アニメ「雲のむこう、約束の場所」藤沢浩紀(ヒロキ)の名言・台詞をまとめていきます。
雲のむこう、約束の場所
1話
「”いつも何かを失う予感がある”と、彼女はそう言った」
「当時、まだ中学生だった僕には実感が持てるはずもなかったけれど」
「それでも、彼女のその言葉は不思議に僕の心を震わせた」
「今はもう遠いあの日、あの雲の向こうには」
「彼女との約束の場所があった」
「あの頃、僕達は2つのものに憧れていた」
「憧れの1つは、同級生の沢渡佐由理で」
「そしてもう1つは、津軽海峡を挟んだ国境の向こうにそびえる、あの巨大な塔」
「いつだって僕はあの塔を見上げていた」
「僕にとってとても大切なものが、あの場所には待っている気がした」
「とにかく、気持ちが焦がれた」
「手が届くほどの距離に見えているのに、行くことの出来ないあの場所」
「僕達はその見知らぬ島も、そこにそびえる巨大な塔も」
「どうしても目前に見てみたかった」
「だから僕達は”ヴェラシーラ”と名づけたこの飛行機で」
「国境の向こうのあの塔まで飛ぼうとしていたんだ」
「あの頃は一生このまま、この場所、この時間が続く気がした」
「憧れていた雲の向こうのあの塔は、僕にとって大切な約束の場所になった」
「あの瞬間、僕達には恐れるものなんて何もなかったように思う」
「本当はすぐ近くで世界や歴史は動いていたのだけれど」
「でもあの頃は汽車に漂う夜の匂いや友達への信頼や」
「空気を震わすサユリの気配だけが世界の全てだと感じていた」
「本当に、あれは特別な夏だった」
「でも僕を囲む世界は、この先何度でも僕を裏切る」
「部屋にたどり着いてドアを閉めるたび、まるで体中の骨が皮膚を突き破るような」
「激しい心の痛みを感じる」
「いつの間に、僕はこんなものを抱え込んでしまったのだろう」
「3千万以上の人間が暮らす街(東京)で、考えてみれば会いたい人も話したい人も」
「僕には誰もいなかった」
「そういう日々の中で、時々サユリの夢を見た」
「それはどこか冷たい場所に1人きりでいるサユリを必死に探す夢で」
「結局いつもサユリの姿は見つからなかった」
「ただ、心を震わすようなサユリの気配だけは目が覚めてからも体に残っていた」
「まるで深く冷たい水の中で息を止め続けているような、そんな毎日だった」
「目を覚まし一瞬、自分がどこにいるのかよく分からなくなる」
「僕はもしかして間違えた場所に来てしまったのではないかと、時々思う」
「今ではサユリの夢の方を、現実よりも現実らしく感じている」
「(病室) なんだろう…夢と同じ空気だ」
「沢渡…そこにいるのか?」
「ずっと…ずっと探してた」
「沢渡…俺、今度こそ約束を叶えたいんだ」
「沢渡を塔まで乗せて、ヴェラシーラを飛ばすよ」
「そうすれば僕達はまた会えるっていう気がするんだ」
「ねえ、もう1人にはしないよ」
「僕はもう何も諦めない」
「ずっと沢渡を守るよ、約束する」
「一緒に塔まで飛ぼう」
「今はもう遠いあの日、僕達は叶えられない約束をした」
「ねえ、サユリ…約束の場所だよ」
「大丈夫だよ」
「目が覚めたんだから、これから全部また…」
「おかえり、サユリ」
「約束の場所をなくした世界で」
「それでも…これから僕達は生きはじめる」
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