「北斗の拳 第3部 乱世覇道編」の名言・台詞まとめ

アニメ「北斗の拳 第3部 乱世覇道編」の名言・台詞をまとめていきます。

 

北斗の拳 第3部 乱世覇道編

→北斗の拳(1話)

58話

「トキ、何かが…何かが俺を呼んでいる」(ケンシロウ)
「お前を呼んでいるのは宿命だ」(トキ)

 

「俺には戦いの荒野が待っている」(ケンシロウ)

 

「俺の望みはそんなちっぽけなものではない」
「この世紀末の世の全てをこの手に握りしめること」(サウザー)

 

「俺は聖帝サウザー」
「あの拳王ラオウでさえ、俺との戦いを避けた」(サウザー)

 

「兵を進めよ、大地を奪い尽くせ」
「我が聖帝の旗を、全ての地になびかせよ!」(サウザー)

 

「どうした? 震えているようだな」
「お前達みたいな奴等は脅すに限る」(ケンシロウ)

 

「(聖帝正規軍?) 知らんな」
「俺には弱い者イジメのゴロツキにしか見えん」(ケンシロウ)

 

「不幸な時代だ、悲しき兵士達よ」(ケンシロウ)

 

「聖帝サウザー、お前が新しい敵か」(ケンシロウ)

 

「情けのために動けぬか?」
「ならばその元を断ち切ってやろう」(サウザー)

 

「お前達だけでも逃げられたものを」
「情けがあるから無駄に命を捨てることになる」(サウザー)

 

「俺の星は”将星”」
「南斗十字星、生まれついての帝王の星」
「帝王に、愛も情けも要らぬ」(サウザー)

 

59話

「今、俺には休息が必要だ」
「ケンシロウとの戦いの傷を癒やさねばならぬ」(ラオウ)

 

「だが、俺は必ず帰ってくる」
「サウザーよ、今のうちに走るがよいわ」(ラオウ)

 

「聖帝サウザー」
「汚れなき子供達までを…」(ケンシロウ)

 

「(目は見えない) されど心の目は開いておる」
「私の名はシュウ、南斗白鷺拳のシュウだ」(シュウ)

 

「そう、私も乱世に散り、己の星の宿命に生きる南斗六聖拳の1人だ」(シュウ)

 

「”南斗乱れる時、北斗現れり”」
「六星が乱れた時から私とお前は戦う運命(さだめ)にあったのだ」(シュウ)

 

「俺を倒そうという人間には、全てこの拳で答えるのみ」(ケンシロウ)
「ならば我が拳の恐ろしさ、その体で知るがよい」(シュウ)

 

「目は見えぬが心は読める」
「私にはお前の拳に対する恐怖はない」(シュウ)

 

「恐怖は気配を作り、敵に容易に間合いをつかませてしまう」(シュウ)

 

「俺は死なん」
「誓いを交わした友のためにも」(ケンシロウ)

 

「改めて誓おう」
「俺はこの時代を生き抜き、この世紀末に光を呼び戻す」(ケンシロウ)

 

「だがこの私を倒さぬことには光は戻らぬ」(シュウ)

 

「お前達は、北斗神拳が何故一子相伝の最強の拳法かを知らぬ」
「それを今、教えてやろう」(ケンシロウ)

 

「北斗神拳奥義・水影心」
「北斗神拳は、一度戦った相手の拳を己の分身と出来る」(ケンシロウ)

 

「甘いな、なぜ今の一撃でトドメを刺さん」(シュウ)
「ならば聞こう。お前の技にはなぜ殺気がない?」(ケンシロウ)

 

「強い。レイが己を懸けたのがよく分かる」(シュウ)

 

「すまぬ。命を懸けねばあなたの力を知ることが出来なかった」(シュウ)

 

「私はレイの親友、仁の星シュウ」
「待っていた。ケンシロウ、あなたの来るのを」(シュウ)

 

「聖帝サウザーを倒せる唯一の男、北斗神拳の継承者を」(シュウ)

 

60話

「サウザーに伝えろ」
「十字陵を造るのなら、自らの汗を流せ」
「力なき子供達を恐怖で支配し働かせるなと」(ケンシロウ)

 

「お前達など、俺1人で十分だ」(ケンシロウ)

 

「なんの得にもならんだと?」
「今より輝こうとする子供達の光を奪うことなど、絶対に許せんだけだ!」(シュウ)

 

「ありがとう、10人目の相手があなたでよかった」
「拳法の厳しさを、教えてもらいました」(ケンシロウ、子供時代)

 

「ダメだ!」
「この少年は殺させぬ」(シュウ)

 

「私は感じた」
「この少年は誰よりも強く、激しく光る可能性を秘めている」
「その輝きを止めてしまう権利は、誰にもない!」(シュウ)

 

「ただで命をくれとは言わん」
「代わりに…俺の光をくれてやる」
「これで文句はなかろう」(シュウ)

 

「忘れていたわ」
「奴は南斗六星、仁の星の男」
「広く愛を施し、未来の希望に生きる宿命の星」(サウザー)

 

「それにしてもあの小僧」
「シュウのくすぶっていた仁の星の宿命を目覚めさせるとは…」(サウザー)

 

「ケンシロウ、気にすることはない」
「目が見えぬ代わりに心が開いた、全てが手に取るように分かる」
「これも仁の星の宿命だったのだ」(シュウ)

 

「私は間違っていなかった」
「私が失った光よりも、お前は強く激しく光り始めた」(シュウ)

 

61話

「そう、これ(子供達)が私の戦う理由だ」(シュウ)

 

「その辺でやめておけ、弱い者イジメは」(ケンシロウ)

 

「(演技?) お前の顔に、嘘と書いてある」(ケンシロウ)

 

62話

「他の五星は、将星の衛星に過ぎん」
「南斗聖拳では、サウザーを倒すことは出来んのだ」(シュウ)

 

「聖帝との戦いで死んでいった子供達(の墓)だ」
「光を失ったこの目にも、涙だけは枯れぬ」(シュウ)

 

「お前が一番、邪魔なんだ」(ケンシロウ)

 

「お前の行進も、ここで終わりだ」(ケンシロウ)
「でかい口をきくようになったな、小僧」(サウザー)

