アニメ「機動戦士ガンダム THE ORIGIN(オリジン) の名言・台詞をまとめていきます。
機動戦士ガンダム THE ORIGIN
1話 青い瞳のキャスバル
「ダメだ!」
「ダメだ…これではただの自治権拡大の要求だ」(ジオン・ズム・ダイクン)
「そうじゃない!」
「この演説は、地球圏に住む者達への宣戦布告なのに…」
「それを言葉に出来ていない」(ジオン)
「私に寝ろというのか?」
「私が寝てしまっては、弟子達を起こすことが出来ない」(ジオン)
「アストライア。私は明日、ゴルゴダの刑場へ引かれるんだ」
「そして十字架の上から世界に告げるんだ」(ジオン)
「ガイアの怒りに触れた罪深い者達は、まもなく業火に灼かれ」
「死滅するだろうと!」(ジオン)
「議長は突然、心臓の発作を起こされました」
「応急の処置を施したのですが…」(デギン・ソド・ザビ)
「ただ最期はこの私に、アストライア様とお子様達をよろしくと」
「どうぞ頼りになさって下さい」(デギン)
「ダイクンのもっとも古き同志として、このデギン・ザビ」
「一族をあげてお仕え申します」(デギン)
「デギンなぞ信用してはなりません」
「ザビ家一党こそダイクン暗殺の下手人かもしれんのですぞ!」(ジンバ・ラル)
「非情に光栄です!」
「ダイクン家の皆様のお役に立てるとは」(ランバ・ラル)
「議長御一家の緊急避難だ!」
「通るぞ!」(ランバ・ラル)
「えらくお困りのようね、ランバ・ラル大尉」
「お手伝いしましょう、ここは貸し借りなしで」(キシリア・ザビ)
「(勇ましい?) 女だてらにとおっしゃりたいのでしょうが、これがザビ家の家風」
「お笑い下さい」(キシリア)
「排除するしかないな」
「その、老いぼれのことだ」(ギレン・ザビ)
「ラル家に引導を渡す、最終的にな」(ギレン)
「勝ちましたな、ラル家に」
「街は無政の府です」(ギレン)
「たきつけるだけではいかん」
「そろそろ鎮めねば」(デギン)
「ギレンよ、お前も少しは腹芸を身につけんとな」(デギン)
「作ってやれ、逃げ道を」
「寛容になれるのは勝者の特権だ」(デギン)
「ダイクンもジンバ・ラルも過去の人になった」
「ザビ家のみがこれからの歴史に責任を負うのだ」(デギン)
「命令だ。俺が今やろうとしていることに口を出すな!」(ランバ・ラル)
「この子達はなぜ…」
「ダイクンの子などという境遇に生まれたのかしら」(アストライア・トア・ダイクン)
「僕、その人に会います」
「キシリアという人なら知っています」
「強そうな人ですよね」(キャスバル・レム・ダイクン、後のシャア・アズナブル)
「でもお父様の仇のザビ家の人になら、僕は負けません」(キャスバル)
「キシリアさん」
「あなた僕と話し合いをしたいんじゃなかったの?」(キャスバル)
「そんな風に子供を叱るような口を利きたいんだったら」
「僕はごめんだ!」(キャスバル)
「怖くなんかない、僕はダイクンの子だぞ」
「誰も僕にこんなこと出来ないんだ!」(キャスバル)
「でも、僕はジオン・ズム・ダイクンの子だ!」
「大きくなって、すぐにまたデギンやあなた達を従えるんだ」(キャスバル)
「キャスバル・レム・ダイクンが命令する!」
「これを外せ!」(キャスバル)
「(父さん) 地球に行ってからの身の処し方は自分で決めろ」
「俺たち残った者のことを考えるもよし、そうしないのもよし」(ランバ・ラル)
「どっちにしろ、なるようにしかならんのだろうがな」(ランバ・ラル)
「眠いけど…眠りたくない」
「眠ったら、すぐ朝になっちゃうもの」(アルテイシア・ソム・ダイクン、後のセイラ・マス)
「朝なんか嫌い、朝なんか来なければいい」
「ずっとこのまま、夜だったらいいのに…」(アルテイシア)
「やめなさい!」
「こんな所で銃を撃ったらどんなことになるか、分かっているんでしょうね?」
「ハンドルを取りなさい!」(クラウレ・ハモン)
「(ハモンは)大したものだ」
「女にしておくのが惜しいな」(ランバ・ラル)
「敵だ…」
「僕とお前や、お母様やみんなの敵だ」
「やっつけてやる!」(キャスバル)
「やめて、お兄ちゃん!」
「かわいそう…」(アルテイシア)
「共和国前議長のお子達が、あれに乗せられている」
「攻撃はならん!」
「お2人を救出したあとでなければ!」(ドズル・ザビ)
「勝手に動くな、静観していればいい」
「ダイクンの子供達?」
「それも放っておけ」(ギレン)
「ほぼ打ち合わせ通りね、違いましたかしら?」(ハモン)
「お優しいキシリア隊長なら、まさかそこまではなさるまいと思うよ」(ランバ・ラル)
「(出るところ?) でしょうなあ」
「子羊のように、呼び出しをお受けしますよ」(ランバ・ラル)
「お船が港を出たら、窓から外を見てごらんなさい」
「お星様の海が見えるわ」(ハモン)
「すごい…」
「これが…宇宙」(キャスバル)
「ハモンさん、お母様に言ってね」
「地球でいい子でいて、お月様が丸くなるのをちゃんと100回数えるから」
「そうしたらきっと来てね、待ってるからねって」(アルテイシア)
「アルテイシア、見てごらん」
「あれが太陽だ、明るいだろう」(キャスバル)
「あの光が、いろいろな命のもとなんだ」
「植物も、人や動物も、みんなあの光から」(キャスバル)
「あっ、お兄ちゃん。見て、きれい!」(アルテイシア)
