マンガ「クズの本懐」安楽岡花火(やすらおかはなび)の名言・台詞をまとめていきます。
クズの本懐
1巻
運命の人だと思った。
あなた以上の人なんて、どこにもいないよ。
報われない恋、切ない恋、片想い。
それってそんなに美しい物ですか。
私はそうは思わない。
人を好きな気持ちなんて、もっと切実で、ぐちゃぐちゃで、諦めようとしても諦めきれない。
そういうものだよ。
でも、好きな人がいる。
お互いがお互いの、かけがえのある恋人。
恋は結ばれなくちゃ意味がないのに!!
麦と私はよく似ている。
ろくでもないところが。
くやしい、こんな些細な事で救われた気持ちになるなんて。
それこそ救われないのになぁ。
「嘘つき」
人の身体はあたたかい。
やわらかいし、心なんかよりずっと確実にそこに在る。
私を満たす。
触れられてはじめて自分の形がわかる。
そうやって確かめないと、すぐ見失う。
すぐわからなくなる…。
ぬくもりにすがっても、諦めたくないものがある。
毎日毎日つまらないな。
死に至る病、それは退屈。
毎日毎日、こんな事しかすることがない。
でも一人で居るよりずっとマシなの。
「嫉妬? 麦に? …なんで?」
(なんで粟屋?) …なんでって、そりゃあ…なんでだっけ?
あ──っ、油断した!!!
まさかあんなぽっと出のサエない芋っぽい年増女に…!!
わたし達は実に執念深かった。
そして想いの深さの分だけ、やさぐれていった。
突き離せなかった。
「麦を」じゃない、麦を通して見たお兄ちゃんを。
「…興味のない人から向けられる好意ほど、気持ちの悪いものってないでしょう?」
あの日約束したの。
気持ち以外は君のもの。
「(独占欲?) 勘違いすんな、バカ」
「所有欲の間違い」
一人が寂しいなら、寄り添ったっていいじゃないか。
遂げてみせるよ、クズの本懐。
2巻
私の人生で最大の幸福は、あなたと出会った事。
最大の不幸は、あなたと結ばれない事。
今私がすべき事。
少しでもお兄ちゃんに「異性」として意識してもらえる存在になる事…。
「諦めるとか諦めないの問題じゃないじゃん」
「好きになったら」
「(なんで恋愛?) なんでって…生きてるからじゃないの?」
「…どっちの人の事も好きで苦しいなら、苦しみきったほうがいいよ」
「好きな…人がいるの」
「でもその人は…私を好きにならない」
「だから麦といるの…呆れたかな」
知らなかった。
人の好意ってこんなに重かったんだ…。
「いいから」
「…止まんなくなってよ」
3巻
…痛い。
心が痛い妄想をするのにも慣れました。
最悪の想像ばかりしている。
防衛本能なの。
何重にも保険をかけてさ、傷つくことから逃げている。
麦ならこんなに簡単に触れるのに、私はあの時こわくてえっちゃんに触れなかった。
なんで? 女の子だから?
「麦…私、麦のこと好きになりたい…」
「私は元々うさんくさいと思ってた、あの女」
「何もかもが演技くさすぎるのよ」
「あんな女存在するわけないでしょ」
ああ、恋は盲目…。
私もあんなんなんか?
どこかでお兄ちゃんに私より相応しい相手がいるならとか、
諦める理由を探してたのかもしれない。
でもいま熱い沸き上がるこれは、これは「嫌悪」だ。
「許して。これがどれだけの意味を持つか、わからないの私には」
「わかってあげられないんだよ」
「(イヤ?) …言わない」
「えっちゃんのこと…好きだから…」
ああ、はじまった。
またできもしない妄想、ありもしない未来。
ああ、ひとから与えられる熱が有限だということ知らなかったわけじゃないのに。
そして私はまんまとえっちゃんで満たされて、もっとずっと冷たい場所で一人になる。
いま理解(わか)った。
今の私じゃこの女には敵わない。
こいつは私の気持ちなんてとっくに気付いてた。
わかった上で踏み躙りたくてここにいる。
「今」の私じゃ絶対敵わないなら、
変わってみせる、どんな風にでも。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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