 

「(南斗双斬拳?) 面白い見世物だな」
「もう一度やってみろ」(ケンシロウ)

 

「経絡秘孔の1つ”児鳩胸”を突いた」
「お前達の目が遠近感を失ったことに気がつかなかったのか?」(ケンシロウ)

 

「確かに強くなった」
「どうやらシュウが惚れた素質が目覚めたようだな」(サウザー)

 

「だが、果たしてこの俺を倒すことが出来るかな」(サウザー)

 

「まだ早い…まだ早い!」
「奴ではサウザーに勝てぬ!」(ラオウ)

 

「俺は南斗聖拳最強の拳法、南斗鳳凰拳を身につけた男」
「俺は聖帝、愛も情けも要らぬ」(サウザー)

 

「俺の体には生まれながらに帝王の血が流れているのだ」
「かかってくるがいい」(サウザー)

 

「俺の拳、南斗鳳凰拳に構えはない」(サウザー)

 

「構えとは防御の型」
「我が拳にあるのは、ただ制圧前進のみ」
「それが帝王の拳なのだ」(サウザー)

 

「来ぬのならこちらから行くぞ」(サウザー)

 

「よくぞ極星十字拳をかわした」
「だが俺の拳の前では、お前の動きなど止まって見えるわ」(サウザー)

 

「それはどうかな?」
「お前の拳は既に見切った」(ケンシロウ)

 

「確かにケンシロウは、一度相手の拳を見ればその拳を見切れる」
「力はサウザーより上かもしれぬ。だが!」(ラオウ)

 

「ある謎を解かぬことにはケンシロウは勝てぬ」
「その謎こそ、わしがサウザーとの戦いを決しなかった理由なのだ!」(ラオウ)

 

「秘孔の中で最も破壊力をもつ必殺の秘孔”人中極”を突いた」
「貴様の命は後3秒だ」(ケンシロウ)

 

「3秒…」
「面白い。ならばその3秒、俺が数えてやろう」(サウザー)

 

「バカな!? 確かに秘孔は突いたはず」(ケンシロウ)
「この体には北斗神拳は効かぬ」(サウザー)

 

「俺の体は生まれついての帝王の体」
「誰も俺を倒すことは出来んのだ」(サウザー)

 

63話

「俺は帝王。貴様らとは全てが違う」(サウザー)

 

「拳の速さ、寸分狂わぬ秘孔への突き」
「さすが北斗神拳正統継承者」
「拳の勝負ではお前の勝ちかもしれぬ」(サウザー)

 

「だが、貴様はこの体に流れる帝王の血に負けたのだ」(サウザー)

 

「本当のこと言って!」
「たとえどんなことがあっても、私達はケンを信じています」(リン)

 

「ケンは…ケンはきっと帰ってくると」
「決して死んだりしない!」(リン)

 

「もし…もしケンが死んだりしたら、私達の希望がなくなってしまう」
「ケンはそんなこと、絶対しない!」(リン)

 

「ケンシロウ、生きていてくれ」
「あの子達のためにも」(シュウ)

 

「父上、お願いがあります!」
「ケンシロウさんを救い出す役目、僕にやらせて下さい!」(シバ)

 

「シバ…私は南斗白鷺拳伝承者でありながら、息子のお前に拳法を教えようとしなかった」
「なぜだか分かるか?」(シュウ)

 

「私が背負っている仁の星の宿命を、お前にまで背負わせたくなかったからだ」(シュウ)

 

「子を思う愚かな親心と笑うがいい」
「しかし私の星、仁の星とはそれほど悲しい宿命を持っているのだ」(シュウ)

 

「だが、シバよ」
「仁の星の血はお前の体にも立派に流れていたようだ」(シュウ)

 

「お前の顔をさわらせてくれ」
「目には見えぬが、お前の顔はよく分かる」
「お前の面差しは母親にそっくりだ」(シュウ)

 

「さあ、行け。行っておのが星の道を極めよ!」(シュウ)

 

「もはや再び会うことはないかもしれぬ」
「これも仁の星の宿命、しかし子供にはむごすぎる運命(さだめ)」
「死ぬな、シバ!」(シュウ)

 

「待っておれ、ケンシロウ」
「北斗神拳継承者であるお前を人柱にすれば」
「我が南斗聖拳・聖帝十字陵はいよいよ光り輝く」(サウザー)

 

「(なぜ?) リンやバットや父があなたを信じているように」
「私もあなたを信じているからです」(シバ)

 

「聖帝サウザーを倒せるのは、この世で唯1人あなただと」
「この世紀末の救世主だと」(シバ)

 

「あなたが生きている限り、希望の火は消えません」
「父と同じ仁の星の宿命を受けた僕は、そのために命も懸けます」
「それが僕の務めです」(シバ)

 

「ケンシロウさん、生きて下さい」
「生きて、希望の光を灯し続けて下さい」
「さようなら」(シバ)

 

「シバ、この俺のために…」
「俺は…俺は、シュウだけでなく、その子にまで命を助けられた」(ケンシロウ)

 

64話

「(シュウ) すまぬ。俺には、言葉すら見つからん」(ケンシロウ)

 

「褒めてやってくれ」
「私も今、
我が息子シバを褒めていたところだ」(シュウ)

 

「お前は何も気にする必要はない」
「シバにも、仁の星の血が流れていた」
「私は、シバを誇りに思っている」(シュウ)

 

「情けをかけるな!」
「聖帝サウザーに逆らう者は、降伏すら許さぬ」(サウザー)

 

「よいか、リン、バット。ケンが目覚めたら伝えてくれ」
「この拳に、私やそして不幸な時代に生きる子供達の悲願が懸かっていることを」(シュウ)

 

「初めて会った時のお前はシバと同じぐらいの年であったろうか」
「ケンシロウ、一目でもお前の成長した姿を目の当たりに見たかった」(シュウ)

 

「たとえこの身は死すとも、我ら親子は、南斗の星となりお前を見ているぞ」
「ケンシロウ、頼む」(シュウ)

 

「シュウ、死なないで」
「どんなことがあっても、絶対死んじゃダメ」
「死んじゃダメよ、シュウ」(リン)

