「弱虫ペダル」の名言・台詞まとめ

アニメ「弱虫ペダル」の名言・台詞をまとめていきます。

 

弱虫ペダル

1話

「行く。僕も学校が終わったら…アキバへ!」
「アキバ…癒やしと最新が混在する街、愛するものがそろう街」(小野田坂道)

 

「運動部は乱暴だよなあ、運動部だけは入らないと思う」
「僕が入るのはアニメ研究部!」(小野田)

 

「(新入部員?) 1人使えそうだが…」
「もう1枚カードが欲しいところだな」(金城真護)

 

「準優勝…ロードレースは優勝以外意味はない」(今泉俊輔)

 

「全国大会出て、俺はあいつと戦わなくちゃならんからな」
「1番近いのはインターハイか、待ってろよ御堂筋」(今泉)

 

「(電車?) いえ、自転車で行くんです」
「な…なぜならば自転車だと…アキバへタダで行けるから」(小野田)

 

「行くぜ、登りアタック」
「登りはパワーと軽さ、そしてリズムだ」(今泉)

 

「お兄ちゃんが言ってた」
「”自転車は持って生まれた向き不向きがあるんだ”って」(寒咲幹)

 

「スポーツって小さい頃からやってる人が多いでしょう」
「だけど自転車は昨日まで普通だった人でも、突然才能が開花することがあるんだって」(幹)

 

 

「俺はあいつに登りで負けたんだ、3本の坂で5分以上の差がついた」
「だが今度は勝つ…勝つ!」(今泉)

 

「全戦全勝、それが御堂筋と戦うまでに俺が自分に立てた誓いだ」
「俺は世界で1番速い男になる!」(今泉)

 

「(名前?) 実は昨日自転車に乗るところまでついていって」
「貼ってある登録証からクラスと学年割り出して、担任の嶋村先生に特徴と体格告げて」(幹)

 

「1年4組5番・小野田坂道・九十九里西中出身だと分かったの」(幹)

 

2話

「俺は見たいんだ」
「どうやってこいつがママチャリで裏門坂を登ったのか」(今泉)

 

「(自転車部?) 冷やかしで入った奴が辞めてからな」(今泉)

 

「名だたる自転車レースは、やっぱ観客あっての盛り上がりでしょ」
「レースに観客! だから私も精一杯盛り上げようと!」(幹)

 

「相手はイケメンでロードレーサーだよ」
「小野田君、これで勝ったら超かっこいいよ」(幹)

 

「(45キロ自転車で?) 小学校4年の時から、アキバには毎週欠かさず通ってます」(小野田)

 

「(サイコン?) 数字がたくさん」
「ちょっとモビルスーツのコックピットっぽくなった」(小野田)

 

「今僕、スクーターと並走してる」
「ああっ、速いかもしれない」(小野田)

 

「周りの風景とかスピードが何キロとか今まで気にしたことなかったけど」
「全力で走るとすごいペースなのか」(小野田)

 

「慌てたら僕はろくなことがないんだ」
「平常心…平常心でいけば大丈夫、先にゴールできる」(小野田)

 

「ああ、皆さん」
「すみません、抜かれました…一瞬でした」(小野田)

 

「サドルにはその人の身長に合った適切な高さっていうのがあるの!」(幹)

 

「(すごい勢い?) ペダルに力が十分伝達されているのよ」
「もともと回す力はあったんだと思うわ」(幹)

 

「60%…」
「サドルの高さでロスする力の量は60%以上だと言われているわ」(幹)

 

「ただサドルを上げるだけでこんなに変わるなんて」
「すごい…自転車って意外に奥が深い」(小野田)

 

「行こう、追いかけよう」
「あの親切な人が言ってた、レースはまだ…終わってない!」(小野田)

 

3話

「さっき抜く時に確認した、あいつの登り方は”ケイデンス”」
「ペダルの回転数、ケイデンスにある」(今泉)

 

「ペダルを回して回転力で登る、ハイケイデンスクライム」(今泉)

 

「かつてツール・ド・フランスで優勝した選手は」
「毎分130回転という驚異的なこの走り方で、ヒルクライムを制した」(今泉)

 

「だがそれはプロレーサーの話」
「経験を積み、練習を重ねた者の結果だ」(今泉)

 

「あいつは経験もない練習もしていないまったくのド素人」
「それでどこまで登れる力があるのか…見極めてやるぜ」(今泉)

 

「こげばこぐほど進むのって楽しいですね、今泉君!」(小野田)

 

「なんで僕、頭の中真っ白なのに…体は苦しいのに…」
「なんでだろう? 僕は今…どうしても今泉君に追いつきたい!」(小野田)

 

「でも、最後までレースは分からない」(幹)

 

「素人にしちゃあ天才的だが、心肺能力だけは素人レベル」
「負荷がかかれば10分ともたない」(今泉)

 

「俺とお前では練習量が違う」
「毎週アキバ90キロっつったか? 悪いが俺は、毎日練習で90キロ以上走ってる」(今泉)

 

「普通ならもうバトルは終了してる」
「なのに…なんでそこまで追いかけてくるんだ! てめえは!」(今泉)

 

「僕は…だけです…どうしても、アニ研作りたいだけなんです!」
「僕は…友達いないから」(小野田)

 

「自転車は根性ねえと続かない、ケガもするし金もかかるしな」
「まあ、おめえのことはおめえで決めていいよ」(今泉)

 

「お前はお前の道を行け」
「自転車は誰よりも速く、誰よりも前へ」(今泉)

 

「たとえ血が出ても、自転車が壊れても、走れなくなっても」
「それでも勝ちたいと思う奴だけが乗ればいい」(今泉)

 

「それお前のママチャリかあ。地味やなあ…地味すぎや!」
「あかんで、目立たなすぎや。石ころやあるまいし」(鳴子章吉)

 

「でも…使い込まれたグリップ、すり減ったペダル、整備されたブレーキ」
「適切なサドルポジション」
「お前、ええチャリ乗っとるな」(鳴子)

 

4話

「ガキん頃からぎょうさんチャリンコ見てきた、せやから分かるんや」
「どれだけそのチャリが、愛情持って大事にされとるかっちゅうことがな」(鳴子)

 

「値段とかやない」
「なんちゅうかな…相棒感いうやつや」(鳴子)

 

「ワイは鳴子章吉!」
「自転車と友達をこよなく愛する男や!」(鳴子)

 

「男は黙って赤やろ」
「目立ってなんぼや、目立たな意味ないで」
「服も、自転車も!」(鳴子)

 

「お前のチャリの敵討ちや!」
「突き放されんよう、必死に回せ!」(鳴子)

 

「これ以上のスピードは歩道やと危ない」
「じゃあ行くで! ここから先は…車道や!」(鳴子)

 

「車道はスピード出てへん方が危ないで!」(鳴子)

 

「マジでお前、おもろいで」
「ほな…ワイも浪速のスピードマンと呼ばれた本領発揮や!」(鳴子)

 

「それ(ギア)を付けた奴、相当タヌキやな」
「お前をロードの世界に引き入れようという匂いがプンプンやで」(鳴子)

 

「(体育がD?) そんなん関係なく速(はよ)うなんのが自転車やで」(鳴子)

 

「(ギヤチェンジ) なんだ? この感触…重い、ペダルが」
「だけど重いけど、これは…速い」(小野田)

 

「僕のペダルにダイレクトに反応して進む感じだ」(小野田)

 

「一踏み一踏みが前に自転車を突き出す」
「風景が今までの倍の速度で吹っ飛ぶ」(小野田)

 

「風が…このスピードを今僕の力で生み出しているのか」
「これが自転車なのか…」(小野田)

 

「これならどこまでも行けそうな気がする」(小野田)

 

「この先は壁や!」
「自転車乗りの天敵…風や!」(鳴子)

 

「心配すな、浪速のスピードマンは風と友達やねん」
「ワイの後ろにピッタリついてこい、一気に引っ張る」(鳴子)

 

「僕の周りだけ風がやんでいる。まるで引っ張られてるみたいだ」(小野田)
「どや! これが自転車列車や!」(鳴子)

 

「ワイはスプリンターや」
「速いのが一番派手で目立つからなあ」(鳴子)

 

5話

「(みんなの分?) これは1人分や」
「自転車乗りは腹減るねん」(鳴子)

 

「世界広しと言えど、自転車だけやろなあ」
「試合中にメシ食うの」(鳴子)

 

「自転車は根本的にほかのスポーツと違うからなあ」
「おもろいで小野田くん。お前も乗れロード…向いとるで」(鳴子)

 

「無駄口をたたくな、ペダルを回せ」
「ここから先はアタックありだ、ケツになった奴は…もう1周だ!」(金城)

 

「スポーツは自分の体を支えるために、相当な体力をつこうとる」
「ところが自転車は、それを車体が支えとるんや」(鳴子)

 

「せやから速く走る足も、ボールを蹴る脚力も瞬発力もなくていい」
「必要なんは回す足だけ」(鳴子)

 

「お前だから出来る…そういうもんもあるんやで」(鳴子)

 

「(準備?) してます、いつでも」(今泉)

 

「最初からみんなすごかったわけじゃない」
「走って走って、すごくなったんだ」(寒咲通司)

 

「昨日自転車部の走りを見に行った時、なんていうか…熱くなった」
「追いかけたくなった…試してみたいと思ったんだ」(小野田)

 

「僕に何かの可能性があるんだったら」
「だから僕は自転車競技部に…入るよ」(小野田)

 

「でもなあ、つらくなったらいつでも辞めりゃええ」
「止まるも進むも決めるのは自分、それが自転車や!」(鳴子)

 

「なんでだろう…初めレースって聞いた時にはビックリしたけど、今はワクワクしてる」
「今泉君や鳴子君と、もう一度走れるんだ」(小野田)

 

「あの昨日、練習で走ってるのを見て僕、今泉君を…あの坂を追いかけたいと思ったんです」
「それがあの、いきなりあの…実現できて嬉しいです!」(小野田)

 

「今年は全国優勝を狙う」
「去年の王者・箱学に勝つ」(金城)