「あれがきっと地球だ」(キャスバル)
「青くてきれいだけど、人間達はあれを汚してしまったんだ」
「だからスペースノイドは、あそこを追われ宇宙にやって来た」(キャスバル)
「あれが? あれが、お月様?」
「あれが…まあるくなるの?」(アルテイシア)
2話 哀しみのアルテイシア
「お兄さんは”エドワウ”よ」
「それと私は”セイラ・マス”」(アルテイシア)
「エドワウとセイラは私の子だ」
「ダイクンの子では生き延びられんと言うから」
「私は2人をマス家の籍に入れたのだ」(テアボロ・マス)
「それならばこの家を出て、外で勝手にそういう企てをするがいい!」(テアボロ)
「あなたにそれだけの覚悟があり、あの2人もそれについていくと言うのなら」
「私も潔く親権を放棄し、この3年余りのことは全て忘れよう」(テアボロ)
「なんでもないことだ」
「あの子達が命を懸けた戦いに立とうと、決意することに比べれば…」(テアボロ)
「彼等はただ、儲け話に乗ろうとしているだけだ」
「ジオンもザビ家も、あなた達のこともどうでもいい」
「それがアナハイムという軍産複合企業なんです」(テアボロ)
「さもあろう…さもあろうが、わしは乗せられてみようと思ったのだよ」(ジンバ・ラル)
「ザビ家がジオンを名乗るなぞ耐えられん」
「わしは夢を見たかったんだ、もう一度夢を!」(ジンバ・ラル)
「つい気を緩めてしまった、3年以上も何事もなかったものだから」(テアボロ)
「2人は無事でした、でももうダメです」
「私にはあの2人を守ってやる力はありません」(テアボロ)
「ザビ家に恭順の意を表すのです」(シュウ・ヤシマ)
「サイド3・ムンゾに一番近いルウムなら監視されやすい」
「そこにいる者が反抗などするはずがない、そう思わせるのです」(シュウ)
「欺くわけではないのですよ、ザビ家を」
「事実、あなたはそうお考えのはずだ」(シュウ)
「ミライさんか、”未来”は日本語だね」
「英語では確か”future”」(テアボロ)
「うん、いい名前だ」
「あなた達によい未来があるといいね」(テアボロ)
「キシリア、ジンバ・ラルを殺ったな?」(ギレン)
「はい、いけませんでしたか?」(キシリア)
「だが、2人の方はしくじった」
「出先に任せきるからそうなる」
「違うか?」(ギレン)
「親衛隊は今までの私兵とは違う」
「その長になったからには、責任を持って部下を統率しろ」(ギレン)
「後片付けは、ご心配なく!」(クランプ)
「すまんな。では少し、暴れさせてもらうぞ」(ランバ・ラル)
「もうそのぐらいでいいだろう」
「ラル家の頭領が、連邦の雑魚を相手に白兵戦か」(ドズル)
「ラル家だと? そんなものはもうない」
「あんたらにくびり殺された!」(ランバ・ラル)
「そうだったな、気の毒なことをした」(ドズル)
「頼みがあって来た」
「聞いてくれんか? 俺の顔を立てて」(ドズル)
「(手柄?) これからするのです、大尉殿」
「大いに!」(ミゲル・ガイア)
「”モビルワーカー01”、これで連邦を叩き潰す!」(ドズル)
「ルシファ、また宇宙へ行くのよ」
「これがお母さんのところへ帰るのだったら…どんなに嬉しいだろう」(アルテイシア)
「そう…懐かしい」
「まるで、もう何十年も前のことみたい」(アストライア)
「あの頃はまだみんな若くて、明日のことなんか考えもせずに生きてた」
「そこへ、疲れたあの人が来た」(アストライア)
「ただ優しくしてあげたかっただけ、傷ついたあの人に」
「それがどんなことかも知らず…」(アストライア)
「でも、後悔はしていないわ」
「ただ…何か1つでも望みが叶えられるのだったら…」
「一晩だけでいいから、あの子達と…」(アストライア)
「アストライアは今眠っています、静かにしておいてあげて下さい」
「そのくらいのことはしてあげられるでしょう、あなた達にも…」(ハモン)
「2人共、降りろ!」
「ケンカの続きはそのあとだ」(ドズル)
「ともかくこんなコックピットじゃ、命がいくつあっても足りんぞ!」(ランバ・ラル)
「あとマニピュレーターは大幅に改修すべきだ」
「腕回りが不自由でたまらん」(ランバ・ラル)
「全て貴重な意見だ」
「次の試作機に反映させてもらう」(ドズル)
「軽蔑しろ、俺はザビ家の雇われ犬になった」(ランバ・ラル)
「ドズル様の御用なのでしょう?」
「あの方は、ギレンやキシリアとは違います」(ハモン)
「今日、アストライア様に会いました」
「不憫すぎます、あの人…死んでしまいます」(ハモン)
「エドワウ兄さんにそっくり、違うのは瞳の色くらい」
「兄さんは青いけど、この人は…」(アルテイシア)
「アルテイシア…母さんが…死んだ」(キャスバル)
「いつまで付きまとう気だ?」(キャスバル)
「そんなことしてなんになるの?」
「お母さんが喜ぶとでも思うの?」(アルテイシア)
「嫌いだ! そんなお兄さんなんか!」(アルテイシア)
「ごめんよ…アルテイシア。もう、しないよ」(キャスバル)
「ルシファ。お前、お母さんが1人じゃ寂しいから行ってあげたのよね」
「私達の分も、お母さんを元気づけてあげて…ね」(アルテイシア)
「アルテイシア。しばらく会えなくなる」
「テアボロさんと話し合って決めた」
「僕はルウムの学校へ行く」(キャスバル)