 

「大丈夫だ、リン」
「お前の涙が、私をいっそう強くするだろう」(シュウ)

 

「ついに出てきたか、ドブネズミのリーダーめ」
「だがお前に俺は倒せない」(サウザー)

 

「俺の星は”極星”」
「他の星は俺の周りを回る惑星に過ぎぬ」(サウザー)

 

「たとえ貴様を倒せなくとも、阿修羅となって戦おう」
「この命尽きるまで」(シュウ)

 

「敵の動きを知るのは目でも耳でもない」
「私は心で気配を見切る」(シュウ)

 

「惜しいな」(サウザー)

 

「さあ、もう一度突いてみろ」
「貴様に100人の人質の命を見捨てることが出来るかな?」(サウザー)

 

「さあ、突くなら突け! 俺は抵抗せぬ」
「この俺を倒すことが貴様の悲願」(サウザー)

 

「ケンシロウですら敵わなかったこの俺を倒せるのだ」
「二度とないチャンスだ」(サウザー)

 

「仁の星とは悲しい星だな」(サウザー)

 

「南斗白鷺拳の奥義は足技にある」
「貴様の足の筋を斬った」
「これでお前の拳法は二度と使えまい」(サウザー)

 

「帝王を支えているのは情けではない!」
「俺は蟻の反逆も許さぬ」
「一度でも俺に逆らった者は皆殺しだ」(サウザー)

 

「シュウ。仁の星がいかに輝こうとも貴様1人の力では」
「人を助け世を救うことなど出来ぬのだ」(サウザー)

 

「ケンシロウ。聞け、我が魂の叫びを!」(シュウ)

 

「シュウが…シュウが俺を呼んでいる」
「俺を呼んでいる、俺を呼んでいる!」
「シュウが呼んでいる!」(ケンシロウ)

 

65話

「誰も、今のケンを止めることは出来ない」
「あの胸の傷も、流れる血でさえも」(バット)

 

「皮肉なことだな、シュウ」
「この俺に反旗をひるがえしてきた貴様も俺の足元にひれ伏した」(サウザー)

 

「そして貴様の手で、この聖帝十字陵を完成させるのだ」(サウザー)

 

「この聖碑を頂上まで運んでもらおうか」
「無論、貴様1人でな」(サウザー)

 

「バカめ。なぜ死に急ぐ、ケンシロウ」
「まだサウザーの体の謎を解いてはおるまい」(ラオウ)

 

「ケンシロウの命運も、もはやこれまでか」(ラオウ)

 

「私には見えた」
「南斗の星が乱れ、そして北斗の星が集まるのが」(トキ)

 

「”南斗乱るる時、北斗現れり”」
「ケンシロウは必ずサウザーの所へ現れるだろう」(トキ)

 

「私には、ぜひともケンシロウに伝えねばならぬことがある」(トキ)

 

「さあ、行け!」
「南斗聖拳と極星の帝王、サウザーの威を讃える聖帝十字陵」
「その頂上の石を積むのだ!」(サウザー)

 

「よいか、その聖碑を落としてはならぬ」
「落とせばガキ共は皆殺しだ!」(サウザー)

 

「いずれケンシロウは現れよう」
「その時こそ、北斗神拳の伝承者を人柱に」
「聖帝十字陵は盤石のものとなるのだ!」(サウザー)

 

「聖帝十字陵の最後の頂は、南斗聖拳の伝承者によって築かれねば点睛を欠く」
「シュウ、この俺に最後まで逆らった貴様の手により十字陵は完成する」(サウザー)

 

「なんと皮肉なことよ」
「貴様はこの俺に屈したのだ」(サウザー)

 

「シュウ! その頂は十字陵の聖碑、地につけてはならぬ」
「もし地に落とせば、人質の血で償ってもらう!」(サウザー)

 

「心配するでない」
「この岩をお前達の命と思えば重くない」(シュウ)

 

「たとえ力尽きようとも、この私の魂で支えてみせよう!」(シュウ)

 

「皆も聞くがよい! 今動くことはない」
「お前達の中にある心が…心が動いただけで十分だ」(シュウ)

 

「強く生きよ、我が息子達」(シュウ)

 

「せいぜい嘆き悲しむがよい」
「俺には見える」
「お前達の悲しみが野を駆け巡り、ケンシロウを再び俺の元へ呼び戻すのが」(サウザー)

 

「そして、奴は俺の体の謎の前に倒されるのだ」(サウザー)

 

「(なぜ?) 星が私を導いた」
「ケンシロウのために、道を開いておけということか」(トキ)

 

「回復を測る稽古台にもならぬわ」(ラオウ)

 

「ほう…サウザーめ、よく仕込んであるわ」
「しかし愚かなことよ」(ラオウ)

 

「仁の星の涙が、北斗を呼ぶ」(ケンシロウ)

 

66話

「道を空けるがよい」
「さもなくば私が相手になろう」(トキ)

 

「トキ、病は進んでもその拳は衰えを見せぬようだな」(ラオウ)

 

「(なぜ?) ケンシロウの最期を見届けるためよ」
「サウザーの謎を解かぬ限り、ケンシロウは死ぬ」(ラオウ)

 

「私はサウザーの謎を知っている」(トキ)

 

「ケンシロウを殺させはせぬ」
「彼にはまだなすべきことが残っている」(トキ)

 

「クズ共め、わしが手を汚すまでもないわ」(ラオウ)

 

「さあ、行こう。ケンシロウの元へ」
「彼の戦いを見届けに」(トキ)

 

「待っていたぞ。北斗神拳伝承者・ケンシロウ」(サウザー)

 

「失せろ、雑魚共に用はない」(ケンシロウ)

 

「道を空けるがよい」
「ケンシロウの道を阻む者は、この北斗の長兄と次兄が許さぬ」(トキ)

 

「”南斗乱るる時、北斗現れり”と言うが…ちょうどよい! 北斗三兄弟!」
「まとめて聖帝十字陵の礎にしてくれるわ」(サウザー)

 

「来るな! 来るでない!」
「私は、この聖碑を積まねばならぬ」(シュウ)

 