 

「案外レースというのはシナリオどおりに運ぶものだ」
「しかし未知の要素が加わった時、予想を大きく変えることもある」(金城)

 

「自転車の世界は楽しいことでいっぱいだ」
「チャレンジするのはワクワクする!」(小野田)

 

6話

「機材が届かない、補給が思うように出来ない」
「そういう運不運の巡り合わせも含めてレースだ」(金城)

 

「なるべく上位を取れ、このレースで今後1年間の練習メニュー及び出場大会が決まる」
「全国を狙う1軍チームか、それ以外かだ」(金城)

 

「レースは遊びじゃない、俺はお前達に合わせてギリギリまでペースを落としている」
「理由は、このセクションは足とスタミナをためて準備する区間だからだ」(今泉)

 

「市街地区間を抜けて、信号のない田園区間に入ったら本格的なレースが始まる」
「そうなったら俺と鳴子は、もう20キロ上がる」(今泉)

 

「始まる前から諦めんな」
「キツイ思たら耐えろ! 耐えて耐えて耐えろ!」

「そしたら必ず来んねん、勝負の時が」(鳴子)

 

「60キロのコースのどこかにあるはずや、得意分野が」
「必死で耐えてそいつをつかめ、それが出来れば必ず追いつくチャンスは来る」(鳴子)

 

「ママチャリが悪いやけやない、快適やし荷物も積める」
「ええ乗りもんや…けどスピードを出すための乗りもんやない」(鳴子)

 

「今の小野田君は、野球で言うたらおもちゃのバットで打席に立っとるようなもんや」
「道具を持たずに試合に出とるんや」(鳴子)

 

「お待たせ、小野田君」
「君のロードレーサーよ」(幹)

 

「スタンドも泥除けもかごもスピードに関係ない物は全て排除し」
「究極まで軽くなった乗り物」
「それが自転車の頂点、ロードレーサーだ」(金城)

 

「走れ小野田、お前のリタイアはまだ認めない」(金城)

 

「もう既に僕には仲間をつなぐ道具があると」
「自転車がつないでくれると」(小野田)

 

「この自転車がきっと希望をつなぐ」
「もう一度、みんなに追いつく」
「一緒に走るんだ!」(小野田)

 

「(ビビってふらつく?) 忘れてるんだと思います」
「初めて乗る自転車だとか、ハンドルが低いだとか」(幹)

 

「多分時間がギリギリだったのは」
「そういう何もかも全部忘れちゃってるんだと思います」(幹)

 

「小野田君…ロードレーサーは自転車の頂点」
「人の力を全て推進力に変える」(幹)

 

「心と体が一体になった時、初めて全てのポテンシャルを発揮できるの」
「見せて…揺らぎのない心と体のあなたの走りを」(幹)

 

「すごい、違う…今までと何もかも」
「ギアの違いとかそういうレベルじゃない」(小野田)

 

「進む…今までに感じたことのないくらいに、地面を蹴って確実に前に進む」
「スピードが上がって景色が縮む、風も音も切り裂いていく」(小野田)

 

「すごい…これが走るための走り専門の自転車、これがロードレーサー」
「これなら走れる、もう一度みんなと一緒に」(小野田)

 

7話

「楽しい…なんだこの乗り物は、乗ってるだけで楽しい」(小野田)

 

「こいでるだけで進む、今までの力で倍の距離を走る」
「坂もカーブも思いどおりに自転車が動く」(小野田)

 

「(無茶な走り?) 体がそう動くのね、気持ちが自転車に伝わってる証拠」(幹)

 

「オートバイと比較するなら、自転車にとってエンジンは体」
「ロードレーサーはそのエンジンの力を100%ロスなく路面に伝えるわ」(幹)

 

「そしてハートが…気持ちがエンジンの力を50%にも100%にも」
「時には200%にだってする」(幹)

 

「人車一体、心の走り」
「小野田君、あなたの意志は強い…あなたは速いわ!」(幹)

 

「ちぎれても回す、倒れても進む、必ず追いつく」
「今泉君、鳴子君」(小野田)

 

「夢? それドリームっショ」
「自転車レースはそんな甘いもんじゃない」(巻島裕介)

 

「田所っちも分かってるんショ?」
「あいつが今泉達に絶対に追いつけないってことを」(巻島)

 

「8分差で発車した電車が前に追いつかないのと同じ、追われる方も走ってる」
「差を詰めるのは簡単なことじゃないっショ」(巻島)

 

「小野田」
「現状では、お前は鳴子や今泉に追いつけない」(金城)

 

「どうした、選べ」
「完走して3位か、今泉達を追いかけてリタイアか」
「お前の道を」(金城)

 

「僕は追いつきます!」(小野田)
「よし! だったらもう30回転ケイデンスを上げろ」(金城)

 

「今よりケイデンスを30上げたら、力尽きてリタイアするかもしれない」
「追いつけないかもしれない」(小野田)

 

「だけど今泉君達と一緒に走るための方法がそれしかないのなら」
「僕は信じてペダルを回す!」(小野田)

 

「見てみようじゃないの」
「最後尾からトップを狙う、普通なら”絶対不可能だ”って諦める」(通司)

 

「もし出来れば、ウエルカムレース史上に残る大逆転」
「最強初心者の誕生だ」(通司)

 

「御堂筋に負けて俺は変わった、トレーニングも倍に増やした」
「気になる要素は全て払い落としておく」(今泉)

 

「たとえ部の草レースでも負けることは許されない」
「俺はこいつに絶対勝ちは譲らない」(今泉)

 

「自分自身のためにも、絶対1位取ったるねん」
「なぜなら…1位が1番派手やからじゃあ!」(鳴子)

 

「いいですか、ロードレースはいつでもシンプルです」
「途中で怠けても頑張っても構わない」(Mr.ピエール)

 

「誰でも構わない」
「一番最初にゴールに到着した者が勝者です」(ピエール)

 

8話

「2人とも無駄の多い加速だ」
「だがその遊び…ちょっとだけ付き合ってやる!」(今泉)

 

「まっすぐ…ワイらに向かってまっすぐ登ってきたんやな」
「そら、小野田君の誠意に全力で応えなあかんなあ」(鳴子)

 

「追いつけんでも泣きなや」
「こっから先は全速力や!」(鳴子)

 

「重めのギアと前傾姿勢で体重を前にかけ、車体を揺らして進む」
「ワイの得意分野を生かしたパワークライム…これぞ、スプリントクライムや!」(鳴子)

 

「いいだろう、今の俺は山で負けることは許されない」
「捕まえてやる」(今泉)

 

「山を登るのに必要なのは適切なギア、適切なライン…そしてリズム」
「最小限の力で最大限の力を発揮する、自転車は頭脳で走るスポーツだ!」(今泉)

 

「(苦しそう?) 俺と登った時はそうだった」
「あいつは…登る時、笑うんだ」(今泉)

 

「(限界? タフネスさ?) 彼の魅力はそんなストイックなところではないですよ」(ピエール)

 

「自転車は競技の道具でもありますが、本来楽しいものです」
「過酷さも困難も失敗も、全部楽しさに変えてくれる」(ピエール)

 

「まだ見たことのない道を進むという素晴らしさ」
「彼が魅せているのは、自転車の根源的な面白さですよ」(ピエール)

 

「ワイはペダルに命懸けとんねん!」
「真剣勝負やっとんねん!」(鳴子)

 

「見せたれ、男・小野田坂道を」
「誰よりも速く、頂上へたどり着け!」(鳴子)

 

「自在に回る足、身軽な体、目標に向かってまっすぐ進むメンタル」
「あいつは天性のクライマーだ」(田所迅)

 

「小野田、来るがいい」
「教えてやろう、お前には重大なものが足りない」(今泉)

 

「レース的にはまだ中盤、この山を1位で抜けようが勝敗には関係ない」
「だが…俺はどんな小さな勝負であっても絶対に負けない!」(今泉)

 

「ペースが上がりすぎてんなあ」
「上がりすぎるとオーバーヒートを起こして長く走れない」(今泉)

 

「負荷とスピードを調整して一定に保つ」
「レースは心拍のマネージメントが勝負の鍵だ…って分かってんだけどなあ」(今泉)

 

「知ってるか?」
「1位が1番、静かなんだぜ」(今泉、子供時代)

 

「来い、小野田」
「こっから先は頭脳戦じゃないぜ!」(今泉)

 

「僕が出来ることは、1つしかないです」
「だから…ケイデンスをもう30回転!」(小野田)

 

9話

「並んでやがる…並んでやがる!」
「この間まで自転車ド素人だった奴が、スポンジみたいにいろんなもん吸収して」
「アホみたいに成長してやがる!」(今泉)

 

「捨て身のクライム、楽しませてもらったぜ」
「しかし、この勝負は俺が勝つ」
「ダンシングを覚えてもう1回チャレンジしてこい!」(今泉)

 

「させねえ、させねえ、させねえよ!」(今泉)
「全力…あとは全力!」(小野田)

 

「全力いうんはな、汗も血も最後の1滴まで絞りきることや!」(鳴子)

 

「(勝因?) 気持ち…気持ちの強さだと思います」(幹)

 

「また、俺にはクリアしなきゃならねえ課題が増えたみたいだ」(今泉)

 

「よ~し、走れ!」
「残りは下りがメインだ」
「行けるぞ、さあ乗れ!」(田所)

 

「バカ野郎! 確かにこいつは山岳を取った」
「だがゴールまでたどり着かなきゃ、それはカウントされねえ」(田所)

 

「ここまで来たら最後まで走れ!」
「伝説を作ってみろ小野田、立てえ!」(田所)

 

「今日は…いいレースをしたな」
「休め、リタイアだ」(金城)

 

「自分の体より自転車かあ」(田所)

 

「見えますか、この景色が」
「海も山も学校も、あなたは今日この景色を1番速く登ってきたんですよ」(ピエール)

 

「きつかったですけど…今日は楽しかったです!」(小野田)

 

「どうだ、一緒に走りたいか? あの場所にいたいか?」
「だったらよく見ておけ。練習しろ、強くなれ」(金城)

