マンガ「キングダム 鄴攻略編(後半)」の名言・台詞をまとめていきます。
キングダム 鄴攻略編(後半)
53巻
「ムダじゃねェよ」
「あいつは今、やれることをやってんだ」(信)
「……坊ちゃんくせに、あがいてやがる」
「テン…俺らも今、やれることをやるぞ」(信)
「本当に飢えが始まると、人は違った闘志が生まれる」
「その前に全滅させるか、戦力をほとんど潰しておく」(趙峩龍)
「もはや戦術でどうこうなる状況ではない」(王賁)
「もはや必要なのは戦術ではない」
「明日までに必要なのは…隊の”覚醒”だ!」(王賁)
「隊士一人一人をさらなる高みに進化させて」
「隊そのものを一気に今より強くするのだ」(王賁)
「援軍も指示も来ぬのなら、この右だけで戦えというのなら、これ以外に道はない」(王賁)
「中心となる亜光軍が頼みとならぬ今、玉鳳と飛信隊が一夜で覚醒し」
「敵より強くなる以外に勝つ道はない!」(王賁)
「こんな所で終わってたまるかよ」
「力を貸してくれ、飛信隊」
「俺はっ、お前達と一緒に天下の大将軍まで突っ走るんだ」(信)
「力をっ、力を貸せ、飛信隊!!」(信)
「今の戦況は、これまでの中で最も厳しいものだ」
「打開策も見出せぬ程の苦況だ」(王賁)
「だが勝たねばならぬ」
「他を頼らず、この玉鳳の力で勝たねばならぬ」(王賁)
「友よ、力を貸してくれ」(王賁)
「出るぞ玉鳳」
「我らが道をっ、切り開く!!」(王賁)
「(隊形?) 構わない!!」
「……理屈じゃない。今がっ…」
「恐らく、飛信隊は今この瞬間が、今までで一番強い…!!」(河了貂)
54巻
「この(兵糧の)絶対的有利がある限り、我らが敗れることはありません」(李牧)
「尭雲の左翼が抜ければ打って出て、王翦を討つもよし」
「そうでなければただ守って、連中が骨と皮になるのを待つもよし」(李牧)
「いずれにせよ、この戦いの勝者は私達です!」(李牧)
「そうか、お前がカイネか」
「己の命を主に捧げる覚悟の忠誠ぶりは、この尭雲と趙峩龍によく似ている」(尭雲)
「せめて願うは、その先まで我らに似ることがなきよう…」
「──ということだ」(尭雲)
「お前達と私を一緒にするな…」
「私はお前達とは違うんだ…」(カイネ)
「絶っ対にありえぬが、もし李牧様が死ぬことがあったら、その前に私が盾となって死ぬ」
「それが叶わなくても、李牧様が死ねば私も死ぬ、絶対に!」(カイネ)
「お前達みたいに自分だけ生き永らえるなんて、私は絶対にしない!!」
「分かったか!!」(カイネ)
「我らは主に殉死を止められ、趙国存亡をかけるこの朱海平原での戦いを託された」
「今は多くのことに感謝している」(尭雲)
「無論、主に」
「そしてこれまでのこのたぎる思いを全力でぶつけることができる相手…」
「覚醒した飛信隊と玉鳳の存在に感謝している」(尭雲)
「全力でいくぞ、若き虎達よ」
「列国の大将軍達と渡り合っていた、我らの力を教えてやる」(尭雲)
「飛信隊の覚醒は分かっていたが、玉鳳は半分賭けであった」(王翦)
「愚問だ、倉央」
「越えると読むから、ここまで前に出て来たのだ」(王翦)
「尭雲が自ら来るなら来るで私が討つ」
「馬上は難しいが、下に降ろせば私が勝つ」(羌瘣)
「大丈夫」
「今は圧倒的に私達の方が強い!」(羌瘣)
「”魏火龍”紫伯を討ち取った俺の槍が、尭雲を討てぬ道理はない」(王賁)
「しっかりしろ、あいつ(王賁)は大丈夫だ」
「(心臓が?) それでも大丈夫だ」(信)
「あいつは死なねェ、死んでたまるか」(信)
「俺はあいつを見舞いにここに来たんじゃねェ」
「俺は明日どうやって趙左翼に勝つか、玉鳳と話し合いに来たんだ」(信)
「(まだ?) 当たり前だ」
「俺達は勝つために戦ってんだ!!」(信)
「多分今日、大勢死ぬ…死なせてしまう…!!」
「でも、それでも…」(河了貂)
「いつも通りの感じでいけ」
「あんまり色々考えすぎると、躊躇して判断を間違うぞ」(信)
「分かってるだろうが手加減は全くいらねェからな」
「俺達は全員で命をかけて勝利をつかみ取る、飛信隊だ」(信)