「この石は、100人の人質の命」
「そして南斗六聖拳の乱れを防ぎきれなかった、私の心の痛み」(シュウ)

 

「どこまでも愚かな奴よ」
「六星の乱れに責めを感じておるとはな」(サウザー)

 

「サウザーよ。この石を抱えたまま、この場で死ねと言うのか?」(シュウ)
「いかにも」(サウザー)

 

「よかろう! 貴様のためではない」
「散っていった南斗六星のため、死んでいった星の男達のため」
「せめて聖碑を積もう」(シュウ)

 

「しかし、この聖帝十字陵はいずれ崩れ去る」
「北斗神拳伝承者の手によって」(シュウ)

 

「それが南斗の宿命」
「南斗は、天帝の星として輝かぬ!」(シュウ)

 

「ただ積んだだけでは完成せぬ」
「南斗の血が漆喰となってこそ、十字陵はより堅固なものになるのだ」(サウザー)

 

「ケン…どうやら私の命もここまで…」
「一目見たかった、お前の成長した姿を…」(シュウ)

 

「ケンシロウか?」
「お前が、ケンシロウ。見える、な…なんということだ」
「神が…最後に1つだけ願いを叶えてくれた」(シュウ)

 

「たくましくなったな、ケンシロウ」
「お前には、我が息子シバの面影が見える」(シュウ)

 

「もはや悔いはない」
「私の仁の星の血は間違っていなかった」(シュウ)

 

「行け、ケンシロウ。そして時代を開け」
「私は、いつもお前を見ているぞ」(シュウ)

 

「シバが…待っている、妻も…」
「さらばだ、ケンシロウ」(シュウ)

 

「仁の星は最後に強く輝いた」
「さらばだ、シュウ」(トキ)

 

「みごとな最期だった」(ラオウ)

 

「俺の中で生きよ、仁の星の男」(ケンシロウ)

 

「サウザー!」
「貴様の髪の毛1本も、この世には…残さーーん!」(ケンシロウ)

 

67話

「ケンシロウ、その遠吠えが貴様の遺言となる」(サウザー)

 

「”南斗乱るる時、北斗現れり”と言う」
「ならば、お前と闘うが俺の宿命」(サウザー)

 

「今こそ、南斗屈辱の歴史に終止符を打つ時」
「南斗と北斗、2000年の争いに決着をつける時だ」(サウザー)

 

「兄達より先にこの墓に果てるがよい」(サウザー)

 

「サウザー! この石段はシュウの悲しみ」
「貴様が今まで重ねてきた罪の重さ、1歩1歩噛みしめて上ってくるがいい」(ケンシロウ)

 

「そうではない」
「この歩みは北斗神拳終焉への秒読み」(サウザー)

 

「手出しはならぬ」
「この闘いを邪魔する者は許さぬ!」(ラオウ)

 

「見るがいい! この子供を」
「シュウへの思いがこんな子供をすら血迷わせる」(サウザー)

 

「愛ゆえに、人は苦しまねばならん!」
「愛ゆえに、人は悲しまねばならん!」
「愛ゆえに!」(サウザー)

 

「みなしごだった俺は、南斗鳳凰拳の先代継承者オウガイに拾われた」
「子のなかったオウガイは、俺を実の子のように育てた」(サウザー)

 

「厳しい修行の日々ではあったが」
「それをつらいと思ったことは一度もなかった」(サウザー)

 

「俺はどんな厳しい修行にも耐えた」
「1つの技を体得した後、あの大きな手、大きな温もりに抱かれる喜びのために」(サウザー)

 

「そして、俺が15歳になった時…」(サウザー)

 

「南斗極星の拳・南斗鳳凰拳もまた一子相伝」
「新たなる継承者に倒されていくのも、我等が宿命」
「真の継承者への道に情けはないのだ」(オウガイ)

 

「わしに悔いはない」
「わしはお前の瞳の中に、極星・南斗十字星を見ていたのだ」(オウガイ)

 

「こんなに…こんなに悲しいのなら…こんなに苦しいのなら…」
「愛など…愛などいらぬーーっ!」(サウザー)

 

「俺はその時から愛を捨てた」
「いや、帝王の星が目覚めたのだ」(サウザー)

 

「帝王に愛などいらぬ」
「歯向かう者は、死あるのみ!」(サウザー)

 

「ならば俺は、愛のために戦おう」(ケンシロウ)

 

「ケンシロウ! お前は俺に敗れた男」
「何度挑もうが、北斗神拳ではこの聖帝を倒すことは出来んぞ」(サウザー)

 

「貴様は神が与えたこの聖帝サウザーの肉体の前に敗れ去るのだ!」(サウザー)

 

「滅びるがいい、お前の愛する愛と共に!」(サウザー)
「愛は滅びぬ」(ケンシロウ)

 

「せめてひと傷、貴様の体にシュウの拳を浴びせたかった」(ケンシロウ)

 

「だが貴様を倒すのはあくまでも乱世の拳、北斗神拳!」(ケンシロウ)

 

「愚かな男よ。どこまでも悲しみを引きずっていくつもりか」(サウザー)

 

「この遺体は我が師オウガイ」
「この聖帝十字陵は、偉大なる師オウガイへの俺の最後の心」(サウザー)

 

「そして、この俺の愛と情けの墓でもあるのだ!」(サウザー)

 

「俺は愛も情けも捨てた」
「悲しみを引きずる貴様の拳では、俺を傷つけることはできても」
「この俺の血を絶やすことは出来ん!」(サウザー)

 

「南斗の極星が天に輝く!」
「次に鳳凰拳の前に敗れ去るのは誰だ!」(サウザー)

 

「サウザー!」
「貴様の体の謎、見切った!」(ケンシロウ)

 

68話

「お前の鼓動と血の流れが、俺に謎を解かせた」(ケンシロウ)

 

「心臓の位置も逆、そして秘孔の位置も表裏・逆」
「それがお前の体の謎」(ケンシロウ)

 

「さすがに北斗神拳伝承者だな、ケンシロウ」
「だがそれだけで俺の謎をつかんだことにはならん」(サウザー)

 

「ならばこちらも南斗極星の拳の伝承者として」
「奥義を尽くさねばなるまい」(サウザー)