 

「自分だけ山に置いてかれた気持ちっショ」
「分かるぜえ…俺もクライマーだからな」(巻島)

 

「今のお前には練習量も経験値も圧倒的に足りねえ、とにかく回すっショ」
「自転車は回した分だけ強くなる」(巻島)

 

「”回した分だけ…強く”」
「今泉君、鳴子君、もっともっと僕もペダルを回さなきゃ」
「そして、きっと追いつくよ…待ってて」(小野田)

 

10話

「これからもお前には学年をまとめる役を回すことになる」
「覚悟しとけ」(金城)

 

「毎年そうだ、俺もそうだった」
「こういう役目を担うんだ、1年生レースの優勝者は」(金城)

 

「まあぶざまなとこ見せてもうたからな」
「1キロでも2キロでも多く走って、スカシ泉に差ぁつけたるねん」(鳴子)

 

「これ以上あいつに差詰められちゃあたまんねえからなあ」
「正直俺もあのレースはギリギリだった」(今泉)

 

「そうだ、言ったはずだ」
「己の課題を見つける練習だと」(金城)

 

「さあ本気で走れ鳴子、そして体感しろ…俺のマッスルスプリントを!」
「暴走の肉弾頭!」(田所)

 

「どうした今泉、遠慮はいらんぞ」
「本気で来い」(金城)

 

「前半はのんびり行こうぜえ」
「俺達クライマーのおいしいところは登り…裏門坂っショ」(巻島)

 

「そうそう…先に言っとくが、俺のヒルクライムは参考にならないぜ」(巻島)

 

「ダメだあ! やっぱりダメ」
「俺は人に優しい言葉かけるのとか、弾む会話っつうのが1番苦手なんだ」(巻島)

 

「俺の走り見てついてきたくなったら来い、ならなかったら来なくていい」
「やっぱり俺は、自転車でしか会話できねえっショ!」(巻島)

 

「俺のダンシングは特殊、完全自己流」
「だから参考にはならない、だが速い」
「ついたあだ名は”ピークスパイダー”」(巻島)

 

「(かっこいい?) だったらあれだ、真似すんな」
「自己流…で行け」(巻島)

 

「お前にはお前のスタイルがあるっショ、それを貫きゃいいっショ」
「俺はそれを貫いた」(巻島)

 

「自己流で1番速かったら…それ最高にかっこいいっショ!」(巻島)

 

「さあて、勝負しようじゃねえか」
「お前のハイケイデンスクライムと俺のスパイダークライム」
「泣くなよ、圧倒的な力の差に!」(巻島)

 

11話

「勝つまでやる気か、単なる負けず嫌いじゃねえか」
「そういうの嫌いじゃねえがな」(田所)

 

「無駄だなあ」
「その程度の逃げじゃ、すぐに捕まっちまうぜ」(田所)

 

「わりいが、うちの1年の方が根性ある走りするぜ」(田所)

 

「どうやったら田所のおっさん倒せるか、考えがまとまらんのや」(鳴子)
「どうにかして金城さんをエースの座から引きずり下ろさねえと」(今泉)
「あの人達が卒業する前にな」(鳴子、今泉)

 

「せやから壁は…壊す!」(鳴子)
「越えていく」(今泉)

 

「今日のレースを見た連中の目には、うちは3年にしか走れる奴はいない」
「層の薄いチームに映っただろう」(金城)

 

「わざわざデータを取らせてやる必要はない」
「お前達にも、インターハイで暴れてもらうからな」(金城)

 

「俺達の目標はインターハイに出ることじゃねえからな」(田所)
「目指すは優勝っショ」(巻島)

 

「(合宿は)ハードだがついて来い!」(金城)

 

「今日もちょっとだけ寄り道するわ」
坂が呼んでる」(真波山岳)

 

12話

「まあ場所はどこでもええんちゃうか、小野田君」
「重要なんは思いっきり走れるとこかどうかやろ」(鳴子)

 

「単なる自転車乗りです」(真波)

 

「坂と山に囲まれて育ったせいかダメなんだよ」
「坂見るとすぐ登りたくなっちゃって」(真波)

 

「俺、真波山岳」
「山で困ってる人は放っておけないのさ」(真波)

 

「どうもダメだなあ…遅刻して焦ってたのになあ」
「坂登ってると笑顔になっちゃう」(真波)

 

「1000キロは過酷だ」
「練習でさえ走らない1日250キロという距離を、体調を管理しペースを作り」
「コンディションを整えながら4日間続けなくてはならない」(金城)

 

「奴等にかかる負担は相当なものだろう、だがやり遂げてもらう」
「インターハイの戦いはそんなもんじゃないからな」(金城)

 

「アホか、浪速のスピードマンは風と友達なんやぞ」
「今はその風が最大の敵」(鳴子)

 

「ったく…ド素人というかド真面目というか、自分でしょい込みすぎなんだよ」
「レースに勝ったら自分を讃えろ、レースに負けたら機材を疑え…だぜ」(巻島)

 

「お前には登りしかない、俺もそうだった」
「周りの連中は”向いてねえ”っつったけど、俺には確信があった」(巻島)

 

「雨の日も寒い日も夜中も朝も(練習)、そして確信を証明してみせた」(巻島)

 

「小野田よ、得意なもんが1つだけあってそいつに蓋されたらどうする?」
「待つ? 逃げる? 迂回する? それとも落ち込むか?」(巻島)

 

「突破するっきゃないっしょ」
「やりたいこと残ってんなら、つべこべ言わずに回すしかないっショ!」(巻島)

 

「あいつ(小野田)には自分で状況を判断して対処する力をつけさせたいんだ」
「余計なことは言うな」(金城)

 

「でもまあなんだかんだでさあ」
「背中を押されなきゃ前に進めないタイプもいるっショ」(巻島)

 

13話

「ロードレースってやつは体の全てを使うんだ」
「走り込みでエネルギー・筋力・持久力・精神力がすり減り消耗する」(田所)

 

「すると胃腸にもじわじわ負担がかかる」
「限界まで走り込んで、いざエネルギーが必要になっても受けつけなくなる」(田所)

 

「だから朝のエネルギー補給は重要なのさ」(田所)

 

「言ったろ、インターバルは…実力に合わせて取れと」(金城)

 

「意地張んのも大概にせえや」
「ワイらはある意味、運命同じや」(鳴子)

 

「得意分野縛られて、常識破りの1000キロ走破」
「3年に勝つとか言うとる場合やない」(鳴子)

 

「とにかくこのマシンで1000キロ、乗り切ることの方が先なんや!」(鳴子)

 

「俺は、お前には負けない」(今泉)

 

「1000キロがどうした、仕掛けがどうした」
「暑さで弱気になったか? 鳴子」(今泉)

 

「ギアが足りないなら、ケイデンスとダンシングでカバーすればいい」
「距離が足りないなら、朝でも夜でも走ればいい」(今泉)

 

「俺は負けない、お前も2年の先輩も主将も」
「残り2日と半分で…全員必ず抜いてみせる!」(今泉)

 

「今泉君と鳴子君について走ると、なんか不思議なんだ」
「ついていこうと力が湧いてくる、ありがとう」(小野田)

 

「(取材がすごい?) なあに、夏のインターハイ特集だと言っていたからなあ」
「全国の出場校が取材を受ける」(金城)

 

「所詮はそのうちの1校に過ぎん」
「小さい記事さ」(金城)

 

「お前(鳴子)、取材に応じてみるか? 写真も載る」
「目立つの好きだろ」(金城)

 

「今はどうやって田所のおっさん抜いて1000キロ走り切るか、そいつに全力つこうとる」
「余計なこと考えとったら振り落とされる」(鳴子)

 

「そういう合宿なんでしょ?」
「この合宿は」(鳴子)

 

「そうだ、それでいい。今は強くなることだけ考えろ」
「練習しろ。目立つのは…インターハイでだ」(金城)

 

「(御堂筋?) ”君”や…僕のことは君付けで呼べ言うたやろ」
「君等は番号で呼び合うように決めたはずやろ、忘れたんか」(御堂筋翔)

 

「エースナンバー1は僕がつける」
「1つ勝負してもらえませんか? エースさん」
「それで分かってもらえると思います」(御堂筋)

 

「(プラン?) 僕が欲しいんは人数や」
「”6”や、6人おらんとインハイ出れへんからなあ」(御堂筋)

 

「誰でもええ、人格は関係ない」
「問題は命令どおり動くかどうかや」
「言うなれば軍隊、独裁チームや」(御堂筋)

 

「僕にかしずけ、手足のように働け」
「僕の今年のインターハイの目標は…完全優勝や」(御堂筋)

 

「ただの優勝やない、3日間全てを制して総合優勝、インターハイの頂点や」
「王者・箱学を潰す」(御堂筋)

 

「監督からエースと紹介していただきましたが、エースは自分だけではありません」
「うちは全員がエースです」(福富寿一)

 

14話

「無理…ダメだ、考える前にやろう」
「ダメかもしれないけど、やらなきゃ可能性はゼロだ」(小野田)

 

「自分の可能性が知りたくて、自転車競技部に入ったんだ」
「僕も今、自分に出来る精一杯をやる」(小野田)

 

「僕はみんなより周回ペースが遅い」
「だからみんなより、たくさんの時間を走るしかない」(小野田)

 

「それになんとなくだけど…昨日より坂が楽しい!」(小野田)

 

「(出ない?) つまんないなあ」
「ほらこの間、君も坂好きだって言ったじゃん」(真波)

 

「俺も坂好きだから、だからさあ…」
「インターハイで一緒に走れたら楽しいかなあって思ったんだけど」(真波)

 

「俺が”真波山岳”で、君が”小野田坂道”」
「それって最っ高の組み合わせじゃん!」(真波)

 

「俺と同じだ、自分以外で初めて会った」
「坂道君、君のもう1つ面白いところは…登る時、笑うところだ」(真波)

 

「やっぱりボトル返して」
「今じゃないよ」
「今年の夏…インターハイで待ってるから」(真波)

 