「関係ない、僕は僕だ」
「さようなら、アルテイシア」(キャスバル)
「どうして…どうしてみんな行っちゃうの?」
「どうしていなくなっちゃうのよ!」(アルテイシア)
「お母さんが死んで、ルシファも死んじゃったのに、お兄さんまで!」
「待って! 行かないで、兄さん!」
「キャスバル兄さーーん!」(アルテイシア)
3話 暁の蜂起
「キャスバルがテキサス・コロニーを出た?」
「ルウムからジオンに入国すると?」(キシリア)
「殺せ…キャスバルの帰国を許す者なぞ、ザビ家にはいない!」(キシリア)
「確実に殺せ」
「間違ってもダイクンの遺児が殺されたなどと、世間に感じさせぬよう」(キシリア)
「自分の生きる道は、自分で見つけるよ」(キャスバル)
「(入れ替われ) 107便に乗るならそれしかない」
「急いで! 遅いと怪しまれる!」(キャスバル)
「(今生の別れみたい?) そうですね」(キャスバル)
「キャスバル…凡庸な子としてテキサスで朽ちる気になれば生かしておいてあげたのに…」
「全てお前が悪いのよ」(キシリア)
「エリートを自負することに躊躇するな!」
「諸君はエリートだ!」(ギレン)
「奮起せよ!」
「未来の将星を目指して邁進せよ!」
「我と、我が戦線に加われ!」(ギレン)
「本学の校長を拝命している、ドズル・ザビである!」
「俺はすこぶる正攻法な男だ、これから貴様らを徹底的に鍛える」(ドズル)
「エリートか何か知らんが、弱い青白い奴には用はない!」
「覚悟のない者は今すぐ立ち去れ!」(ドズル)
「俺は、本学の務めがせいぜいコロニー自警団の養成なんかだとは考えていない!」
「本当の軍人! 本当の士官を育て上げることだと考えている!」(ドズル)
「(変わった?) そうかい?」
「軍人になるんだ、少しは変わらなきゃ」(キャスバル、以降はシャアで統一)
「待ちたまえ! 失礼な奴だな君は」
「どうして僕の計算の邪魔をしたんだ!?」(ガルマ・ザビ)
「邪魔? 君が計算に詰まったから、助言したつもりだけど」(シャア)
「詰まってなんかいない!」
「ちょっと計算を休んだだけだ!」(ガルマ)
「なのに君はみんなの前で僕に恥をかかせた」
「謝れ!」(ガルマ)
「そうか…だったら確かに、僕がおせっかいだったかもしれない」
「悪かったね、ごめんよ」(シャア)
「これがガルマの成績か…学科はA、実技・体育はまあまあ」
「こんなものだろう」(ドズル)
「あいつは俺と違って、体力がないからな」(ドズル)
「しかし、このシャアという奴はすごいな、全教科A」
「惜しむらくは…”眼底色素に異常あり”か」(ドズル)
「(目?) 宇宙線にやられた」
「バイザーをしていないと失明するそうだ」(シャア)
「結論が出たな。MS計画は…中止だ」(ギレン)
「(ここまで)こぎつけてこのザマか」
「むき出しのエンジンを背負(しょ)った格好で兵器が務まるか!」(ギレン)
「ダメだ! 話にならん!」(ギレン)
「閣下のご指摘は全く正当です…が、ご安心下さい」
「解決の目処はついております」(トレノフ・Y・ミノフスキー)
「最新の融合炉の図面です」
「ご覧のように従来型より画期的に小さくなっていて」
「しかも出力は落ちません」(ミノフスキー)
「これがミノフスキー粒子を用いた”流体パルスシステム”です」
「これによって駆動がスムーズになり、能動的姿勢制御が可能になります」(ミノフスキー)
「ご存知のように、ミノフスキー粒子は電磁波の伝達を阻害し」
「レーダーや電子回路をダウンさせ、戦争を変えると言われていますが」(ミノフスキー)
「それだけではなく、戦闘の主役を戦艦や精密誘導兵器から奪い取る」
「新しい主役をも決定するものです」(ミノフスキー)
「では聞こう、それはいつ完成する?」(ギレン)
「本年度中には必ず」(ミノフスキー)
「よし! ドズル、さっきの命令は撤回する」
「計画を続行しろ」(ギレン)
「その新システムを搭載したモデルを”MS-03”と呼ぶ」(ギレン)
「ただし、期限は厳守しろ!」
「情勢の推移は待たないぞ」(ギレン)
「こっちへ来いよ、ここは濡れなくていいぞ」
「まだ20キロもあるんだ、風邪をひいてへばっちゃうぞ」
「特に君のような、やわな坊やは」(シャア)
「うるさい! 誰が坊やだ!」
「僕に指図するな」(ガルマ)
「笑えよ…おかしいだろ?」
「君を出し抜こうとしてこうなった」
「最低だ…ザビ家の面汚しだ」(ガルマ)
「触るな!」
「僕に指一本触るな、触ったら殺す!」(ガルマ)
「いや、殺してくれいっそ」
「あんまり惨めだ、耐えられない」(ガルマ)
「どうだ?」
「君の…宮殿(雨除け)だ」(シャア)
「歩けるさ!」
「歩かないと、落伍したことになる」(ガルマ)
「落伍なんて! ザビ家の男なのに」
「君には分からないだろう…分からなくていい」(ガルマ)
「つまらない見栄だと…思うだろうけど」(ガルマ)
「いや、よく分かるよ」(シャア)
「希望を出したのさ」
「僕の顔色伺いじゃ、刺激がなくて面白くないからね」(ガルマ)
「今日からは同室だ、ずっと良い友でいてくれ」(ガルマ)
「君はやっぱり坊やだ」
「ルームメイトを指名するなんて他の誰にも出来ない」
「ザビ家の御曹司以外には…ね」(シャア)
「お母さん、私ね…お医者さんになる」