「ありがとう、信」
「俺も今日が一番勇気が必要だった」
「もらったよ」(河了貂)
「(援軍を遅れぬ?) 逆もまた然りだ」(王翦)
「お互い様ですよ」
「私が尭雲以降援軍を送らないから、紛糾している秦右翼に王翦は援軍を送れません」(李牧)
「しかしこうした王翦との見えない攻防も、もうすぐ終わります」(李牧)
「現場の兵を二人の判断で動かして…助けるべきところだけを助けて」
「助からないと思うところは最初から助けに行かないで」(河了貂)
「小隊ごとに戦術を使いこなす我が兵を相手に」
「守備を捨ておくのは致命的だぞ、飛信隊!」(趙峩龍)
「うちが趙峩龍軍と戦うのは初めてだ」
「だから驚いているはずだ、この攻めの力に」(河了貂)
「そしてこれが…このくらいが飛信隊の力だと勘違いさせるんだ」(河了貂)
「本命が最前線に出た時、飛信隊の力は趙峩龍の読みを上回る」
「それで一気に趙峩龍の首を取る!!」(河了貂)
「戦は”流れ”だ」
「”流れ”が変わるぞ、飛信隊」(趙峩龍)
「……あれが本当の趙峩龍の防陣だ」
「尭雲があの元三大天・藺相如の”剣”だったならば、趙峩龍は”盾”だったんだ」
「つまりあれは、趙三大天の鉄壁の守り」(河了貂)
「抜くに決まってる」
「だってあいつは…三大天や六将らと並ぶ…いやそれを追い抜くっ…」
「大将軍になる男だから!!」(河了貂)
55巻
「新人のバカたれ共が足手まといは当然だろうが」
「お前らは俺達と…信が見てる景色を一緒に見たいから」
「飛信隊(うち)に来たんだろうが」(松左)
「だったら俺なんかのために命捨てるなんて、口がさけても言うんじゃねェ」(松左)
「飛信隊がこの朱海平原で奇跡を起こして勝つって信が言っただろうが」
「それが大将軍の道につながるって言っただろうが」(松左)
「それを支えんのが、俺やお前達なんだ」
「ここはまだ、お前達の死に場所じゃない」(松左)
「悪いが…俺を…できるだけ…前の方に運んでこれねェか」
「信のいる前の方に…」(松左)
「わがままで悪いが、最後はできるだけ信(あいつ)の近くに…」
「信(あいつ)の…」(松左)
「将自ら先陣を行く列将達とは、嫌という程戦ってきた」
「故によく知る」(趙峩龍)
「お前達は前を阻む敵には無類の強さを見せるが」
「得てしそうでない敵には気の当て場を失う」(趙峩龍)
「この趙峩龍の戦い方は一見単純にうつるが、中身は攻守が混在する複雑なものだ」(趙峩龍)
「正直防陣を抜かれるとは思っていなかったが」
「最強の徐兵団を後方に置いていたということは」
「そこが用意されていた狩り場だったということだ」(趙峩龍)
「無論、別働隊もお前達の手薄な本陣を狙って動いている」(趙峩龍)
「嫌な相手で悪かったな、飛信隊」
「俺は尭雲と違い、相手の刃が体に触れることなく、常に勝つ」(趙峩龍)
「”目的”を変える」
「私が限界まで力を使えば脱出は出来るだろうが、それではその先がつながらない」
「だから脱出はしない」(羌瘣)
「この包囲を作っているのは、趙峩龍の精鋭兵ばかり」
「いわば敵の主力部隊が結集してる」(羌瘣)
「だから、斬って斬って斬りまくって、趙峩龍軍の主力をここに消す!」(羌瘣)
「崇原」
「楽しかったな…」(松左)
「色んな隊を渡り歩いた俺達は、よく分かるよな…」
「この…飛信隊は本当に最高だ」(松左)
「ちょっとばかし先にいくが、隊を…信を…頼んだぞ」
「本当に、楽しかった…」(松左)
「会ってお前の顔を見てみたかった、秦六将・王騎……」
「思っていた通り、やはりお前達は良くも悪くも大いに”無邪気”だ」(藺相如)
「その無邪気さがお前達をここまで強くしていることは間違いない」
「だがそれだけでは届かぬ」(藺相如)
「届かぬということは、その刻(とき)ではないということだ」
「やはり中華はまだ、熟しきれていない…」(藺相如)
「……お前も少しは分かっているはずだ」
「もう随分と前からずっと、中華はかの日が来るのを待っていると」(藺相如)
「(私が)弱いわけがなかろうが」