「1年共、自分が何をすべきか分かってるみたいじゃねえか」(田所)
「それくらい分からんようでは、インターハイに出る資格ははなからない」(金城)

 

15話

「あの、あのさ…インターハイって、どうやったら出られるのかな?」(小野田)

 

「あのグラサン主将が考えとる根っこの部分は、意外とシンプルや」
「課題出してクリアさせる」(鳴子)

 

「その中にメッセージは十分入っとる」
「つまり…この1000キロ、突破できん奴にそれ(インターハイ出場は)はない」(鳴子)

 

「目の前の階段登れん奴に、その先はないっちゅうことや」(鳴子)

 

「出たるで、何がなんでも出たる」
「目立って目立って全国の奴蹴散らして、鳴子旋風巻き起こしたる」(鳴子)

 

「インターハイ、絶対に出る」
「俺はそこで御堂筋に借りを返す」(今泉)

 

「己の現状を知れ。そして考えろ、作戦を組め」
「そして血肉の1滴まで絞って…目の前の敵を抜け」(金城)

 

「僕に出来ることはそんなにない」
「目の前の階段を登る、出来る限りペダルを回す、精一杯回す」(小野田)

 

「巻島さんも言っていた」
「壁は突破するしかない、だから!」(小野田)

 

「俺の目標は全員抜いてのゴール、3年との勝負が残ってる」
「その前に2年がいるっていうなら…抜くだけだ」(今泉)

 

「あいつらは分かっている。この合宿、ただ1000キロ走ればいいってわけじゃねえ」
「この戦い、インターハイメンバーをかけた戦いになるぜえ」(田所)

 

「心配いらん、こんなこと(妨害)はポジション争いの常套手段」
「レースでは常識や!」(鳴子)

 

16話

「そうだ、お前達を潰すのに必要なのは絶望」
「俺を追い抜けないという事実、青八木に追いつけないという事実だ」(手嶋純太)

 

「(1人じゃ限界?) だったら…”2”にするか」
「出よう、2人で」(青八木一)

 

「僕は2人にインターハイに行ってほしい!」
「僕は…僕は2人のこと、すごくかっこいいと思ってるから」(小野田)

 

17話

「倒れてんじゃねえよ」
「行くんだろ? インターハイ」(今泉)

 

「(どっちが先?) 運のある方だな」(金城)

 

「決まってる…2年だ」
「手嶋と青八木、あいつらを鍛えたのはこの俺だ」(田所)

 

「あいつらはこの1年で信じられないくらいの進化を遂げた」
「インターハイという目標だけを見据えてな」(田所)

 

「特に呼吸と体勢をを2人で完全に合わせ、極限まで空気抵抗を削る走り」
「あれはあいつらにしか出来ねえ」(田所)

 

「そうすることで1人分の空気抵抗で2人分の足になる」
「シンクロストレートツイン…あれは速い!」(田所)

 

「(怖い?) ギリギリの勝負にアドレナリンの大量出血大サービスや」(鳴子)
「珍しいな、意見が合った」(今泉)

 

「実力が拮抗している時、最後に勝敗を決めるのはなんだと思う?」
「意志だ」(田所)

 

「意志・根性、ゴールを狙う気持ちの強さだ」(田所)

 

「ゴール前っつうのは力を使い切ってるからなあ、最後は気力だ」
「ごちゃごちゃ考えてたら抜かれちまう」(田所)

 

「考えることは1つだ」
「ゴールを狙え!」(田所)

 

「俺達もあの人達も、もうギリギリ」
「脱落せずに最後まで残った方がゴールラインを制する」(今泉)

 

「ここはゴール前だ! 戦場だ!」(今泉)

 

「ロードレースの勝者は1人しかいない、あとは全員敗者」
3人で仲良く敗退することに意味はない!」(今泉)

 

「もし小野田がもう1度はい上がってくるなら…自分自身の力でだ」
「あいつは来る、必ず」(今泉)

 

「登りが強いだけであの芸当は出来ない」
「あいつが尋常じゃないのは登りだけじゃないのさ」
「追い上げだ!」(今泉)

 

「一見あいつはちぎられたように見えるが」
「見方を変えれば…あいつは今全員の後ろにいる」(今泉)

 

「小野田は…追われるよりも追いかける時の方が格段に速い!」(今泉)

 

「何い? ”インターハイに行きたいです”だ」
「バ~カ、”行きたい”じゃねえよ…”行くんだ”だろ」(田所)

 

「”絶対に行くんだ”…それぐらいの気概がねえと行けねえよ」(田所)

 

「もう小細工は通用しない。より長く、より多く回した奴が勝つ」
「始まるぜ…ゴール前スプリントだ!」(今泉)

 

18話

「ゴール前のスプリントは」
「マラソンを走った最後に100メートル走をやるようなものだ」(金城)

 

「肉体を限界ギリギリまで追い詰めて速度を絞り出す」
「レースでは最後のスプリントに加わることさえ難しい」(金城)

 

「奴等は強い」
5人全員が、それぞれ持っている強い意志と肉体を最大限にして走っている」(金城)

 

「だが…この中から確実に勝者と敗者が出る」(金城)

 

「スプリントはワイの花道」
「ここで踏まんで、どこで踏む!」(鳴子)

 

「レースとは残酷だな」
「どれほど思いが強くても、仲間との絆があっても」
「それが必ずゴールに導いてくれるわけじゃない」(金城)

 

「ゴール前の差はいつだってほんのわずかだ」
「一瞬の判断ミス、肉体の限界、それらが勝者を敗者に変える」
「ほんのわずか、運に嫌われたせいで…」(金城)

 

「戦った…ゴール前でお前達は全力を出した」
「自分達のマージンを捨ててまで本気の勝負をしたんだ」(田所)

 

「その判断は正しい、戦いから逃げる奴は強くなれない」
「俺は震えたぜ…お前らは1歩も引かずに戦ったんだからな」(田所)

 

「すげえ悔しいよ、胸がえぐられるくらい」
「だから絶対…俺達を…総北を、田所さん達3年を表彰台に上げてこい!」(手嶋)

 

「ロードレースはオールウェザースポーツだ」
「雨・霧・雪・突風、焦げるほどの灼熱の日差しの中でもレースは行われる」(金城)

 

「あらゆる条件の中でその条件に対応した100%の力を出せなければ」
「そいつは脱落する」(金城)

 

「体力・精神力・知恵・戦略・天候、ロードレースは全ての条件でふるいにかけられる」
「非情で過酷な生き残りゲームだ」(金城)

 

「勝負を仕掛けてきた2年を払いのけ、条件をクリアした」
「それでいい。それくらいのフィジカルと意志がなければインターハイでは戦えない」(金城)

 

「鳴子・今泉…来い、もがいて登ってこい」(金城)

 

「インターハイにはお前達の想像を超えるさらなる頂きがある」
「そいつを潰すためには、今の合宿でさえまだぬるい」(金城)

 

「強さに驚け、箱学」
「今年あの名峰のゴールラインに最初に到達するのは…このジャージだ」(金城)

 

「1000キロクリアは絶対条件」
「12時までに達成できなかった者に、インターハイのジャージを着る資格はない」(金城)

 

「山で俺はお前を抑えられる計算だった」
「だが、お前は俺の予想を超えて走った」
「”マジかよ”って思った」(手嶋)

 

「そんなことを1人で考えてるうちに、ふともう1つの考えが浮かんだ」
「”お前がどこまで速く登れるようになるのか”ってな」(手嶋)

 

「僕は思うんだ」
「多分この先、この1000キロの先には見たことのない道が広がってるって」(小野田)

 

19話

「出た、幹の天然攻撃」
「あいつも絶対勘違いするぞ」(橘綾)

 

「お前(小野田)はこと実戦という点においては」
「技術・判断力・経験、全てにおいてほかの誰よりも圧倒的に不足している」(金城)

 

「王者・箱学は6名全員がエースといっていい最強の布陣だ」
「それに勝つために俺が考える総北のチームプランは…やはり最強」(金城)

 

「どこにも負けない最強のチームだ」(金城)

 

「”強者(つわもの)が集うインターハイでは完璧なチームを作っても”」
「”上位に入ることは出来ても優勝は出来ない”と彼は言いました」(ピエール)

 

「チームを勝利に導くために必要なのは…あなた」
「あなたのような不確定要素です」(ピエール)

 

「スピードの田所、登りの巻島、新戦力の鳴子・今泉」
「そして意外性の…小野田」
「これが俺の考える最強メンバーだ」(金城)

 

「小野田! 気合だ、必要なのは勝つ意志だ!」
「そいつがお前自身を強くする」(田所)

 

「頑張らなくてもいいさ」
「1人で頑張る必要はない、お前が倒れたら俺が支える」(金城)

 

「心配要らない」
「だがもしほかの奴が倒れたら、お前が支えろ」(金城)

 

「ロードレースはチームスポーツだ」
「個々の力がどれだけ優れていても、1人の力だけでは絶対に勝てない」(金城)

 

「全員が勝つ意志を持ち、なおかつ支え合わなければ頂きに登ることは出来ない」(金城)

 

「お前がつらくなったら俺達がいる、俺達がつらそうになったらお前が全力で助けろ」
「それがチーム総北、俺達の走りだ」(金城)

 

「何を恐れていたんだ僕は」
「こんなすごい人達と一緒に走れるんだ、力になれるんだ」
「それを考えるだけでワクワクするじゃないか」(小野田)

 

20話

「どっちが上がってきても構わない」
「強い方が走る、それが箱学のルールだ」(福富)

 

「インターハイに…全国には速い人達がたくさんいる」
「その人達と走っとかないともったいないだろ」(真波)

 

「委員長ってさ、普段から”生きてる”って感じる?」(真波)

 

「あるんだ…つかめそうなんだ」
「俺が…求めていた痛みが」(真波)

 

「世界が…回るね、委員長」(真波)

 

「次はさあ、あの箱根山に行こうよ」
「坂の先にはあると思うんだ、絶対…生きてるって感じが…ね」(真波)

 

「この勝負、ギリギリだなあ」
「けど、そういうの好き」(真波)

 

