わなくなっったときどうなるか…」

 

7巻 怒濤篇

第一章 黄金獅子旗の下に

「けっこうなことだが、審問者自身が公正にして陛下に忠実であることを」
「誰が確認するのか」

 

「軍務尚書は何やら誤解しておられる」
「兵権の所在についてだ」

 

「われらがローエングラム王朝においては」
「兵権はすべて皇帝ラインハルト陛下の掌握したもうところ」

 

「私にしてもミッターマイヤー司令長官にしても、陛下の単なる代理人にすぎぬ」

 

「皮肉を言わんでくれ、ミッターマイヤー」
「おとなげなかったと自分でもわかっている」

 

…どうか、皇帝よ、私に反抗の隙をあたえないでいただきたい。

 

私はあなたを歴史の舵手に選び、あなたを擁立し、あなたの軍旗を誇らかにあおいできた。
そのことを後悔させないでほしい。

 

あなたはつねに私の前をあゆみ、しかも光輝にみちているべきだ。
消極や安定などがあなたの光源になりえるのか。

 

比類なき覇気と行動力こそあなたの真価であるものを…。

 

「結婚? おれにはまともな家庭など持つ意思もないし、その資格もない」
「誰よりも卿はそのことを知っているはずではないか」

 

「心配するな、ミッターマイヤー。いちおうおれも武門の男だ」
「滅びるなら剣に滅びる。女に滅んだりはせぬよ」

 

第六章 マル・アデッタ星域の会戦

「言うは易し、だ」
「卿らのいう白髪の老将に、卿らこそ手玉にとられるなよ」

 

「この一戦に意味があるとすれば、理性の面ではなく感情の面においてだな」
「老いた獅子と若い獅子とが、ともに戦いを望んでいる」

 

「名誉がそれに色どりをそえることになろうが、結局のところ」
「抜かれた剣は血ぬられずして鞘におさまるものではないさ」

 

「おれにはわかる。卿にもわかっているはずだ」
「歴史というやつは、人間同様、眠りからさめるとき咽喉をかわかしている」

 

「ゴールデンバウム王朝はすでに滅びた」
「自由惑星同盟も今日までは生きながらえたが、明日には滅びる」

 

「歴史は大量の血を飲みほしたがっている」

 

「だが、おれは思うのだ」
「歴史が血を飲みあきたとしても、それは量だけのこと」

 

「質的にはどうかな」
「犠牲は高貴なほど、残忍な神に喜ばれるものだし…」

 

「いずれにしても、この戦いは儀式というべきだ」
「自由惑星同盟の葬列にたむけるためのな」

 

「この形式を踏まねば、生者も死者も、滅亡の事実を受けいれることはできぬだろう」

 

第七章 冬バラ園の勅令

「銀河帝国の名将ことごとくヤン・ウェンリーのためのひきたて役となるか」

 

「…ジークフリード・キルヒアイスが生きていたら」
「こんな形でイゼルローンをふたたび失うことはなかったかもしれんな」

 

第九章 祭りの前

「自分ことオスカー・フォン・ロイエンタールが武力と権力にまかせて略奪暴行をこととし」
「人民を害しているなどと噂されるのであれば」

 

「これは自分にとって最大の恥辱である」
「反逆して帝座をねらうと言われるのは、むしろ乱世の武人にとって誇りとするところ」

 

「…しかしながら皇帝ラインハルト陛下が先王朝において元帥府を開設されて以来」
「自分は一日の例外もなく陛下が覇業をなされるに微力をつくしてきた」

 

「その点についていささかも心にやましいところはない」

 

「笑うべきは、自分を誹謗する者の正体である」
「内務省内国安全保障局長ラングとは何者か」

 

「先年、上級大将以上の武官のみが出席を許される会議において」
「資格もなく出席しあまつさえ発言までもなした不心得者だ」

 

「そのとき自分に退室を命じられて不満をいだき」
「私情をもって不当な告発をなしたのであろう」

 

「その間の事情にご留意いただきたい」

 

「そちら(祝福)は完全な嘘偽です」
「あの女が妊娠したことを私は存じませんでした」

 

「存じていれば…即座に堕胎させておりました」
「この点、うたがう余地はございません」

 

「私には人の親となる資格がないからです、陛下」

 

8巻 乱離篇

第一章 風は回廊へ

「単に可能性の問題として言うのだが、歩く毒薬のオーベルシュタインめが」
「何らかの魂胆で一件をしくんだのだとしも、おれはおどろかぬ」

 

「だとするときっと二幕めがあるぞ」

 

「吾々にとって望ましい決着であってほしいものだな、願わくば」

 

第四章 万華鏡

「疾風ウォルフに合格点をいただけるとは光栄だ」
「おれにも宇宙艦隊の平参謀ぐらいはつとまりそうだな」

 

「疾風ウォルフはご謙遜だ」
「全宇宙でおれに勝ちうる用兵家といえば」

 