 

「帝王の拳・南斗鳳凰拳に構えはない」
「敵はおのずからひざまずく」(サウザー)

 

「だが対等の敵が現れた時、帝王自ら虚を捨て立ち向かわねばならん」
「すなわち”天翔十字鳳”、帝王の誇りを懸けた不敗の拳!」(サウザー)

 

「(奥義?) ならばその礼に応えてやろう」(ケンシロウ)

 

「天も宿命の対決に興奮しておるわ」(サウザー)

 

「天空に2つの極星は要らん!」(サウザー)

 

「天空の鳳凰は落ちぬ!」(サウザー)

 

「鋼鉄をも切り裂く俺の拳を受けて、その程度の傷で済むとはな」(サウザー)

 

「北斗神拳の真髄は闘気」
「闘気は肉体を鋼鉄以上に変える」(ケンシロウ)

 

「我が師オウガイよ」
「もうすぐあなたの聖帝十字陵は完成する」(サウザー)

 

「そして北斗神拳2000年の歴史も、ここで幕を下ろす」(サウザー)

 

「”南斗乱るる時、北斗現れり”」
「北斗の影に怯え、今日まで沈黙を強いられてきた南斗の先人達」
「だが、それも今日終わる」(サウザー)

 

「極星は1つ! 天に輝く天帝は南斗十字星!」
「この聖帝サウザーの将星なのだ!」(サウザー)

 

「”天破活殺”の奥義は闘気」
「すなわち闘う気迫をもって、触れずして秘孔を突くことにあり」
「将星、落ちるべし!」(ケンシロウ)

 

「ま…まだだ」
「た…たとえ我が秘孔が表裏逆と判明しても、正確には俺の秘孔の位置は分かるまい」
「南斗の将の体に傷をつけた罪、償ってもらうぞ!」(サウザー)

 

「その謎を覆う鎧、既に剥がれている」(ケンシロウ)

 

「経絡とは、いわば血の流れ、神経の流れ」
「秘孔とはその要」(ケンシロウ)

 

「もはや貴様は、帝王という鎧を剥がされた」
「ただの人間に過ぎん」(ケンシロウ)

 

「だが俺は、南斗聖拳最強の男」
「見ろ! たとえ秘孔が判明しようと、闘気だけで俺を倒すことは出来ぬ!」(サウザー)

 

「貴様に俺を倒す秘孔は突けぬ」
「天空を舞う羽と化す、南斗鳳凰拳に致命の拳を突き入れることは出来んのだ」(サウザー)

 

「”鳳凰すでに翔ばず”」
「貴様は翼をももがれたのだ」(ケンシロウ)

 

「俺は聖帝サウザー! 南斗六星の帝王」
「ひ…退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ!」(サウザー)

 

「帝王に敗北はない!」(サウザー)

 

「き…貴様…苦痛を生まぬ有情拳を…」
「こ…この俺の死でさえ、情けで見送るのか」(サウザー)

 

「鳳凰の…聖帝の夢は、潰えたか…」(サウザー)

 

「さ…最後に、お前に聞きたいことがある」
「愛や情けは悲しみしか生まぬ」(サウザー)

 

「なのに、なぜ悲しみを背負おうとする?」
「なぜ苦しみを背負おうとする?」(サウザー)

 

「悲しみや苦しみだけではない」
「お前も温もりを覚えているはずだ」(ケンシロウ)

 

「温もり…」(サウザー)

 

「お前の命はもはやこれまで」
「一番死にたい所で死ぬがいい」(ケンシロウ)

 

「負けだ、完全に俺の負けだ」
「北斗神拳伝承者、相手に不足はなかった」(サウザー)

 

「オウガイ先生…」
「せ…先生…昔のように、もう一度温もりを…」(サウザー)

 

「悲しい男よ。誰よりも愛深きゆえに…」(ケンシロウ)

 

「シュウの仁の星も泣いている」(トキ)

 

「ケンシロウ…もはや私が手を貸す男ではない」(トキ)

 

「我が生涯の敵がまた1人…」(ラオウ)

 

「(どこへ?) 再び天へ」(ラオウ)

 

「トキ、いずれ貴様とも闘うことになろう」
「2人の敵、貴様とケンシロウを倒さぬ限り、天は握れぬ」(ラオウ)

 

69話

「傷は、まだ完全に癒えぬ…まだ!」
「だが俺は…拳王は必ず復活する!」
「乱世を支配するのは、この拳王だ!」(ラオウ)

 

「私は一生を子供達や病に苦しむ人々と共に終わるつもりだった」(トキ)

 

「だが…ケンシロウ、お前の戦いを見ているうちに考えが変わった」
「血が燃えるのだ。熱く、強く!」(トキ)

 

「私も一度は拳法を目指した男」
「その男の本能が私を突き動かす」(トキ)

 

「ラオウ…不憫な奴よ」
「まだ拳も野望も捨てられぬのか」(コウリュウ)

 

「ラオウ…お前の無念、この私が一番よく分かる」
「それゆえ…それだからこそお前の捨てられぬ拳、この私が封じよう」(コウリュウ)

 

「それも北斗2000年の掟」
「かつて継承者を目指した男の宿命」(コウリュウ)

 

「拳王復活の確かな証を!」(ラオウ)

 

「私も己の宿命に生きよう」(トキ)

 

「北斗神拳は一子相伝。あの男の拳を封じねばなるまい」
「我が生涯の敵、その名はラオウ!」(トキ)

 

70話

「我が傷の回復の度合いを測る相手、コウリュウ以外になし」(ラオウ)

 

「コウリュウ、すまんが命をもらう」(ラオウ)

 

「感謝してるの」
「果物食べるなんて久しぶりだもん」(リン)

 

「こんな大きな果物作るなんて、この村の人達の努力の積み重ねね」(リン)

 

「出来ることなら、この子達とずっと旅をしていたかった」
「だが私には宿命がある」(トキ)

 

「北斗2000年の掟を破った男、ラオウ」
「ラオウの拳、それを誰かが封じねばならぬ」(トキ)

 

「俺は拳王、拳法の覇道を行く男!」(ラオウ)

 