「五感を使って体中の筋肉と神経を使って風を切る」
「戦う相手がいて、それに打ち勝つためにあらゆる手段と方法を駆使して走る」(真波)

 

「それって、たまらなく生きてるって感じがするんだ」(真波)

 

「アスファルトと山の緑と風の温度と湿り気と…感じる」
「自然さえ味方に出来る」
「楽しい、これだからロードは楽しい!」(真波)

 

「俺…生きてる」(真波)

 

「今日6人目のメンバーが決まりました」
「ハッキリ言って箱学史上最強です」(福富)

 

「残念ながら今年のインターハイでは」
「私達は誰1人寄せつけることなくフィニッシュするでしょう」(福富)

 

「ロードレースは道との戦いでもある」
「そいつはマラソンじゃない、駅伝だ」(田所)

 

「4区5区の箱根駅伝のビデオだ」
「俺達はインターハイで、そっくり同じコースのこの箱根の山道を自転車で登るんだ」(田所)

 

「どうよ? 箱根は難所だ」
「小田原までの平坦区間が終わって、海抜0メートルから一気に834メートル駆け上がる」(巻島)

 

「道は古いし幅も広くねえ、視界も悪いから状況も分かりづらい」
「けど俺達は戦いながら登らなきゃなんない」(巻島)

 

「パンク・機材トラブル・補給切れ・急勾配・風…」
「さまざまな条件の中を何時間もかけて走らなきゃなんねえ」
「夏に真夏の太陽のもとで敵と戦いながらだ」(巻島)

 

「敵の数は箱学含めて約20校、1校6人のチームだから…120人」
「敵の数は120人、こんなスポーツほかにはねえ」(巻島)

 

21話

「この第2ステージを頑張って取って、勢いに乗って第3ステージ総合優勝を狙う」
「そんな計画か? 安いプランだな」(福富)

 

「お前は昨日今日このインターハイを走ってどうだ?」
「どう思ってる? つらいか? 過酷か?」(福富)

 

「俺は”なんだたったこれだけか、つまらないなインターハイ”…という印象だ」(福富)

 

「インターハイのルールはシンプルだ」
「もっとも短い時間で第1第2第3ステージを走りきり」
「1番最初にゴールにたどり着いた学校の勝利」(福富)

 

「チーム戦だから、1人を勝たすために散る奴もいるということだ」
「だがもっとも究極に考えれば、1人でも強い奴がいれば優勝は出来る」(福富)

 

「悪いな金城、俺は強い」(福富)

 

「そう簡単には引き離されないさ、一度張り付いたらな」(金城)

 

「覚えとけ、俺は金城真護、あだ名は”石道の蛇”」
「どこまでも食らいつく、諦めない男だ」(金城)

 

「だが教えてやろう金城」
「世の中に格の違う人間がいるということを!」(福富)

 

「俺は…総北を優勝に導くために走っている」
「この足には皆の願いが詰まっている、俺1人の意志だけじゃ止められん」(金城)

 

「俺は諦めない、車輪がゴールラインを越える瞬間までな!」(金城)

 

「俺はエース」
「エースの仕事はその思いをゴールまで届けること」(金城)

 

「だから止められない」
「この足を…体がバラバラになっても、俺は最初にゴールする!」(金城)

 

「俺は今まで1人で戦ってきた、勝ってきた」
「1対1で負けたことはない」(福富)

 

「俺が誰かの後ろについてゴールすることはあり得ない!」(福富)

 

「それが箱学のやり方かよ? 勝つためならなんでもやんのかよ?」
「見てねえとこじゃそんな汚ねえことすんのかよ?」(田所)

 

「自転車回してなんぼだろ?」
「車輪で勝負すんじゃねえのかよ?」(田所)

 

「ロードレースの全ての勝敗は道の上で決まる」
「そしてその結果は、ゴールするまで誰にも分からない」(金城)

 

「だったら走るさ」
「道の上に立って走り出さなきゃ、それは負けと同じことだ」(金城)

 

「踏み出した1歩は小さくとも、必ず積み重なる」
「たとえ今日勝ちがなくても、その時出した1歩は1ヶ月か2ヶ月か必ず形になる」(金城)

 

「だから俺は諦めない」
「たとえどれだけ時間がかかろうとも、それが1年後であっても」
「俺は総北を優勝させるつもりだ」(金城)

 

「1つだけ俺の願いだ、もう一度俺と勝負してくれるか?」
「来年のインターハイでもし俺とお前が並んだ時、全力で勝負してくれるか?」(福富)

 

「俺はお前との戦いで自分の弱さを知った」
「俺はそれを克服したい、もっと速くなりたいんだ」(福富)

 

「そのためには、お前と正々堂々勝負して勝つしかない」(福富)

 

「傷は癒えるさ」
「それまでに俺は最強のチームを作り、王者に…インターハイに挑むよ」(金城)

 

「”もし来年同じ状況になったら”か…」
「安心しろ福富、俺は絶対に負けん」(金城)

 

「傷は癒えた」
「今年は優勝する…俺達は強い」(金城)

 

22話

「目的を忘れなきゃ、ロスした時間は取り戻せるっショ」(巻島)

 

「忘れたかあ?」
「今年のインターハイ、やるんショ?」
「俺達が…てっぺん取るぜ」(巻島)

 

「俺も…俺も来たよ」(真波)

 

「開会式なんて単なるお祭り騒ぎ、どうだっていい…どこだ?」
「俺はお前と戦うために来た…御堂筋!」(今泉)

 

「この日のためにペダルを回してきた」
「死ぬほど練習し、ハートもフィジカルも強くなった」(今泉)

 

「全ては5分もの差をつけられた、屈辱のあの大会の借りを返すため!」(今泉)

 

「今年の抱負は…箱学、ぶっ潰しま~す」(御堂筋)

 

「みんな覚えといてやあ、京都伏見1年生・御堂筋翔君」
「このインターハイを踏み台にして、世界に羽ばたく男で~す」(御堂筋)

 

「おお、その頑張りすぎた目つき覚えとるわあ」
「久しぶりやなあ、弱泉君」(御堂筋)

 

「俺はこれだけを言いに来た、俺はお前のような卑怯な手は使わない!」
「このインターハイ、正々堂々と勝負してあの大会の借りを返す!」(今泉)

 

「僕が卑怯やて? おいおい」
「あれは弱泉君が5分7秒差僕につけられて、無様に失速したのが原因やんか」(御堂筋)

 

「そういうの”逆恨み”言うねんで」
「今のお前、人としてキモいなあ」(御堂筋)

 

「自転車乗りなら、勝負は道の上でしろ」(福富)

 

「ホント、ロードレースは最高のスポーツやねえ」
「道の上でなら何をやっても許される」(御堂筋)

 

「お前らは僕に尽くせ・かしずけ・手足のように動け」
「お前らのやることは僕の命令に従うことや」(御堂筋)

 

「せやけどそれさえやっとったら、僕が完全優勝を…やる」(御堂筋)

 

「変わってないな…御堂筋」」
「安心したぜ」

「反省でもして性格変わってたらどうしようかと思ってたが、それでこそ御堂筋だ」(今泉)

 

「俺は正々堂々勝負をする」
「そして…必ずお前を倒す!」(今泉)

 

「僕弱いくせに吠える奴、嫌いなんよね」(御堂筋)

 

「緊張感と闘争心と願いと祈り…」
「張り詰めてちょっとでも触れると崩れてしまいそうな、スタート前の空気」(幹)

 

「誰もが限界点を目指して並ぶ」
「鼓動が伝わってくる」(幹)

 

「静かな思い・熱い思い・ゴールへの思い・自分への思い」
「全部胸に抱いて始まる、真夏のレース・インターハイが」(幹)

 

「転んで少し落ち着いてきた」
「今はドキドキしてるけど、それ以上にワクワクしてる気がする」

「みんなと…みんなと走れるから!」(小野田)

 

「初めて走る公式レースがみんなが憧れるインターハイで」
「最高のメンバーと一緒に走れる」(幹)

 

「それって本当に素敵なこと」
「だから小野田君、あなたに贈る言葉は”頑張って”じゃない」」(幹)

 

「人生に一度しかない初めてのレース…」
「思いっきり楽しんできてね」(幹)

 

23話

「なんだ? 押される、引っ張られる」
「全体が大きな生き物みたいに動いていく」
「これが本格的な公式レース」(小野田)

 

「3日間長い戦いになるやろうけど、なんとか踏ん張って気張って生き残って…」(鳴子)

 

「ワイわなこうやって3人で肩組んで」
「3日間トップでゴール出来たら最高に気持ちええんやろうなあと思うとるんや」(鳴子)

 

「甘いな」
「前にも言ったろ、ロードレースの勝者は常に1人だ」(今泉)

 

「そんなもの夢・理想・絵空事だ」
「けど…そういう絵は悪くない」(今泉)

 

「勝負だよ、絶対山まで来て」
「そしてもう一度、ホントの勝負をしよう」(真波)

 

「スタートして延々直線平坦50キロ、ワイのために用意されたんとちゃいますか?」(鳴子)
「いいや、俺のためだ」(田所)

 

「スプリンターは花形だ」
「派手で真っ直ぐで飾りがない分、実力に嘘はつけねえ」(巻島)

 

「言葉じゃねえ、運じゃねえ」
「勝ち負けはずばり、力の差」(巻島)

 

「ド頭、相手をねじ伏せ先頭を取ることは、力の差を見せつけることになる」
「その事実はほかのチームへのプレッシャーになり、アドバンテージになる」(巻島)

 

「こういうのは少しハンデがある方が効くんだよ」
「インパクトが大事だからな、インパクトが」(田所)

 

「スピードを追い求めて走る彼等スプリンターにとって」
「欲しいものは誰よりも速く、そして負けない、最強最速の称号よ」(幹)

 

「(緊張?) 胸が張り裂けそうですよ、楽しみすぎてね」(泉田塔一郎)

 

「彼等には十分なハンデを与えます」
「この平坦区間のレース、僕がコントロールしてみせますよ」(泉田)

 

「(最初のリザルト?) 100年早えよ、いや100万年」
「チームのために俺がやる!」(田所)