「わが皇帝と、ヤン・ウェンリーと、メルカッツと、それに卿とがいるだけなのにな」
「──そのうちふたりと戦わずにすむのは幸運なことだ」

 

第五章 魔術師、還らず

「いや、いっそ奴のやりたいようにさせてやればよいのさ」

 

「ただし、オーベルシュタインがヤンの一党に殺害された後」
「おれたちが奴の復讐をしてやる義務もないはずだ」

 

第七章 失意の凱旋

「ヤン・ウェンリーを斃す権利は、宇宙でただひとり、わが皇帝の御手に帰するものだ」
「たとえ大神オーディンであろうとも、それを侵すことはかなわぬ」

 

「わが皇帝よ、あなたは私に過分な地位と権力を与えてくださるが」
「何を望んでおられるのか」

 

「私が単に忠実で有益な覇道の歯車であれば、それでいいのか」

 

「卿にはわかっているはずだ、ミッターマイヤー」
「昨日正しかった戦略が今日も正しいとはかぎらぬ」

 

「生まれてきた子に罪はない、か」

 

「いないほうがいいさ、背かれる心配がないからな。だが、もうよそう」
「見たこともない赤ん坊のために、おれたちが争う理由などないさ」

 

第九章 八月の新政府

「まあ、いいさ。トリューニヒトの能力と知識だけを活用すればよい」
「奴の人格的影響を受ける必要はないだろう」

 

9巻 回天篇

第三章 鳴動

「おれはいい部下を持ったものだ」
「武器を持たぬ民衆に発砲するなど、
勇気と義侠心のない人間には」
「とうてできぬことだからな」

 

「侵略者の善政など、しょせん偽善にすぎぬ、か。そのとおりだな」
「それにしても、どう事態をおさめるか…」

 

「偉大な敵将と戦うのは武人の栄誉だが、民衆を弾圧するのは犬の仕事にすぎぬ」

 

「ヤン・ウェンリー元帥、卿は中道に倒れて、あるいは幸福だったのではないか」

 

「平和な世の武人など、鎖につながれた番犬にすぎぬ」
「怠惰と無為のなかで、ゆっくりと腐敗していくだけではないか」

 

「100の興味が集まれば、事実のひとつぐらいにはなるだろうな」
「とくに、力のある者がそれを望めば、証拠など必要ない」

 

「卿らの憎む、いや、憎んだ専制政治では、とくにな」

 

第四章 発芽

「ラングごとき小人の佞言にたぶらかされるような陛下ではない」

 

「現に、この春にも、奴はおれを貧弱な罠におとしこもうとして」
「みじめに失敗したではないか」

 

「わが皇帝がオーベルシュタインやラングごときの木偶になりさがるとすれば」
興ざめもいいところだな」

 

第五章 ウルヴァシー事件

「聞いてのとおりだ、ベルゲングリューン」
「おれはローエングラム王朝における最初の叛逆者ということになったらしい」

 

「皇帝に頭を下げるのはかまわぬ」
「いや、臣下としてはそれが当然のことだ。だが…」

 

「反逆者になるのは、いっこうにかまわん」
「だが、反逆者にしたてあげられるのは、ごめんこうむりたいものだな」

 

「たとえ事実と異なっても、いっこうにかまわん」
「おれがそう思いたがっているのだから、そう思わせてくれ」

 

「ヤン・ウェンリーのような用兵の芸術家にならともかく、奴ごときの手で鎖をはめられて」
「おめおめと余生を送るのでは、この身があわれすぎるな…」

 

自分たちは、戦いおえた後、黄金の首輪をはめられた犬となって宮廷に列し、
宝石づくりの檻のなかで酒色と惰眠をむさぼりつつ、老残の身を養うべきなのか。

 

そういう境遇に甘んじて、平和と安逸のなかですこしずつ腐っていくべきなのだろうか。

 

「少年時代が幸福に思えるとしたら」
「それは、自分自身の正体を知らずにいることができるからだ」

 

「ミッターマイヤー、卿ともう一度、酒をくみかわしたかったな」
「おれは自分自身の手で、その資格をそこねてしまったが…」

 

わが友、蜂蜜色の髪をした「疾風ウォルフ」よ、卿はきっとおれのために身命を賭して、
皇帝に弁護してくれるだろう。

 

だが、卿の善意を上まわる悪意が、皇帝とおれとに働きかけている。
おれは自分の矜持のため、戦わざるをえまい。

 

戦うからには、おれは全知全能をつくす。勝利をえるために、最大限に努力する。
そうでなくては、皇帝に対して礼を失することになろう…。

 

「民主共和政治とやらの迂遠さは、しばしば民衆をいらだたせる」

 

「迅速さという一点で、やつらを満足させれば」
「民主共和制とやらにこだわることもあるまい…」

 