「いいでしょ?」(アルテイシア)
「あんまりたくさんの人が死んでゆくのを見てきたから、そう思ったの」
「いっぱい悲しい思いをしたから」(アルテイシア)
「キャスバル兄さん…本当に、死んでしまったの?」(アルテイシア)
「確かに乗船名簿には名前があったけど…なんだか信じられない」
「どこかで、生きているような気がする…」(アルテイシア)
「火力の劣勢を計算して力押しをせず、奇襲攻撃で敵陣を奪い、そこを観測所にして」
「唯一の打撃力である迫撃砲を集中的に使う」(ドズル)
「やるな…連邦軍の軍監がどう評価するか知らんが」
「俺の評価では…満点だ」(ドズル)
「では、2点伺います」
「本日の演習が実際の任務を模したものであるなら、装備において劣勢とされた我々が」
「一体いかなる敵と戦うことを想定されていたのですか?」(シャア)
「もう1点!」
「軍監殿は先程、連邦とコロニーの離反は認めぬと言われましたが」(シャア)
「ならば圧倒的に劣勢であるしかない我々スペースノイドの自衛軍とは」
「所詮コロニー側の弱さを自覚させるための」
「偽装軍隊でしかないのではありませんか?」(シャア)
「彼は校規に違反していません!」
「バイザーを拾って、間違いをお認めになるべきです!」(ガルマ)
「お認め下さい、軍監殿!」
「これは…要求です!」(ガルマ)
「シャア。これはトップシークレットだ、君だけに言う」
「モビルワーカーは、軍事に転用が可能だ」(ガルマ)
「それももう最終段階だ」
「ドクター・ミノフスキーの理論によって、融合炉ドライブの小型化が成功した」
「その名も…”モビルスーツ”」(ガルマ)
「クッソ~、屈辱だ!」
「誰のためにこんなことになっているというんだ!」(ガルマ)
「(暴動を)鎮めろ、ギレン。聞いているのか?」(デギン)
「もちろん。ただここは今少し、静観していいかと」(ギレン)
「戦争になるぞ。コロニー国家が、連邦に勝てるわけがない」(デギン)
「さあ、それは…やってみなければ分かりません」(ギレン)
「暴動が一線を越えれば、連邦軍は本格介入してくる」
「ガーディアン・バンチの駐屯軍が動くのだ」(デギン)
「そして忘れるな、あそこにはガルマがおるのだぞ!」(デギン)
「士官学校などといえば聞こえはいいが、あれは体(てい)のいい人質に過ぎん」(デギン)
「一朝ことある時は、隣接する駐屯地の遥かに優勢な連邦軍によって」
「死活を制せされ、支配下に置かれる」(デギン)
「いいか、ギレン!」
「ガルマにもしものことがあったら、その時は許さんぞ!」
「わしは…」(デギン)
「(連邦軍兵営を)奇襲して制圧、武装解除させる」
「奴等は全く無警戒だ、今なら出来る!」(シャア)
「怖いのか? ガルマ」
「将来はザビ家の頭領になり、ジオンを統轄することになるかもしれない君が」
「この程度のことでおじけづくのか?」(シャア)
「君なら指揮できる、君はトップだ」
「士官学校の輝ける星だ」(シャア)
「ザビ家の男だというなら、黙って見過ごすことなど出来ないはずだ」(シャア)
「勝敗を決するのは人数じゃない」
「戦う集団でなければ、ただの烏合の衆だ」(シャア)
「ガルマ! 君は自分の手で、歴史の歯車を回してみたくないのか?」(シャア)
「どうだい?」
「(新しいバイザーは)似合うかな」(シャア)
「ズム・シティの同胞を護るために、我々は起つ!」(ガルマ)
「これは、一大事件となるだろう」
「このことをきっかけに、連邦とジオンは戦争状態になってしまうかもしれないからだ」(ガルマ)
「しかし、思い出してくれ!」
「なぜここに入校したのか?」
「軍人を志したのか?」(ガルマ)
「スペースノイドの生命、権利と財産を護るためだった!」
「連邦のためなどではない!」(ガルマ)
「連邦軍駐屯部隊を、治安出動させてはならない!」
「ズム・シティの市民を殺させてはならない!」(ガルマ)
「これは反乱ではない!」
「そうだろ、みんな!」(ガルマ)
「そうだ、坊ちゃん」
「君もくじけるなよ」(シャア)
「分かっているな、みんな!」
「これは訓練じゃない、模擬戦でもない」
「弾薬は実包だ!」(ガルマ)
「当たったら死ぬんだ!」
「我々のうち、何人かが確実に!」
「それでもいいんだな!?」(ガルマ)
「よ~し、出撃だ!」(ガルマ)
「僕はキャスバルじゃない、シャア・アズナブルだ」(シャア)
「連隊長殿ですね?」
「失礼ながら、降伏なさるべきです」
「兵達にも抵抗をやめるよう命令して下さい」(シャア)
「双方、撃ち方やめえ! これは命令だ!」
「校長のドズルだあ! 学生共も退けえ!」(ドズル)
「赤いな…実にいい色だ」(シャア)
「ここが…サイド7」(アムロ・レイ)
4話 運命の前夜
「責任者は私の弟だ」
「それでも引き渡せと?」(ギレン)
「我がジオン共和国は、かような事態の再発をのみ憂う」
「災いを糧としてこれを機に、連邦との新しい関係を築きたい」(デギン)
「ただし、資産の没収と連邦軍の完全なる撤収を前提として」(デギン)
「バカ者!」
「なんのために士官学校校長の任に当てたと思うか!」(デギン)
「お前(ドズル)のもっとも大事な役目は、ガルマを守ってやることだ!」
「いいか! この役立たずめ!」(デギン)
「いいのよ、ガルマ」
「あなたも、ザビ家の男におなりね」(キシリア)