 

「1人ひとりなら、恐らくスプリンター集団に入り込むのが精一杯だっただろう」
「あいつらが速度を維持できる理由、それは競争してるからだ」(金城)

 

「絶対に前は走らせたくない、たとえチームメイトでもな」
「スプリンターとはそういう生き物なのさ」(金城)

 

「スプリントは度胸とタイミングや!」
「ビビッと来た時が飛び出すタイミングやろ!」(鳴子)

 

「楽しいですよお…体の感覚がどんどん研ぎ澄まされて軽くなっていく過程は」
「自分が筋肉の槍と化すんですよ」(泉田)

 

「無駄を省いて絞って削って磨いて、僕自身が筋肉になるんですよ」(泉田)

 

24話

「俺は戦うことしか出来ない」
「このインターハイの道の上で勝負することのほかに」
「お前へ贖罪する手段はないと思ってる」(福富)

 

「だから俺は最強のメンバーを集めた」
「金城、俺は…最強のチームで全力でお前を倒す、叩き潰す」(福富)

 

「お前がどんなに食い下がろうと、俺は絶対に負けない」
「それがお前への贖罪だ」(福富)

 

「俺も負けんさ」
「どこにも負けないチームを作ったからな」(金城)

 

「(隠し玉がない?) では、あえて言いましょう」
「あなた方はスプリンター失格だ」(泉田)

 

「僕の背筋はバネ、腹筋はショックアブソーバー」
「自転車は足で回すものじゃないんですよ」(泉田)

 

「人はそれぞれに武器を持っている」
「問題はいかにそれを見つけ、磨き上げるかだ」(新開隼人)

 

「要はお前にはお前なりの、強くなる方法があるだろうってことさ」(新開)

 

「今僕がすべきことは自転車に乗ることではない」
「肉体のコア、バックアンドアブドミナルマッスルを極限まで鍛えることだ」(泉田)

 

「そうだろ? アンディ、フランク!」(泉田)

 

「準備してないからですよ、インターハイだというのに」
「無理・無駄・無謀、僕の1番嫌いな言葉ですよ」(泉田)

 

「隠し玉はねえけど…」(田所)
「ワイもないすけど…負けるのは…」(鳴子)
「もっとない!!」(田所、鳴子)

 

「”強風区間”言うたか? マツ毛君」
「ええやないか…ワイ、風大好きや!」(鳴子)

 

「”浪速のスピードマン”は風と友達なんや」
「とことんまで空気抵抗減らして、軽くしてゴールまで一気に一直線に!」(鳴子)

 

「見さらせ! こいつが”スピードマン鳴子”改め」
「”ロケットマン鳴子”のロケットスプリントスタイルやーーっ!」(鳴子)

 

「理屈は要らん、欲しいのは速くて目立つ走り」
「最速派手(デーハー)や!」(鳴子)

 

「しょうがねえなあ…取られてたまるかよ、おいしいところを」
「出すか…」(田所)

 

「1年や2年にファーストリザルトを取られたとあっちゃ、3年のメンツが立たねえ」
「最後まで取っときたかったんだがなあ、これは…」(田所)

 

「俺を単なる列車の風よけだと思うなよ」
「俺のこの胸板の厚みは骨と筋肉と、そして…巨大な肺だ!」(田所)

 

「エネルギーは口からいくらでも取れるが、酸素はそうはいかねえ」
「だからアスリートは肺を鍛える」(田所)

 

「俺の肺は口から入れたエネルギーを全て燃焼させるのに十分な酸素を供給する完全燃焼だ」
「筋肉はクランクを蹴り、バイクを加速させる」(田所)

 

「どうだ! こいつが…田所必殺! 酸素音速肉弾頭だ!」(田所)

 

25話

「右大胸筋のアンディは攻撃的で排他的」
「僕の根幹を支え、前へ進めと肺を押し込む」(泉田)

 

「左大胸筋のフランクは慎重派」
「あらゆる危険を察知する一方で心臓を加圧し、加速させようと全身に血液を送る」(泉田)

 

「そう…慎重かつ大胆」
「おかしいな…平等に育てたはずなのに、こんなにも性格が違うなんて」(泉田)

 

「ああ、全身がまるで鋭くとがった槍のようだ」
「戦える、貫ける、誰よりも速く強く走れる、意のままに動く」
「今ならわずか数ミリの隙間さえ縫って走れる」(泉田)

 

「完璧だよアンディ…フランク、君達は完璧な仕事をしてくれている」
「最高だよ、これが僕が求めていた走りだ」(泉田)

 

「あなた達は素晴らしいスプリンターだ」
「だが並のスプリンターだ!」(泉田)

 

「ワイは深紅のド派手な槍やろ!」(鳴子)
「俺は鉄板ぶち抜くヘビー級の槍だ」(田所)

 

「田所。勝ちてえならやれ、負けていいなら辞めろ」
「勝ちてえのに辞める、そんな選択肢はねえ」(通司)

 

「おめえの得意はスプリントだろ? だったらそいつを極めろ」
「天下を取れ。1つ極めりゃ、登りなんざあとでどうにでもなる」(通司)

 

「限界かどうかはおめえが決めろ」
「決めるのは心だ、ハートだ」
「いいか、どんな相手にもハートでは絶対に負けるな!」(通司)

 

「あいつは次のレースでも負けるでしょう」
「これから先も、何回も…」(通司)

 

「けどその負けを食らってでも前に出る」
「そうやって初勝利を手にした時、見える風景が変わるんです」(通司)

 

「だから汚れても倒れてもゴールを狙う」
「負けを知らないスプリンターは絶対に強くならない」(通司)

 

「”汚れた槍”っつったか?」
「上等だ、汚れてるっつうことは戦ってきたってことだろ!」(田所)

 

「走って走って、負けて負けて、また走って負けて」
「初めて勝利を手にするのに5年もかかった」(鳴子)

 

「ワイは今まで、”負けはなし”ってことにしてきたんす」
「せやけどホンマにあんたの言うとおりなんやったら…」(鳴子)

 

「ワイ今まで、めっちゃ戦ってきましたわ!」(鳴子)

 

26話

「(先頭を走る?) 風よけで走ってんのは体力使いますけど、気分は悪くないっす」
「先頭は静かだ」(今泉)

 

「俺はな、最速で走りたいだけだ」(田所)

 

「よーいドンでスタート切って」
「ラインのとこまで誰が1番で走るかっつうシンプルなルールの中でな」(田所)

 

「だが、残念なことに最速の方法はねえ」
「確実に勝てる方法なんてのはどこにもねえのさ」(田所)

 

「だから俺は、どんな状況でも勝ちを探す」
「泥を食っても砂をかんでも、全身全霊を使って勝ちを拾いにいく」(田所)

 

「そうしないと勝ちは転がり込んでこねえ」
「俺はそれをたくさんの勝ち負けの中で学んで来たつもりだ」(田所)

 

「コーンが転がって目の前に飛び出してきた時、おめえはどう思ったよ」
「”危ない・転ぶ”…か?」(田所)

 

「俺はな…いや、この赤頭も同じだろうよ」
「”行けるかもしれねえ”だぜ」(田所)

 

「言ったろ? 山…俺達クライマーの仕事場だ」
「小野田、見えたぜ…箱根だ」(巻島)

 

「巻島は山のゴールに向けて各チームクライマーを仕掛けてくるはずだ」
「そいつらを全員蹴散らせ!」(金城)

 

「そして小野田、山に入ったら前に出ろ」
「今泉の前で俺達を引き、先陣を切って箱根の登りを駆け上がれ!」(金城)

 

「(役割?) そうだ、お前以外にやる人間はいない」(金城)
「はい…はい…はい! 必ずやり遂げてみせます!」(小野田)

 

「登れる上にジョークも切れる」
「さらにこの美形、天は俺に三物を与えた」(東堂尽八)

 

「箱根の山神・天才クライマー東堂とはこの俺のことだ」
「よろしく!」(東堂)

 

「箱根は箱学の地元だ、知り尽くしている走り尽くしてる」
「こっからゴールまでの山岳ステージは、マジで好きには…させないぜ!」(東堂)

 

「わりいが、こっちも1ミリも譲る気はねえっショ!」(巻島)

 

「今年はいい! チームは小野田に任せとけるからなあ」
「俺は思う存分、登れる!」(巻島)

 

「山岳は巨大なふるいだ」
「選手は体力とペース位置と、敵との戦いをやりながら登らねばならない」(金城)

 

「坂は足をむしばむ、じわじわと足を疲労させ回転を止める」
「坂と敵と己に勝つ者しか生き残れない」(金城)

 

27話

「去年だってそうした」
「俺が連れてってやるよ、てっぺんまでな」(巻島)

 

「さあ始まるっショ、休むことの出来ねえ登りオンリーのつづら折り」
「標高差800メートルを一気に駆け上がるクライマーのステージが!」(巻島)

 

「(待つ?) そういう状況じゃないっショ、これ」
「今俺が引かずに誰が引くっつうんだよ」(巻島)

 

「俺は音もなく加速する」
「それは動きにロスがないから」(東堂)

 

「疲れた敵は気づかない」
「気づいた時には…俺は彼方だ」(東堂)

 

「俺の登りは森さえ眠る、だから俺のことをみんなは言う」
「”スリーピングビューティー、眠れる森の美形、スリーピングクライムの東堂”ってな」(東堂)

 

「僕は役割を任されました、だからみんなに追いつきたい」
「けど僕は最下位です、みんなは先頭の方にいる」(小野田)

 

「この差を僕は追いつくことが出来ますか?」(小野田)

 

「”大丈夫だ”とか適当なことは言わねえ、けどおめえなら出来るよ」
「登りで100人抜け! そしたら必ず追いつく!」(手嶋)

 

「俺達の思いも積んでいけ、小野田!」(手嶋)

 

「必ず追いつく、追いつく追いつく!」
「100人…抜く!」(小野田)

 

28話

「(クライマーは1人?) 来るさ」
「総北2人目のクライマーがな」(巻島)

 