「おどろくことはない。おれが欲するのは、帝国の支配権だ」
「旧同盟領など、民主共和主義者の残党どもに、くれてやる」

 

「いずれにしても、軍事上の不利を自ら招くことはないからな」
「策は打っておくとしよう」

 

「もし奴らが望むなら、民主政治の裏ぎり者」
「ヨブ・トリューニヒトの生身なり首なりを付録につけてやってもよい」

 

「そのことを忘れずにな」

 

第六章 叛逆は英雄の特権

「わが皇帝に敗れるにせよ、滅びるにせよ」
「せめて全力をつくして後のことでありたいものだ」

 

「戦うからには勝利を望むべきだ。最初から負けることを考えてどうする」
「それとも、敗北を、滅亡をお前は望んでいるのか」

 

「度しがたいな、吾ながら…」

 

第七章 剣に生き…

「ミッターマイヤー、おれも卿と戦いたくはない」
「だが、あえておれは卿と戦う」

 

「なぜかと問うか?」
「戦って卿を斃さぬかぎり、皇帝はおれと戦ってくださらぬだろうからだ」

 

「おれは自分が何のためにこの世に生を亨けたか、長いことわからなかった」
「知恵なき身の悲しさだ。だが、いまにしてようやく得心がいく」

 

「おれは皇帝と戦い、それによって充足感をえるために」
「生きてきたのではなかったのか、と」

 

「疾風ウォルフの約束には、万金の値があるな」
「いや、だめだ、ミッターマイヤー」

 

「卿の身は、おれの存在などと引きかえてよいものではない。卿はつねに正道をゆく」
「おれにはできぬことだ。おれにできることは…」

 

「夢かもしれんが、いずれにしてもおれの夢の話だ。卿の夢ではない」
「どうやら接点も見出しえないようだし、もう無益な長話はやめよう」

 

「…さらばだ、ミッターマイヤー、おれが言うのはおかしいが、皇帝を頼む」
「これはおれの本心だ」

 

「移動も展開も、何という迅速さだ」
「だが、惜しいことに、陣容が薄い」

 

「むりもない」
「ミッターマイヤーの快足に、凡人がついてこれるものではないからな」

 

「青二才に、用兵の何たるかを教えてやるとしようか」

 

「ヤン・ウェンリーがいかに苦心したか、ようやくわかったような気がする」
「その真の偉大さもな」

 

第八章 剣に斃れ

「騒ぐな、負傷したのはおれだ、卿ではない」

 

「放っておけ」
「ここで生き残ったほうが、奴にはかえって不運だ」

 

「皇帝も、ミッターマイヤーも、あのような輩を赦しておくものか」

 

「手術は好きじゃないな」

 

「いや、好き嫌い以上の問題だ、軍医」
「おれにはパジャマを着て病院のベッドで死ぬのは似あわない」
「そう思わんか?」

 

「心配するな。それより、軍服とシャツの着がえを持ってきてくれ」
自分の血の匂いというやつは、五分も嗅いでいると飽きるものでな」

 

「ミュラーが旗艦を棄てて賞賛されたのは、激戦の渦中で指揮をつづけたからだ」

 

「敗れて逃げる身が、旗艦までも棄てたとあっては」
「オスカー・フォン・ロイエンタールの名は臆病者の代名詞になるだろうよ」

 

「そうか、案外、世のなかにはばかが多いな」

 

「きさまが民主共和政治を愚弄しようと、国家を喰いつぶそうと、市民をたぶらかそうと」
「そんなことは、おれの関知するところではない。だが…」

 

「だが、その穢らわしい舌で、皇帝の尊厳に汚物をなすりつけることは赦さん」

 

「おれはきさまごときに侮辱されるような方におつかえしていたのではないし」
「背いたのでもない」

 

「どこまでも不愉快な奴だったな」
おれが生涯の最後に殺した人間が武器を持っていなかったとは…」

 

不名誉な所業を、おれにさせてくれたものだ」

 

「じゃまをせんでほしいな」
「おれは死ぬのではなく、死んでいく」

 

「その過程を、けっこう楽しんでいるところだ」
「おれの最後の楽しみをさまたげんでくれ」

 

「もうすこしだけ待っているがいい。望みがかなう」
「どうせなら、おれも、女性の望みをかなえてやりたい」

 

「古代の、えらそうな奴がえらそうに言ったことばがある」

 

「死ぬにあたって、幼い子供を託しえるような友人を持つことがかなえば」
「人生最上の幸福だ、と…」

 

「ウォルフガング・ミッターマイヤーに会って、その子の将来を頼むがいい」
「それがその子にとっては最良の人生を保障することになる」

 

「遅いじゃないか、ミッターマイヤー…」
「卿が来るまで生きているつもりだったのに、まにあわないじゃないか」

 

「疾風ウォルフなどという、たいそうなあだ名に恥ずかしいだろう…」

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 
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