「よかろう、これもまた北斗の宿命」(コウリュウ)

 

「伝承者争いに破れ散っていった男達」
「お前も、その男達同様、ここで供養してやろう」(コウリュウ)

 

「ラオウ、お前は北斗2000年の闇に消えるべき男」(コウリュウ)
「ならば…俺は北斗の闇を光の中に浮かび上がらせよう!」(ラオウ)

 

「傷は癒えた!」
「拳王は死なず」(ラオウ)

 

「ラオウ、トキ、ケンシロウの三兄弟により、北斗神拳は今最強の時代」
「神はなぜ、同じ時代に3人の非凡な男を送り出したのだ」(コウリュウ)

 

「もし…もしも3人が別の時代に生きたのなら」
「各々が名に恥じぬ伝承者となったであろう」(コウリュウ)

 

「ケンシロウ」
「この私の病んだ体では、復活したラオウを倒せぬと言うのか」(トキ)

 

「よかろう、その目で確かめるがよい」
「私の病が拳をも蝕んでいるかを」(トキ)

 

「ケンシロウ、お前と闘うのは恐らくこれが最後であろう」
「拳法家として、男として、一度闘ってみたかった相手」(トキ)

 

「北斗神拳伝承者の拳、存分に味わおう」(トキ)

 

「トキ。俺が引かれ追い続けた」
「北斗2000年の歴史の中で最も華麗な技を持つ男」(ケンシロウ)

 

「見事だ、ケンシロウ。伝承者の拳、確かに味わった」(トキ)
「トキ、もし病に侵されていなければ…」(ケンシロウ)

 

「お前と互角に闘えたのは宿命の持つ力」
「今倒れてはならぬという宿命が、この病んだ体をも突き動かしているのだ」(トキ)

 

「私には逃れえぬ宿命がある」
「ケンシロウ、この魂はお前に残そう」
「そして、この肉体は…ラオウとの死闘に捨てよう」(トキ)

 

「同じ道を進めば、同じ宿命を背負う」
「真(まこと)の兄弟ならば、違う道を進むがよい」(ラオウ)

 

「北斗の掟は俺が守る」
「俺がラオウを倒す」(ケンシロウ)

 

「いや私には、どうしてもあの男を…ラオウを倒さねばならぬ理由があるのだ」
「私とラオウだけが知っている宿命が」(トキ)

 

「死兆星…私の死期は近い」
「ならば私も1人の拳士として、この生を全うしよう」(トキ)

 

「あの日、あの時、同じ日にリュウケンの養子となり」
「北斗神拳の道に踏み込んだのが、この宿命の始まりだ」(ラオウ)

 

「トキ…来るか、トキ!」
「トキーーッ!」(ラオウ)

 

71話

「やはりここに足が向いたか、トキ」(ラオウ)
「父と母が私達兄弟を引き合わせてくれたらしい」(トキ)

 

「ここの他にあなたと闘う場所はない」(トキ)

 

「泣くな、トキ」
「泣いても父や母は帰ってこん」(ラオウ)

 

「俺達は強く生きねばならん」
「そのために、俺達は今日まで拳法を学んできた」
「強い男になるんだ!」(ラオウ)

 

「俺達兄弟は誰にも負けん!」
「この世で一番強い兄弟であることを!」(ラオウ)

 

「私が養子の約束をしたのは1人」
「2人は要らん」(リュウケン)

 

「這い上がってこい!」
「這い上がってきた方を養子としよう」(リュウケン)

 

「強くなくては、北斗神拳伝承者への道は歩めぬわ!」(リュウケン)

 

「弟と一緒でなくては養子に行かん!」
「トキの面倒は俺が見る!」(ラオウ)

 

「この子…わしの想像を超える男になるかもしれん」(リュウケン)

 

「ラオウ。あなたは師父リュウケンの想像を超え、あまりにも強くなりすぎた」
「そしてその野望も!」(トキ)

 

「後悔せぬか?」(ラオウ)
「自ら望んで選んだ道、なんのためらいもない」(トキ)

 

「それでこそ我が弟、トキ」
「ならば互角の闘いが出来よう」(ラオウ)

 

「(止めることは)出来ぬ」
「2人の血の間には、誰も入ることは出来ぬ」(ケンシロウ)

 

「確かに迷いも見えぬ、怯えも見えぬ」
「死期が貴様の拳を高めたか?」(ラオウ)

 

「私の拳を高めたのは死期ではない」
「ラオウ、あなた自身の存在だ」(トキ)

 

「俺は負けん! 絶対にくじけん!」
「俺がくじけたら、お前も放り出される」
「そんなことは絶対にさせん」(ラオウ)

 

「それにな、俺は強くなりたいんだ」
「見てろよ、トキ」
「俺は必ずこの世で一番強い男になる」(ラオウ)

 

「そして、このラオウの名を天下に鳴り響かせてみせる!」(ラオウ)

 

「兄さんを超えたいから」(トキ)

 

「いいか、トキ」
「もし俺が道を誤った時は、お前の手で俺の拳を封じてくれ」(ラオウ)

 

「誓いの時は来た」
「今私はあなたを超える!」(トキ)

 

「さすが我が弟よ」
「だがお前は決して俺を超えることは出来ん」(ラオウ)

 

「相変わらず優しい拳だ」(ラオウ)

 

「だが甘い!」
「必殺の間合いに入って来ねば、この俺は倒せぬわ!」(ラオウ)

 

「トキ。このラオウを目指していたのであれば、なぜ非情の剛の拳を学ばなかった」
「剛の道に踏み込めなかったその優しさが、命取り!」(ラオウ)

 

「もはやこの勝負、見えたわ!」(ラオウ)

 

「忘れたか、ラオウ」
「私があなたの全てを目指していたことを」(トキ)

 

「私の中に流れるラオウと同じ血は、私にこの拳を会得させた」(トキ)

 

「ラオウ、この拳は私の最後の闘い」
「あなたとの闘いまでは使わぬと誓っていた」(トキ)

 

「天を見よ!」
「見えるはずだ、あの死兆星が」(トキ)

 

「な…なんと、我が頭上に死兆星が!」(ラオウ)

 