「ギレンもドズルもキシリアも、猛々しい性格だ」
「だが、お前だけは気性が優しい」(デギン)
「お前は士官学校になぞ入れず、学者にでもすればよかった」(デギン)
「不憫なことをした」
「老いてから子なぞ、作るものでない」(デギン)
「大佐殿、1つお願いがあります」
「もしも再招集されることがあれば」
「その時はモビルスーツのパイロットの任に当てて下さい」(シャア)
「今度のことで俺はここの職を辞することになった」
「引責辞任、腹切りである」(ドズル)
「こんな男だが時には…傷つくこともある」
「人に、慰めてもらいたいと思う時も…ある」(ドズル)
「妻を持とうと思ったことはなかったが、恥ずかしながら今、思っている…」
「俺、ドズル・ザビの子を産んではくれまいか?」(ドズル)
「なぜ途中から外した?」(シャア)
「あの女の人が下手だったから」(ララァ・スン)
「近づかないで下さい」
「私に話しかけると、ひどい目に遭うのよ」(ララァ)
「(帰りたい?) ううん、お金を送っているから」
「私がいるより、お金を送ってあげた方がいいの」(ララァ)
「待て!」
「その子は置いていけ」(シャア)
「ララァ…といったな」
「あれ(あの感覚は)はなんだったんだろう?」(シャア)
「見えるはずもない後ろから来る武器を、なぜか感じて一瞬身をかわした」
「お前は何か言ったか?」(シャア)
「ララァ。本当に家には帰りたくないなら、遠い所に行こうか」(シャア)
「(アメリカ? ジャパン?) 違う。もっと遠い…星の世界だ」(シャア)
「軽はずみな者共の暴挙で、ジオンとの関係は決定的に悪くなった」
「世界は行くところまで、行かねばならんようだ」(ゴップ)
「面白いものだねえ、レイ君」
「このブラジリアからではアマゾンのはるか彼方のジャブローは見えないが」
「もっと遠い月はよく見える」(ゴップ)
「宇宙というのは、案外狭いものなのかもしれないね」(ゴップ)
「お仕事、とてもお忙しいって聞いてます」
「でも、アムロ君のことですけど…いつも1人なのが、あの…かわいそうで」(フラウ・ボゥ)
「もっとお話とかしてあげて下さい」(フラウ)
「月の裏側は真の闇だ、夜の間はな」(ガイア)
「こらえてやって下さいよ」
「2人とも気が立ってるんでさあ」
「初めてのモビルスーツ戦だっていうんでね」(ガイア)
「これではない…ミノフスキー博士がモビルスーツと名付けたのは」
「これではない…これではないんだーーっ!」(テム・レイ)
「月のトワイライトか」(シャア)
「なぜだ…なぜだ、博士!」
「共にモビルスーツを開発してきたのに!」(ランバ・ラル)
「いいぞ! 本当のモビルスーツの実力を見せつけてやれ!」(ランバ・ラル)
「まさか…(敵は)これほどとは…」(テム)
「それでも、モビルスーツか!」(オルテガ)
「市長。私の部下がスミス海で、連邦の機械化兵団一個中隊を全滅させたそうよ」(キシリア)
「知っておかれるとよい」
「ジオンにはもうこれくらいの力があるのです」(キシリア)
「(首相?) ギレン総帥とお呼びなさい!」(キシリア)
「我がジオンは共和国ではなく、公国となるのです」
「父デギンが公王として立ち、まもなく独立を宣言するでしょう」(キシリア)
「キシリア機関におしゃべりは要らないわ」(キシリア)
「お見せシましょう、我々の決定的プラン!」
「これです! RX-78」
「コードネームは…”ガンダム”!」(テム)
「分からないものだねえ」
「まさかこの時代に、また戦争とは…」(ゴップ)
「戦争回避への期待は捨てない」
「なぜならばこの戦争は、人類がかつて経験したどの戦争より」
「悲惨なものとなるだろうから」(ヨハン・イブラヒム・レビル)
「ア…アムロのバカ!」(フラウ)
「どうしてそんなことばっかりしてるのよ!」
「戦争になって、たくさん死んでる人がいるのに!」(フラウ)
「戦争のことだって…本当は怖いんだ」(アムロ)
「でも…どうしようもないし」
「僕にはなんにも出来ないから…」(アムロ)
「(今?) 星を見ているわ。キラキラ瞬いて、とてもきれい」(ララァ)
「宇宙では星は瞬かない」(シャア)
「いい子で待っていなさい」
「仕事が終わったら、すぐ帰る」(シャア)
5話 激突ルウム会戦
「サイド2は、天の業火で灼かれるのだ!」
「スペースノイドの大義に反逆した者への、正当な報いである!」(ギレン)
「彼等は、自ら求めて罰を受けたのだ!」(ギレン)
「これは戦争ではない…」
「殺戮だ!」(ランバ・ラル)
「愚かなハッテ指導部を我々に敵対させた連邦こそが、真の敵なのである!」(ギレン)
「我が同胞よ、1億5千万の栄えあるジオン国民よ、戦いはこれからだ!」
「一糸乱れぬ隊伍を組んで、前へ進もうではないか!」(ギレン)
「共に、勝利の日まで!」(ギレン)
「いいんだよ、ここはいずれ俺達のための新天地になるんじゃねえか」
「壁の向こうに何があるのか、見てやろうっていうんだよ!」(カイ・シデン)
「艦隊戦の初戦は完勝だ」
「レビルの鼻を明かしてやったぞ」(ドズル)
「願わくば、そっち(艦隊戦)の戦闘に参加したかったですな」
「ハッテの戦力なぞ、取るに足らぬものです」(ランバ・ラル)
「ギレン総帥は頭がいいから妙案を考えた」