「あいつは”役割果たす”っつった」
「小野田坂道っつう男は、そういうのきっちり守る男なんだわ」(巻島)

 

「”まっとうな奴なら走れない”って言いましたね?」
「だったら来ますね、あいつは」(今泉)

 

「あいつの走りは…いつもまっとうじゃないんですよ」(今泉)

 

「悪いけど勝手に飛び出されたら困るんよ」
「せっかくうちのザクがメイン集団コントロールしとるんやから」(御堂筋)

 

「それでも僕を抜く?」(御堂筋)

 

「お前今までのザクの中でも1番必死やから…」
「その必死さに免じてええもん見せたげるわ」(御堂筋)

 

「一度だけやよ、僕…ホンマはもっと速いんや」(御堂筋)

 

「お前には無理やよ、なぜか分かる?」
「お前がザクやからや」(御堂筋)

 

「ザ・コ」
「雑兵には集団がお似合いやあ!」(御堂筋)

 

「もう30回転、まだ上がる。追いつくんだ、みんなに」
「僕は! そのためにここにいるんだあ!」(小野田)

 

「めっちゃ回すなあ、どんだけ回してんねや…キ~モ」
「キモいわ、あいつ…量産型やないな」(御堂筋)

 

「大丈夫ですか? まだ間に合いますか? 僕の役割」
「もし間に合うのだったら…僕はこの足がちぎれるまで回し続けます」(小野田)

 

「(すぐに引けるか?) はい、そのために来ました!」(小野田)

 

「小野田、巻島からの伝言だ」
「”ありがとう”」(金城)

 

「お前がクライマーであり、かつ落車というトラブルを乗り越えここまで来てくれたこと」
「感謝の言葉だ」(金城)

 

29話

「でも初めてだ…こんだけ観客がいて、トップで独走してて」
「地元のレースで…早く終わっちまえなんて思うのは」(東堂)

 

「譲れねえよ…このポジションだきゃあ」
「俺が…俺が山頂を取るんだ」
「そのために、俺は全部捨てたんだ!」(東堂)

 

「よお東堂、どうだ? コンディションは」
「俺は上げめに登ってきたから、ウォームアップは済んでるぜ」(巻島)

 

「今までになくいい調子だ」(巻島)
「ま…巻ちゃん。俺は…俺はたった今絶好調になった!」(東堂)

 

「お前が当たり前のようにそこにいる」
「絶対に山は譲らないという顔をしてそこにいる」(東堂)

 

「巻ちゃん、俺は感謝せずにはおれんよ」
「この最高のシチュエーションを用意してくれた…山の神に!」(東堂)

 

「俺と登りで互角の勝負が出来たのは、お前(東堂)しかいなかった」
「認めたくねえが、いいライバルだったっショ」(巻島)

 

「最後のインターハイ、コースは天下の険・箱根」
「俺達の勝負をつけるには、これ以上の舞台はないっショ!」(巻島)

 

「ここから先は箱学とか背中のゼッケンとかは関係ねえ」
「東堂尽八と巻島裕介の2人の男の戦いだあ!」(東堂)

 

「今頃…戦ってるねえ、東堂先輩と巻島さん」
「きっと楽しんでるね」
「クライマー同士の山の勝負」(真波)

 

「自分の能力を限界まで引き出して空っぽになるまで戦うんだ」
「楽しくないわけないじゃないか!」(真波)

 

「今は出来ないけど…やろうよ」
「このインターハイで僕等も、限界の…最後の1滴までを争うような戦いを」(真波)

 

「おかしいな尽八…もうとっくに俺、限界だよ」
「お前に追いつくのにちいと無理したからな」(巻島)

 

「けど息も上がって足もガチガチになってんのに」
「体の奥が熱くなって止まんねっショ!」(巻島)

 

「クライムのゴールってのはいつも同じだ」
「勝者は空を仰ぎ見、敗者はうらめしそうに地面に伏す」(通司)

 

「ありがとう、楽しかったよ3年間」
「もしお前がいなかったら、俺はこんなに速くなれなかった」(東堂)

 

「嫌味か?」(巻島)
「いや…感謝だ」(東堂)

 

「小野田。鳴子と田所を連れて途中で巻島を回収し、出来うる限り速く確実に走れ」
「それが今日の…ラストオーダーだ」(金城)

 

「山岳が決まった、俺がスプリントを取った」
「だがそいつは全てこれのために積んできたものだと言っていい」(田所)

 

「残り4キロ…ゴールだ! 本当の勝負だ」
「そして最後のラインを破るのはエースの役目だ」(田所)

 

「リミッターを外せ、ここから先は全力で走っていい」
「俺はお前の後ろにつく…取るぞゴール!」(金城)

 

30話

「勝利は強い者が手にする、それだけだ」(福富)

 

「普段ならあいつらには負けたくないって思うとこだが…おかしいぜ今日は」
「あいつらのためにゴール取んなきゃって思ってる」(今泉)

 

「ゴールまで残り4キロ、峠を越えてつづら折りを下ればあとは平坦」
「恐らく残り5分…5分以内に決着がつく」(金城)

 

「今まで60キロ以上走ってきたレースのその最終局面で、皆に託されたこのジャージを」
「誰よりも早くゴールにぶち込むのがエースの役目だ」(金城)

 

「インターハイ、ゴール前2500!」
「これが燃えずにいられるかあ!」(荒北靖友)

 

「”頑張れ”じゃねえよ、おめえが頑張れボケナス」
「傍観者が! 見てるだけの奴に”頑張れ”言われる筋合いねえよ!」(荒北)

 

「俺は自分の力だけでここまで来たんだ」
「前に進むために全てを使って」(荒北)

 

「(遅えチャリ?) 進む、前に…確実に」
「俺は俺自身、前に進みたくてこいつに乗っている」(福富)

 

「知らないのか?」
「自転車競技の下り勝負では、70キロ80キロは当たり前だ」(福富)

 

「前だけを見ろ」
「全てを使って進もうとしなければ、自転車は速くはならない」(福富)

 

「箱学はメンバーのほとんどが3年だ」
「正直、真っ向から戦った時実力差は出る」(金城)

 

「山岳・ゴール前、いろんな局面でそれを実感するだろう」
「だが俺達はそれに勝たなければならない」(金城)

 

「だからこいつは、全ステージを通してのお前へのオーダーだ」
「成長しろ、この3日間でだ」(金城)

 

「それがなければ俺達は勝てない」
「自分と向き合え、現状を知り打破する方法を考え試せ」(金城)

 

「他人を真似ても答えは出ない」
「今泉、お前なら分かるだろ?」
「本質は自分の中にしかない」(金城)

 

「おりこうちゃんには無理だ」
「こっから先戦えるのは選ばれた真の強者か…野獣だけだ!」(荒北)

 

「”本質”…俺が思っていることはいつもシンプルだった」
「俺はうるさいのが嫌いなんだ、先頭は俺が走る!」(今泉)

 

「てめえは邪魔だ!」
「もう何も考えねえ、ぶっちぎるだけだ!」(今泉)

 

「お待たせや」(御堂筋)

 

31話

「レースに勝つために必要なもんはなんやと思う?」
「それはな勝利のことだけ考えることや」(御堂筋)

 

「ゴールの位置・地形・距離・人数・実力・速度を計算して」
「それだけを狙って走ることや」(御堂筋)

 

「僕はなあこのレース」
「くだらないファーストリザルトや山岳リザルトは初めから捨てとったんよ」(御堂筋)

 

「あと付け加えるなら自分のとっておきは…」
「最後の際まで見せたらあかんちゅうことやな」(御堂筋)

 

「欲しいもんは勝利、なら差詰めんのはギリギリで十分や」
「予定どおりゴールほんの手前で追いつくで、エースのお2人はん」(御堂筋)

 

「堪忍な弱泉君、頑張ったのになあ懸命になあ」
「ホンマになあホンマに…お前ホンマにキモいなあ!」(御堂筋)

 

「何もかも予定どおりや」
「残り3キロで前の集団を追い抜き、残り500でエース捉えて、200でとっておき出して」
「150でエースに追いつく」(御堂筋)

 

「ほんで残り50でエースを追い抜く」
「ぶっちぎりで勝つ必要なんてあらへん」(御堂筋)

 

「0コンマで十分、数ミリ差で十分や」
「ぶっちぎりなんてキモいこと考えるから、無駄な体力つこて最後に失速するんよ」(御堂筋)

 

「僕の目的は1日目・2日目・3日目の全日優勝」
「つまり完全優勝や、当然今日のトップゴールもいただくでえ!」(御堂筋)

 

「追ってくれば払うだけ、それはお前も同じだ」(福富)
「当然だ。ゴールは戦場、生き残るのは1人だ」(金城)

 

「俺は勝つ。王者箱学、強さの証明のために!」(福富)
「俺は託された仲間の思いのために…ゴールを取る、絶対に!」(金城)

 

「ロードレースの勝者は常に強者だ」(福富)

 

「相手に、道に、そして何よりも自分に…」
「その全てに打ち勝った者、それが勝者であり強者!」(福富)

 

「見ていろ。俺が…金城真護がこのジャージを」
「真っ先にゴールにぶち込んでみせる!」(金城)

 

「見ろ、この会場で総北が表彰台に立つなんて予想してた奴は1人もいねえ」
「みんな偶然かなんかだと思ってる」(田所)

 

「いいじゃねえか、こっからだ!」
「あと2日、偶然なんかじゃねえ」
「俺達の本当の力、見せてやろうぜ!」(田所)

 

「(色付きゼッケン?) 1つはプライド、1日きりのレースじゃあ単なる勲章だ」
「だが連続するステージレースじゃあ、もう1つアドバンテージになるっショ」(巻島)

 

「ゼッケンは強者の証し、ゼッケンを要するチームはそれだけで一目置かれる」
「ゼッケン選手が元気に走ってるだけで、チームが不思議と強く見えるもんなのさ」(巻島)

 

「明日からは死闘になるだろう」
「1日目、箱学・総北・京都伏見が同着1位を取った、この意味が分かってるな?」(東堂)

 