「思いを紡いでいくのが”人”ならば、我が双肩には先に逝った八将と…」
「病という不運で黄金の時代を去った主・藺相如の思いが宿る」(趙峩龍)
「故にっ…砕け散れ、飛信隊・信!!」(趙峩龍)
「俺は…負けねェ、俺は…砕けねェ」
「俺は…中華を統一する王・嬴政の……金剛の剣だ」(信)
「そして俺は、俺はっ、天下の大将軍になる男だっ!!」(信)
「そういうのはやめろ、羌瘣」
「皆で勝つんだ、ちゃんと生き残ってな」(信)
「あんなものは何でもありませんよ」
「ただ”守る”だけなら、いくらでも守れます」(李牧)
「たとえ左から秦右翼が抜けて攻めて来ようと守りきれます」
「兵糧が尽きた彼らが骨と皮になるまで、何回もただ守って勝てばいいだけです」(李牧)
56巻
「猶予はあります」
「今日のこの一日をかけて王翦軍を倒し、返す刀で鄴へ一日へ行き」
「取り巻く桓騎軍を討つ!」(李牧)
「(間に合うか?) 他に道はない」(李牧)
「やってくれましたね、王翦」(李牧)
「列尾を越える時、あの時描いた勝機がようやく形を成して浮かび上がった」
「あとは手に取るだけだ」(王翦)
「李牧を討つ!」
「こちらも全面攻撃の陣に移れ」(王翦)
「人はものをつかむ時、手を動かす」
「だが同時だが、わずかに先に肩が動く」
「もっと言うと対になる腰に先に力が発している」(王翦)
「それが”起こり”だ」
「軍にもその”起こり”がある」(王翦)
「武を極めると”起こり”を察知し、相手の動きを読む」
「読めば敵の技は通じず、さらに返しの技を出せる」(王翦)
「認めざるを得ぬな、李牧」
「私と同じ怪物と」(王翦)
「面倒だ」
「まとめて一気に決着をつける」(王翦)
「落ちませんよ」
「鄴は趙の喉元を守る盾です」
「鄴を失えばあなた方の狙い通り趙国は傾きます」(李牧)
「──が、趙国百六十年の歴史の重みにかけて、そんなことにはなりません」
「鄴は決して軽くありませんよ、王翦」(李牧)
「下らんな、歴史の重みで国が救われるものではない」
「上に立つ者共が馬鹿の集団であれば、それだけで国は亡ぶ」(王翦)
「虚しくならぬか、李牧」
「お前達が命がけで尽くしても、上のせいでそれはどこにも実を結ばぬ」(王翦)
「その才覚を虚しくするなと言っておるのだ」(王翦)
「私と一緒に来い、李牧」
「お前が私と組み力を貸すなら、二人で全く新しい最強の国を作ることが出来る」(王翦)
「私の直感ですが、あなたは国を亡ぼすことはできても」
「国を生み出すことはできない人間です」(李牧)
「王翦、あなたは恐らくこの場にいる誰よりも愚かな人間だ」(李牧)
「私の双肩には、趙国の命運がのしかかっている」
「だからどんな苦境でも、全てをかけて戦うのです」(李牧)
「……”大義”です」
「己を最上に置く歪んだあなたには、理解できないでしょうが」(李牧)
「私はある時から、守るものがあった方が燃えるようになりましたので…」
「趙国を滅ぼすことは私が決してさせませんよ、王翦」(李牧)
「(後悔する?) あなたの方です」(李牧)
「李牧、程なくして右翼が抜けてくる…」
「お前に勝ち目はない!」(王翦)
「王翦…秦右翼を頼みとしてもムダですよ…」
「あなたに勝ち目はない!」(李牧)
「来るな、来なくていいい」
「俺を信じろ」(王賁)
「中華のうねりは今、極限に向かっているのだ」
「一度”応え”を出せと」
「一つになるのか、そうでないのかの応えだ」(尭雲)
「分かっているか、王賁」
「お前達が立っている場所が」(尭雲)
「我はお前達を抹殺すべく送り出された藺相如の刃だ」(尭雲)
「お前達に俺の立つ場所をとやかく言われる筋合いはない」
「俺はただ、敵を貫いて前へ進むだけだ」(王賁)
「我が主・藺相如から、お前達に向けて預かっていた言葉だ…」
「お前達が本当に中華を一つにする刃足らんと願うのならば、胸に深く刻んでおけ」(尭雲)
「何があろうと必ず、振り上げた刃は必ず最後まで振り下ろせ」(尭雲)
「李牧…”答え”をもらいに来たぞ」(龐煖)
「約20年前──我々が初めて会った刻にかわした”約束”」