「戦争を我が軍勝利のうちに早く終わらせる案だ」(ドズル)
「住民を殺してコロニーを落とす!?」(ランバ・ラル)
「殺すなんて言うな。なんだか悪いことをしようとしているように聞こえる」(ドズル)
「お断りする!」(ランバ・ラル)
「なるほど、ギレン殿の考えそうなことだ」
「だが、武人であるあなたが口にすべきではない」(ランバ・ラル)
「悪魔のすることだ、それは!」(ランバ・ラル)
「ドズル閣下。狂ってるよ、この戦争は」
「ジオン・ズム・ダイクンの命ずる戦争とは思えん」
「俺は降ろさせてもらう!」(ランバ・ラル)
「(コロニー落としにより)地球の地殻と大気は引き裂かれた」(ナレーション)
「この大惨事による死者の数は、あまりにも膨大であるためにしばらく把握されなかったが」
「やがてそれは疫病の流行や餓死などの二次被害を合わせて」
「世界全人口の約半数にも及ぶという事実が明らかになっていく」(ナレーション)
「しかし、戦争は始まったばかりであった」(ナレーション)
「現在ミランダに向かいつつあるティアンム艦隊は、連邦宇宙軍最強です」
「これによって、ルウムの世論は大いに変化しました」(ギレン)
「敵対勢力が優勢になったのです」
「ルウムもまた、掃討されなければなりません」(ギレン)
「この聖戦に勝利せんとするならば」
「ルウムこそもっとも重要なキーストーンになります」(ギレン)
「何十億人も殺して」
「それでもまだお前は犠牲が足りないというのか!」(デギン)
「何人殺したか…」
「否! 何人が死んだかという問題ではありません」
「敵に勝つことが重要なのです」(ギレン)
「(統括者?) わしはこの計画の立案者だった」
「お前のことを言っているのだ、ギレン」(デギン)
「勝利者にさえなればいいのです!」(ギレン)
「戦争犯罪者として訴追されることをお望みでないならば」
「戦争に勝つための最善の指導をしているわたくしをご信頼なさるべきです」(ギレン)
「やれやれ…年を取られたな、父上も」(ギレン)
「1人のミネバでさえこんなにかわいいのに…」
「俺は…」(ドズル)
「俺は…何億人ものミネバを、殺したんだ!?」(ドズル)
「ミネバは、俺の顔を見て泣いた」
「俺の顔は恐ろしいか?」
「俺は、悪魔か鬼の顔をしているか?」
「そうだろうな…」(ドズル)
「俺は、お前にザビ家に嫁いできたことを後悔させぬつもりだ」
「俺とお前で、新しいザビ家の歴史を作ろう!」(ドズル)
「たくさん子供を産んでくれ」
「ミネバの弟も妹も、よい子供達をたくさん!」
「その子供達は、俺が守る!」(ドズル)
「そうか! これが戦いの真実だ」
「愛する者がおればこそ、人は戦わねばならぬ」(ドズル)
「ハッテの奴等も連邦も、弱かったからいけないんだ」
「奴等は奴等のミネバを守りきれなかった、無様と言うべきだ!」(ドズル)
「俺は奴等とは違う、叩き潰してやる!」
「俺のミネバとゼナには、指1本触れさせん!」
「俺は負けんぞーーっ!」(ドズル)
「新型のザクもまんざら悪くないなあ」(ガイア)
「俺達”黒い三連星”にふさわしい!」(オルテガ)
「あの星マークがいいな」(マッシュ)
「なんといっても大事なのは見た目だからな!」(オルテガ)
「あのこじゃれたツノ!」
「あの人より目立とうという意図が丸見えの赤い色!」
「あんなふざけたマネをする野郎は、あいつしかいない!」(オルテガ)
「整備員。サブスラスターの出力が80%しか出ないぞ」
「私が要求したレスポンスと違うのではないか?」(シャア)
「(パイロットの負担? リミッター?) 構わん、外せ」(シャア)
「ノーマルスーツを着ていようがいまいが、乗機を破壊された時が私の死だ」(シャア)
「意外にあなた方は出世にこだわっているようだが」
「出世したければ相応の手柄を立てることだ」(シャア)
「ルウムが格好の戦場になる」
「君達にはまたとない好機」(シャア)
「ルウムでどちらがよく働くか、競争だ」
「”黒い三連星”の諸君」(シャア)
「お気になさらないで、アズナブルさん」
「私は感謝しています」
「ここで私達のためにしてくださったこと、全部に」(アルテイシア)
「お兄さん…あなたは、あの人に何をしたの?」(アルテイシア)
「ルウムでの一戦は、戦局の全てを決するものになる」
「否! 決しなければならない」
「心せよ、諸君!」(ギレン)
「忘れるな! 負ければ我々は皆、戦犯だ」
「絞首刑だぞ」(ドズル)
「(戦場に)行くがいいさ」
「だがな! ザビ家の奴等は人殺しだ!」(ランバ・ラル)
「あんな奴等のためにだけは死ぬな!」
「血の1滴も流してやる必要はないぞ!」(ランバ・ラル)
「大尉はもう、二階級降格という処分を受けています」
「それに、従わなかったのはドズル中将の命令に対してです」(クラウレ)
「キシリアに、ではありません!」(ハモン)
「どうしても逮捕すると言うのなら、あなた達のような三下ではなく」
「キシリア自身が逮捕状を持ってこの店に来なさい!」(ハモン)
「…と、クラウレ・ハモンがそう言っていたと伝えなさい」(ハモン)
「バリケードを作りなさい!」
「ドアと窓を塞いで! 戦うのよ!」(アルテイシア)
「ケダモノ達!」
「連邦もジオンも違わない」
「あるのは…狂気だけ!」(アルテイシア)
「何が狂わせたの?」