「北斗2000年の歴史の中に言い伝えがある」
「”互角の拳を持つ強者(つわもの)相闘う時、その両者の頭上に死兆星輝く”と」(ケンシロウ)

 

「さあ、宿命の幕を閉じよう、ラオウ!」(トキ)

 

72話

「北斗神拳は一子相伝」
「その伝承者がケンシロウと決まった今、俺がここにいる理由はない!」(ラオウ)

 

「北斗神拳は第一歩に過ぎぬ」
「俺は天を握り、あらゆる拳法を手中に修める」(ラオウ)

 

「(約束?) 覚えておる、この拳を封じるのはお前だ」
「いつでもこの拳を封じに来るがいい」(ラオウ)

 

「さらば、ラオウ!」
「今約束を果たそう!」(トキ)

 

「トキ…これが貴様の剛拳か?」(ラオウ)

 

「き…効かぬ」
「き…効かぬのだ、トキ!」(ラオウ)

 

「病を得ず、柔の拳ならば俺に勝ったかもしれぬものを…」(ラオウ)

 

「哀れトキ」
「幼き時より俺を追い続け、非情の宿命に生きてきた我が弟よ…」(ラオウ)

 

「さらばトキ、死兆星はお前の頭上に落ちる!」(ラオウ)

 

「トキよ…お前の命を奪うのは俺ではなかった」
「既に、病がお前の命を奪っていた」(ラオウ)

 

「ありあまる才能がありながら、北斗の男が病ごときに…」(ラオウ)

 

「この病も、逃れられない宿命の1つ」
「ならば、全身で受け止め最期まで闘うのみ」(トキ)

 

「泣くな! 二度と涙を流してはならぬ!」(ラオウ)

 

「この兄を超えたくば、涙は捨てろ」
「涙は拳に無用」
「涙を、己の望みと拳に変えるのだ!」(ラオウ)

 

「俺はもう既に涙を捨てた」
「この拳のため、そして天をつかむために!」(ラオウ)

 

「そこまで、死期がせまった体でありながら…」
「トキ! その心が、幼き日のままの心が」
「死を覚悟してなおかつ、まだこのラオウを目指そうとした心が…」
「この俺の枯れた涙を呼び戻した!」(ラオウ)

 

「もはや悔いはない」
「宿命の幕を閉じよ、ラオウ」(トキ)

 

「ケンシロウ、よく見ていろ」
「これが宿命…血を分けた兄弟が同じ拳の道に進み、唯一最強の拳士を目指した」
「それもこれまで、この俺の拳で全ては終わる!」(ラオウ)

 

「トキよ…これが俺の生涯で流す最後の涙となろう」(ラオウ)

 

「さらば、我が生涯最強の敵…」
「さらば、我が最愛の弟…」
「これが、貴様が目指した兄ラオウの拳!」
「よく見て死ぬがよい!」(ラオウ)

 

「この一撃は、お前の悲しき宿命への兄の恨みの一撃と思え」(ラオウ)

 

「今、拳王を目指した男トキは死んだ」
「ここにいるのはただの病と戦う男トキ」(ラオウ)

 

「残る余生、安らかに暮らすがよい」(ラオウ)

 

「泣きたくば泣くがよい、もう責めはせぬ」
「体をいとえよ、トキ」(ラオウ)

 

「トキは死んだ! そして俺も!」(ラオウ)

 

「ケンシロウ! 拳王恐怖の伝説は今より始まる!」
「この命奪いたくば、いつでも来るがよい!」(ラオウ)

 

73話

「心配するな、女子供には何もせぬ」(リュウガ)

 

「(名?) 狼…その墓をいつまでも守ってくれ」(リュウガ)

 

「果たして、この乱世にあの虹をつかむのは…」(リュウガ)

 

「心配することはない」
「死ぬのは奴等だ」(ケンシロウ)

 

「お前は人の上には立てぬ」
「この村は私がもらい受けよう」(リュウガ)

 

「私の名はリュウガ」
「我が宿命の星は”天狼星”」(リュウガ)

 

「諦めるんだな」
「悪党の最期はこんなものだ」(ケンシロウ)

 

「腐った枝は大木には要らん!」
「腐った枝は、切り払うのみ!」(リュウガ)

 

「この乱世には大木が必要なのだ」
「強大な力を持った支配という名の大木がな」(リュウガ)

 

「さらばだ、ケンシロウ」
「だが、いずれまた会うだろう」(リュウガ)

 

「あなたの伝説を汚すであろう、腐った枝を払っておきました」(リュウガ)

 

「(部下には)あえて我が心中は語らず」
「しかし、あなたへの誓いは変わりません」(リュウガ)

 

「(褒美?) もし許されるならば…ケンシロウとの闘いを」(リュウガ)

 

「我が宿命、天狼星のゆえに」(リュウガ)

 

「ケンシロウ…天狼の星リュウガが、お前の持つ宿命見届けよう」(リュウガ)

 

74話

「欲望がむき出しか、嫌な時代だ」
「いつまでこんな悲しい時代が続くのか」(リュウガ)

 

「この世には巨木が必要」
「この混乱を治めるには、まず恐怖」(リュウガ)

 

「時代は拳王様を…北斗を望んでおります」
「私は喜んであなた様の刃になりましょう」(リュウガ)

 

「私の望みは1つ」
「もう1人の北斗の男を、この目で確かめること」(リュウガ)

 

「天狼星は極星を目指す星ではございません」(リュウガ)

 

「北斗にもくみせぬ孤独な星」
「極星を目指さぬ星、天狼星」(リュウガ)

 

「(無抵抗が武器?)  ならば、その武器でこの小僧の命を守ってみよ!」
「うぬらの笑いで守ってみよ!」(ラオウ)

 

「小僧…怖くば俺の腕を食いちぎってでもあらがえ」
「戦わねばその震えは止まらぬ」(ラオウ)

 

「意思を放棄した人間は人間にあらず」
「ただ笑いと媚に生きて何が人間だ」(ラオウ)

 

「己を捨てて何が無抵抗だ」
「よいか! この拳王には無抵抗は武器にはならぬ!」(ラオウ)

 