「つまりあれだけの戦いをして優劣がつかなかったということだ」
「だから俺は明日、たとえこの赤ゼッケンを捨ててでもチームのために走るつもりだ」(東堂)

 

32話

「ジャージは大切に扱え、チームの誇りだ」(金城)

 

「今日のお前の走りはチームを1位に導いてくれた走りだ」
「感謝している」(金城)

 

「1日目俺は何もしてねえんだ、やれるさ」
「俺の足は満タンだぜ」(新開)

 

「個人戦も己の体1つの勝負やからおもろいけどな」
「チーム戦はまた別や」(鳴子)

 

「戦いの集団の中に仲間がおるいう感覚は新鮮やった」
「ワイ初めてやったわ…あんな安心してゴールすんの」(鳴子)

 

「主将さん、明日も僕に出来ることがあればなんでも言って下さい!」
「僕はこの目で3日目のゴールを見たいんです!」(小野田)

 

33話

「ショーーッ! なんで俺の悪い予感はいつも当たるんだ?」(巻島)

 

「チームを頼んだぜ、巻島」
「俺のハートも持っていけ」(田所)

 

「1人か…誰もいねえっつうのは寂しいもんだな」(田所)

 

「だったら…すぐに助けに行かないといけないですね」
「すぐに!」(小野田)

 

「僕は金城さんに言われました」
「”全員を連れてチームに合流しろ”と」(小野田)

 

「小野田よ…俺はリアリストだから夢は見ねえ」(巻島)

 

「けど、おめえのその目に悪い夢を見ちまったんだ」
「もっかいお前が、そいつを引いて戻って来るってなあ」(巻島)

 

「俺はチームに追いつかなきゃならねえ」
「そのためにならアニソン上等!」
「歌ってやろうじゃねえか」(田所)

 

「いや、田所迅…今はこいつの小さな背中を信じるしかねえ」(田所)

 

34話

「僕は考えたよ、箱学が動き出すタイミング」
「ザクを集団から切り離すタイミングと追いつくタイミングと」
「地形と時間とペースと天候を」(御堂筋)

 

「数の優位は力の優位」
「僕等と箱学と弱泉君のとこ、6対6対2やでえ」(御堂筋)

 

「残念やけど箱学と戦ういうレベルやないなあ」
「このままズルズル落ちて集団に飲み込まれるなあ」(御堂筋)

 

「悪いけど僕…初めから総北は敵やないと思とったよお」(御堂筋)

 

「熱くなりすぎだ、感情で走り過ぎるとペース配分グッチャグチャになっちまう」
「載せられてるよ、お前」(新開)

 

「俺は新開、ゼッケン4」
「箱根学園のエーススプリンターだ」(新開)

 

「”箱学4番エーススプリンター”ね」
「正直僕そういう肩書とか…興味ないわ」(御堂筋)

 

「御堂筋君、君速いねえ…けど悪いね」
「スプリンターの勝負ってのは…本当に速い奴だけが勝利するんだ」(新開)

 

「申し訳ないねえ」
「一応箱学のゼッケン4番を背負ってるんでねえ」(新開)

 

「(なんでちぎれない?) 箱根学園のゼッケン4番は…そういう数字なんだよ」(新開)

 

35話

「戦うために出来ることがあるなら…」
たとえエースがチームを引くようなことがあったとしても、それをやりきる」(金城)

 

「それがチーム総北の走りだ」
「そしてつらそうな奴がいたら全力で支え合う」(金城)

 

「このジャージは…6枚がそろって完成形だ」(金城)

 

「インハイはチーム戦だ」
1人じゃ越えられない壁を6人全員の力を合わせて越えようという戦いだ」(金城)

 

「そろっているということが1つの力なんだ」(金城)

 

「なんの準備もなくこのスプリント仕掛けるわけないやろ」
「正直勝負あったのはお前やで」(御堂筋)

 

「一度底辺を味わった人間は強い」
「箱学4番の新開は絶対に負けない」(福富)

 

「ロードレースじゃだましは1つのテクニックや」
「疲れたふりして足ためる、なんもないふりしてとっておきを残しとく」
「負けたふりしてチャンスを引き込む」(御堂筋)

 

「いろいろ敵のデータを調べているらしい」
「けど、それで実力差は埋まらないよ!」(新開)

 

「俺はお前が必ず戦力になると信じているだけだ」(福富)

 

「奥底に眠る勝利への渇望が、速さへの歓喜が、肉体の執念が」
「スプリンターとしての最速の魂が…」
「必ず俺達を…箱学を優勝へ導くと信じているからだ」(福富)

 

「箱根の直線にさあ、”鬼が出る”ってうわさ知ってるかい?」
「もう1年以上昔のうわさだからな…おめえは知らねえだろうな」(新開)

 

「そんな理屈の話はもうどうでもええわ」
「目の前のハエを落とす、落とす・落とす・落とす!」(御堂筋)

 

「僕は御堂筋翔君や、僕は!」
「絶対勝利する男や!」(御堂筋)

 

36話

「勝利や、勝利・勝利!」
「勝利以外、意味ないわ!」(御堂筋)

 

「1センチや…1センチでええ」
「このハエより先にあのラインを…勝利すんのはこの僕や!」(御堂筋)

 

「シナリオ…シナリオどおりや!」
「間違いないわ、このインターハイの全ての勝利は僕のためにある!」(御堂筋)

 

「信じろ、信じるんだよ!」
「俺達が今できることは1ミリでも可能性があるなら」
「それを信じて応援することだ!」(手嶋)

 

「登りの追い上げで、あの小野田が追いつかないわけないっショ!」(巻島)

 

「田所さん」
「2人で登ると楽しいですね」(小野田)

 

「小野田、気がついてるか?」
「お前が懸命に引っ張ってくれたおかげで今、俺はここを走ってられるんだ」(田所)

 

「だから俺も引っ張られるんだ、この小さな背中に」
「歌の力かと思ったがそうじゃねえ」(田所)

 

「走り出す快感、回すたびに変わる風景、風そして仲間…」
「自転車そのものの楽しさをこいつは体現してんだ」(田所)

 

「俺は最後、チームに追いつくまで言わないでおこうと決めていた言葉があるんだ」
「小野田…ありがとよ」(田所)

 

「俺は…もう一度この目で、あのジャージを見られるとは思わなかった」
「戻ってきたぜ、チーム総北!」(田所)

 

「小野田…あいつがチームに合流してから、沈んでいたチームの雰囲気が変わった」
「たった今すごいことをやってのけたからか…」(今泉)

 

「いや、そういうのじゃないか」
「そうだ、あいつは出会った時から周りの空気を変えちまう…おかしな奴なんだ」(今泉)

 

37話

「逆立ちしても結果は変えられへん」
「結果が全てや、それがロードレースや」(御堂筋)

 

「奴の言っていることは正しい、全ては結果だ」(福富)

 

「たとえ心理戦であれ、戦略であれ、結果を出した者だけが勝負を語れる」
「敗北した者は何も語る資格はない」(福富)

 

「とどめは相手が死んだと思たあとに刺すもんや」(御堂筋)

 

「冷たい思うか? 箱学」
「役に立たへん重い荷物は捨ててゴールへ進む」
「それがロードレースの…常識や」(御堂筋)

 

「ロードレースは他人を押しのけ、割り込む」
「だまして、陥れて、1番、ゴールを狙うんや」(御堂筋)

 

「己の勝利のために己の勝ちたい気持ちのために」(御堂筋)

 

「大事なのは己、己の証明、己の存在理由」
「己の顕示のためにほかの人間はちぎれて死んでも痛まない」(御堂筋)

 

「そういう業がなければ、熾烈なゴール前では勝利できんのや!」(御堂筋)

 

「俺達は勝つために最良の選択をしたまでだ」
「強者が生き残る、それがロードレースだ」(福富)

 

「震え、おののけ、歓喜しろ」
「これが…王者交代の瞬間や」(御堂筋)

 

「(考え事?) 捨てた方がええでえ」
「つまらん感傷や思い出話なんか」(御堂筋)

 

「捨てな…感情も友情も捨てな」
「捨てて余計なもんは全部捨てて、捨てて捨てて…」(御堂筋)

 

「最後勝利という結晶が残るまで捨てて」
それが勝ちを目の前に転がすんや」(御堂筋)

 

「(なんで追う?) 勝つためだ、俺はゴールを狙っている」(福富)

 

「俺たち箱根学園というチームには、初めからお荷物などいない」
「俺達は…王者だ」(福富)

 

38話

「挽回ですか? じゃあとりあえず福富さんに追いつかなきゃいけないですね」
「ああ大丈夫です、俺が全力で引きますから」(真波)

 

「(お荷物? ついてくるな?) 逆だバカ」
「それは…”箱学のシングルゼッケン背負ってんだったら”」
「”つべこべ言わずについてこい”って意味だ!」(荒北)

 

「あえて言おう」
「うちのインターハイメンバー6人は…真の強者だ」(福富)

 

「大丈夫だ、俺はお前達が追いついてこれると分かっていた」(福富)

 

「来い、挑戦者」
「俺達が王者だ!」(福富)

 

「箱学ごときにビビりよって、ザクが」
「この状況も所詮シミュレーションの…範囲内や」(御堂筋)

 

「ロードレースの強さは道の上で決まる」(金城)

 

「言っただろ? 俺は負けないチームを作った」
「ゴールを狙う意志がなければ、ここにはいない!」(金城)

 

「アホか! 友達やろ?」
「助けんわけないやろ!」(鳴子)

 

「(走れない?) ダメだ、それは俺が許さない」(今泉)

 

「俺はお前を後ろから見て改めて教えられた…思い出させてもらったよ」
「思いは届く!」(今泉)

 

「3日目まで行くんだろ?」
「ゴール見るんだろ?」
「その言葉を嘘にするなよ」(今泉)

 

「それでももし今走れなくなって、足が動かないっつんなら」
「俺がゴールまで全力で連れていってやる!」(今泉)

 

「変われ巻島、俺にも引かせろよ」
「俺はチームのためにここまで来たんだ!」(田所)

 

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 
 
 
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