「憎しみ? 欲? それとも…」(アルテイシア)
「ごめんなさい、テアボロさん。私達のために…」
「素晴らしいお父さんでした。本当に…」(アルテイシア)
「アルテイシア」
「神の加護というものがもしあるなら、お前は今ここにはいないはずだ」(シャア)
「いよいよ本当の戦いだ!」
「新しい戦争の幕開けなのだ」
「お前達はその主役になる!」(ガイア)
「連邦に勝つんだ!」
「いいか、勝つんだぞ!」(ガイア)
「勝てば全てが手に入る!」
「地位も! 名誉よ! そして金も!」(ガイア)
「それからもう1つ!」
「シャアとかいう赤い変な野郎がいる」
「こいつにも勝つんだ!」(オルテガ)
「一番のおいしいところを、奴に取られないようにしろ」
「行くぞーーっ!」(オルテガ)
「ミノフスキー粒子はどうかね?」
「(レーダーとデータリンクにダメージ?) 戦争も変わらざるをえない」(レビル)
「こんな大事な時に、ただ見ているだけなんて…」
「シャアは今この時にも、敵の艦隊に向かっているというのに!」(ガルマ)
「落ち着け、ガルマ!」
「世の中には死して当然の者と、それが許されぬ者がある」
「精進して時が至るのに備えろ」(デギン)
「悪いが、初戦で全滅だ。ジオンの奴等…」(ティアンム)
「訓練通りだ!」(オルテガ)
「遅れるなよ」(マッシュ)
「俺のあとに続け!」(ガイア)
「見つけたぞ、連邦の主力」
「これで歴史が変わる」(シャア)
「私にひざまずけ、神よ!」(シャア)
6話 誕生赤い彗星
「貴様らの死、決して忘れはせんぞ!」
「全軍諸艦の奮闘を無駄にするな! 転進急げ!」
「目標、敵艦隊の主力・レビル本隊!」(ドズル)
「ガルマよ、今からここも最前線だ」(デギン)
「撃てーーっ!」
「撃ち尽くすまで撃て!」
「奴等の鼻っ面をぶち抜いて、息の根を止めてやれ!」(ドズル)
「”窮鼠猫を噛む”か…噛まれたな、こっぴどく」(レビル)
「ジオン、恐るべし」(レビル)
「当てていけよ、マッシュ!」(ガイア)
「黙って見とけ!」(マッシュ)
「とどめは任せろ!」(オルテガ)
「ほどよく小さい、面白い標的だ」(マッシュ)
「撃つな! よく見ろ…大将旗だ」(ガイア)
「どこだ、ここは? ああ…宇宙か」
「いきなりあの世かと思ったぜ」(リュウ・ホセイ)
「あっという間に人は死んでゴミになるのか」
「またゴミの仲間が増えていく」(リュウ)
「残弾3か…いけるか、あと2隻」(シャア)
「通常の3倍のスピード」
「まるで”赤い彗星”だ」(ガイア)
「私のことより自分の手柄を考えろ」(シャア)
「ランバ・ラル大尉の身内だったな」
「従軍できなかった大尉の分も働け」(シャア)
「おめでとうございます」
「我が軍大勝利、ご同慶の至り」
「総帥閣下の領導よろしきを得てのこと」(キシリア)
「おみそれいたしました」(キシリア)
「お前からそれほどの褒め言葉をもらうとは思わなかったな」(ギレン)
「これで念願の早期決着が可能となりました」
「終戦交渉も有利に進められましょう」(キシリア)
「何を言っている、これは勝利の第一歩に過ぎん」
「最後の勝利に至るまで、戦いはまだ終わらせるわけにはいかんのだ」(ギレン)
「1つお尋ねしても?」
「公王陛下の座乗艦グレート・デギンがただ1艦、前面に出ていますが」(キシリア)
「父上が望まれたことだ」
「兵は鼓舞され、歴史的勝利を間近に見られてご満足に違いない」(ギレン)
「(もしも?) 答える必要があるのか?」(ギレン)
「ダメだ…突入はしない」
「すでに戦局は決している」(ティアンム)
「我々は負けていない。我々は…」(ティアンム)
「ガルマよ!」
「お前はまだ若い…いや、幼い」(デギン)
「戦争が恐ろしいものだということが分かっていない」
「くれぐれも軽挙妄動せぬことだ」(デギン)
「ドズルに訓令せよ!」
「投降したレビル司令官に対し、礼を失することのないようにと」(デギン)
「恨むなよ…敗者の運命だ」(ドズル)
「撃ち方、やめーーっ!」
「消えゆく大宇宙の戦士諸士に対して、黙祷!」(ドズル)
「ギレンよ。早期講話、求めるべきはこれだ」
「この勝利を好材料として、連邦を交渉の場に引き出すのが賢明と思うが」(デギン)
「お言葉ですが、我々は勝ち続けます」
「この先も、そして…最後まで」(ギレン)
「交渉は最良の機会を捉えて、我々がそれを選択すればいいのです」(ギレン)
「そういうことを言って誤ったのだ!」
「ナポレオンも、ヒトラーも!」(デギン)
「そんな旧時代の愚行は参考になりません!」
「我々は既に人類の経験領域の外に生き、歴史を育んできているのですよ」(ギレン)
「ジオン・ズム・ダイクンの最良の同志であった、父上の言葉とも思えません!」(ギレン)
「まさに今ダイクンの理想を現実にする、好機を我々は手に入れたのです」
「今をおいてない、唯一の機会を」(ギレン)
「邁進あるのみです」
「妥協ではなく、ただ前へ! 前へ!」(ギレン)
「キシリア」
「どう思うか? わしは恐ろしい」(デギン)
「ご心配なく、お力になります」(キシリア)
「頼む。あれを止められるのは、多分お前だけだ」(デギン)
「あれは鬼になった」
「ダイクンの無念が悪魔に変じて、あれに憑いたのだ」(デギン)
「あれはこの国を…我が一族をも滅ぼす」(デギン)