「天狼の星は、しょせん極星になれぬことを知りました」
「極星として輝くのは、あなたのような覇道を目指すお方」(リュウガ)

 

「ラオウは子供に恐怖と戦いを教え、ケンシロウは子供の無垢な心を捉える」
「時代は、果たしてどちらの巨木を欲しているのか」(リュウガ)

 

「だが、時代は急ぐ。強烈なる巨木なくばこの世は治まらぬ」
「そのためなら、天狼は望んで血に飢えた狼となろう」(リュウガ)

 

75話

「一度お前達が食料を運べば、奴等は味をしめて何度も同じことをやらせるだろう」
「繰り返すうちに、お前達は本物の悪党になる」(ケンシロウ)

 

「なぜ戦わぬ?」
「死ぬ気があるなら、悪党共を倒すのは容易いはず」(ケンシロウ)

 

「知らないのか?」
「人の食べ物を奪う奴は、ろくな死に方をせん」(ケンシロウ)

 

「お前はもう死んでいる」
「しかし、貴様には貴様にふさわしい最期がある」(ケンシロウ)

 

「なぜ彼等の顔はあれほど明るい?」(リュウガ)

 

「俺は拳王と共に戦い、多くの町を平定した」
「だが、そこで行われたのは拳王の恐怖による支配」(リュウガ)

 

「人々の顔は暗かった、まるで死人のように」
「だが、彼等の顔はあんなにも生きる喜びに輝いている」(リュウガ)

 

「時は来た」
「ケンシロウ、あの男とは戦わねばならぬ」(リュウガ)

 

「ケンシロウ。俺の星は天狼星、天駆ける孤独な狼」
「その牙がお前を餌食と定めた」(リュウガ)

 

「(何故?) 時代のため」(リュウガ)

 

「全ては宿命」
「南斗にも北斗にもくみせぬはぐれ星」
「天狼星の宿命なのだ」(リュウガ)

 

「お前の瞳は凍てつき寒い」
「だが、輝きを失っていない」(ケンシロウ)

 

「ユリア…我が妹ユリアよ」
「分からん…果たして時代はどちらの巨木を欲しているのか」(リュウガ)

 

「だが、時代は急ぐ」
「許せ、ユリア。俺はお前の愛した男と闘う」
「ユリア、兄を許せ!」(リュウガ)

 

76話

「これよりこの村は拳王様のもの」
「逆らう者には、死あるのみ」(リュウガ)

 

「今すぐ村を立ち去れ」
「この村は自ら井戸を掘り、地を耕した村人達のもの」(ケンシロウ)

 

「ならばこの拳で…お前に聞こう」(ケンシロウ)

 

「ユリアよ、お前はケンシロウに何を見たのか」
「冬の時代に輝く、太陽の安らぎか?」
「大地の匂いか?」(リュウガ)

 

「だがこの乱世、優しさだけでは治まらぬ」(リュウガ)

 

「ユリアよ許せ、俺はケンシロウを倒す」
「俺は望んで魔の狼の衣をまとおう」(リュウガ)

 

「北斗神拳の真髄は怒りにあると聞く」
「怒りなくしては、その全てを発揮せぬ」(リュウガ)

 

「奴がこの俺を倒せぬようであれば時代は奴を必要とせん」(リュウガ)

 

「リュウガ。その全身に浴びた返り血が」
「お前の…お前の涙に見える」(トキ)

 

「ケンシロウを深き悲しみの淵に落とす」
「そのためには、お前の死が必要なのだ」(リュウガ)

 

「奴はまだ真の悲しみを知らぬ」
「お前が死ねばケンシロウが…時代が動く」(リュウガ)

 

「そうか…いいだろう、ならば殺すがよい」
「この残り少ない命をもって」
「リュウガ…その目に時代をしかと見定めよ」(トキ)

 

「頭は下げぬぞ、トキ」
「天狼はあえて魔の狼の悪名をかぶろう」(リュウガ)

 

「トキ…我が弟よ、ついに地に落ちたか」(ラオウ)

 

77話

「ラオウ、あなたへの務めは終わった」
「後はケンシロウを倒すのみ」(リュウガ)

 

「ユリア、我が妹よ」
「お前がケンシロウに何を見たのか、この目で確かめたい」(リュウガ)

 

「(無駄な殺戮?) 闘え、ケンシロウ」
「俺と闘えば分かる」(リュウガ)

 

「それほどまで、この俺と闘いたいか」(ケンシロウ)

 

「こんな程度か…こんな程度では、この時代は動かん」(リュウガ)

 

「リュウガ…それほど死にたいか」
「ならば、死をくれてやる!」(ケンシロウ)

 

「そこまでだ、ケンシロウ…そこまでだ」(トキ)

 

「トドメを刺す必要はない」
「その男は既に、自分で自分にトドメを刺しているのだ」(トキ)

 

「見ろ、ケンシロウ」
「この床に伝わる血は、リュウガ自身の血、この男の涙だ」(トキ)

 

「真の平和を求めるこのリュウガは、あえて血に飢える魔の狼となった」(トキ)

 

「だが、拳王が天を握らんとする日が近づきつつある今」
「魔の狼の役に自ら幕を下ろしたのだ」(トキ)

 

「時代を…時代をこの目で確かめたかった」(リュウガ)

 

「許せ、ケンシロウ」
「だがこれほどとは…これほどすさまじいとは」
「この天狼の目をもってしても見抜けなかった」(リュウガ)

 

「今こそ確信した」
「時代はこの男を…ラオウよりもケンシロウを選ぶであろう」(リュウガ)

 

「ケ…ケンシロウ」
「お前を選んだ我が妹、ユリアの目にやはり間違いはなかった」(リュウガ)

 

「悲しむな、ケンシロウ」
「その悲しみを怒りに変えて生きよ」(トキ)

 

「拳王の覇道は恐怖の支配によってなされる」
「されど、その後の真の平和はお前の手で…」(トキ)

 

「リュウガよ、行こう」
「乱世に生き、宿命に殉じた男達の元へ」(トキ)

 

「そして私達も星となり、熱き男達と共にケンシロウを見守ろう」(トキ)

 

「死兆星よ…さらば、ケンシロウ」(トキ)

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 
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