「ご安心ください」
「このキシリアがついております」(キシリア)
「我等が誇る戦士達は、輝けるこの勝利によって、ダイクンの偉大な教えを証明した」
「スペースノイドは、世界に冠たるであろうという教えだ」(ギレン)
「だが諸君、気を緩めてはいけない」
「戦いはまだ始まったばかりだ」
「現に、まだルウムの一部は我が公国に服せず、むなしく抵抗を続けている」(ギレン)
「こうしたやからを一掃し、コロニー社会がうって一丸となり」
「連邦との最終決戦に勝利しなければならない!」(ギレン)
「ただ、危険な任務だ」
「君には似合わない汚れ仕事だ」(シャア)
「(父や兄?) 関係ない! 僕は僕だ!」(ガルマ)
「見くびるなよ、シャア」
「僕だって…いつまでも、あの頃の僕じゃない」(ガルマ)
「贋作だな」
「本物はローマ時代の模作」
「これはさらにその模作で、ルネサンス期のものか」(マ・クベ)
「これも贋作だ」
「観光土産の類だ、贋作以前とさえ言っていい」(マ・クベ)
「高かったのだろうな?」
「宇宙世紀なぞとうそぶいてみても、我々の歴史はたかだか100年にも満たぬ」
「だからバカにされる」(マ・クベ)
「公王陛下のお気持ちは、よく分かりました」
「人類史上最悪であるこの戦争は、やめなければなりません」(レビル)
「カインとアベルの昔から人の反目と争いは絶えず、人と人は分かり合えずにいる」
「嘆かわしいことだ」(デギン)
「ジオン・ズム・ダイクンは、そうした呪縛からの解放を考えた」(デギン)
「宇宙を含む万物が神の創造物であるにせよ」
「かつて新大陸に渡ることで得た解放感に数倍する希望を」
「我々宇宙移民が得て悪いことがあろうか?」(デギン)
「ダイクンはそう考え、新世紀のプロトコルを著した」
「我々同志はその旗のもとに集った」(デギン)
「新しい人間への希望が、かくもおぞましい憎しみと大破壊を招くとも知らず」(デギン)
「レビル将軍、事を収めることは出来ないか?」
「わしと貴官の手で」(デギン)
「何が出来ましょう」
「陛下はいざ知らず、虜囚の身である私に」(レビル)
「私はそういった交渉には不向きな人間です」(マ・クベ)
「むしろこのまま地球圏に侵攻し」
「文化文明の果実と精神の聖地を回復したいと考えているから?」(キシリア)
「お察しの通り」(マ・クベ)
「そんなあなたが必要なのです、戦争は続行されなければなりません」(キシリア)
「お間違えにならぬよう、マ・クベ中将」
「あなたは停戦の使者ではない、地球侵攻軍の長として行くのです」(キシリア)
「地球の富と国土を手に入れるのです!」
「だからこそ、地球に魅力を感じない者をやるわけにはいかないのです!」(キシリア)
「2つほど、質問をしてもよろしいですか?」
「ご存知の通り、戦争には相手が必要です」
「連邦の戦意が決定的に失われている場合、振り上げた拳をどこへ下ろすべきか」(マ・クベ)
「保障は?」
「私と私の軍は、いわば敵の中にパラシュート降下するのです」
「こう言ってはなんですが、捨て駒にはなりたくない」(マ・クベ)
「2つ目からお答えしましょう」
「ガルマ・ザビをあなたの下に配属させます」(キシリア)
「デギン公王がもっとも寵愛するガルマです」
「公王が決してあなたを見捨てぬという、何よりの保障となりましょう」(キシリア)
「そして…最初の質問に対する回答」
「人間はいついかなる時も、本質的に戦いを望むものです」(キシリア)
「愚かにも、また…賢明にも」(キシリア)
「マ・クベ中将、これだけは覚えておいて下さい」
「あなたは他の凡将とは違う、高い器量をお持ちだから申しましょう」(キシリア)
「私はギレン総帥を…好かぬ」(キシリア)
「このあいだの戦争の帰趨を決したのはモビルスーツだ」
「だが”V作戦”の脅威なぞといっても所詮、分からん奴等には分からん」(ドズル)
「そこで貴様に命令する」
「あらゆる兆候を捉え、抵抗を排し、”V作戦”の基地を探り出し、叩き潰せ」(ドズル)
「ジオン軍きっての英雄といえども、身1つでこれだけの任務をこなせるとは思えん」
「見ろ、貴様の艦(ふね)だ」(ドズル)
「艦名は俺が付けておいた」
「”ファルメル”、ムサイを超えたムサイだ」(ドズル)
「艦長は君だ、ドレン中尉」
「どんな艦(ふね)であれ、それに鎖で縛りつけられることを私は望まない」(シャア)
「覚えておけ、諸君」
「私は一度も、よい船乗りになろうなどと思ったことはない」(シャア)
「私は大宇宙の戦士だ」
「どんな艦よりも速く、自由に天かける騎士だ」(シャア)
「停戦命令を出せ」
「いてはならない宙域で敵艦を確認した、取るべき処置は2つに1つだ」
「拿捕するか、それとも沈めるか」(シャア)
「いいんだ、ドレン。あの艦は私には過ぎた宝船だった」
「危うく最高の政治ショーを、台無しにするところだったよ」(シャア)
「皆も聞いておけ」
「新しい舞台の幕開けだ」
「神のいない第二幕が始まる」(シャア)
「あの向こうに、ガンダムがあるんだ」(アムロ)
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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