「その約束を果たす日が今日です」(李牧)
「龐煖、私は”答えに導く者”だったはず」
「あなたの求める”答え”を今持っているのは別の人間です」(李牧)
「そしてあなた自身も気づいているはずです」
「それが……誰であるのかを」(李牧)
57巻
「さすがに後がない敵も必死になって守ってる」
「でもいわばこれは最後の砦…」
「力でねじ伏せろ、ここを抜ければ本当にもう李牧本陣だっ」(河了貂)
「いや、李牧は決して無意味なことはせぬ」
「李牧は本気でこの本陣を討つ気だ」(王翦)
「……何かがある」
「いや、何かが来る!」(王翦)
「”挟撃”には…”挟撃”で返す!」(李牧)
「……絶対絶命の窮地だから…行かねばならんのだ」
「助けに行かねば…父を」(王賁)
「理解に苦しむ」
「お前がその数で入って来ても、この死地は何も変わらぬ」
「……愚か者が」(王翦)
「幕ではない」
「総大将・王翦には、指一本触れさせぬ」(王賁)
「さすが王賁、あっち(馬南慈)は俺がやる」(蒙恬)
「知ってるよ、報告にあった趙左翼の剛将・馬南慈」
「状況からして間違いなく、この男を止めない限り王翦将軍は助からない」(蒙恬)
「かと言って、百回戦って一回勝てるかくらいの武力の差がある」
「こっちにある”利”は、馬南慈は俺のことを知らないこと」(蒙恬)
「最初の一刀で仕留め損ねたら俺は負ける」(蒙恬)
「ここはガキ共の、夢追い場ではないぞ」
「せっ、戦場に夢を見る貴様らのような奴らがいるから、戦争は無くならぬのだっ!!」(金毛)
「それは違う!」
「戦争が無くならない原因の源は、あんた達の方だっ」(河了貂)
「でも…それは否定はしない、思いはそれぞれだ」
「オレ達の思いも決して子供じみたものじゃない、本当に……」(河了貂)
「ただ今は戦争だから互いにぶつかり合うしか仕方がない…」
「仕方がないから信はいつもこう言うんだ…」(河了貂)
「金毛、お前の思いもオレ達が背負っていくって……」(河了貂)
「(思いは)分かるよ」
「ちゃんと分かるから信は強いんだ」
「そして飛信隊も…」(河了貂)
「しっかり見届けますよ、龐煖」
「あなた達の……結末を!」(李牧)
「まだ足りない」
「もっと速く、もっと深く」(羌瘣)
「ごめん緑穂、命を貸して」(羌瘣)
「戦わせない」
「信(あいつ)が来る前に、龐煖(お前)を仕留める!」(羌瘣)
「今の龐煖はもう極みの淵に立つ」
「奴を倒すには今までで一番深いところまでいかないと…」(羌瘣)
「命を投げ出すほどに深いとろこまで……」(羌瘣)
「ふざけるな」
「吠えるな、”神堕とし”の分際で」(龐煖)
「貴様こそ所詮は”器”、宿す者ではない」
「今の貴様の境地など、とうに踏みしだいたわ」(龐煖)
「我…武神龐煖也」(龐煖)
「土に還れ、神堕とし」(龐煖)
「龐煖。お前は……何なんだっ」
「お前は……マジでっ…っ」
「何なんだ、龐煖っ!!」(信)
「言っても信じないと思いますが」
「龐煖は、我々”人”の代表です」(李牧)
「貴様(李牧)の”役目”は、まだ何も果たされていない」(龐煖)
「貴様らには、聞き取れぬ声が俺には聞こえる」
「”地”の声だ」
「その声が、俺と貴様を会わせた」(龐煖)
「貴様は俺の道を答えに”導く者”だと」(龐煖)
「李牧、覚えておけ」
「俺の名は”求道(ぐどう)者”龐煖だ」(龐煖)
「”求道者”とは、文字通り”道”を求める者」
「そしてその道とは、”人の救済”です」(李牧)
「我らの考える”愛”を求道者は持ち合わせませんよ」
「人の”情”を否定したのが求道者」(李牧)
「彼らにはただ、道があるのみ」
「龐煖には武神への”道”があるだけです」(李牧)
「龐煖が人の代表ならば、彼(信)も…いや彼らも」
「人の代表です」(李牧)
「私が龐煖の道を答えに導く者」
「そして、信はその答えを持つ者」(李牧)
58巻
「あれが龐煖の対極にある力……龐煖が理解できない力です」(李牧)
「……個で、武の結晶となった龐煖とは真逆…」
「関わる人間達の思いを紡いで束にして戦う力です」(李牧)
「分かってる」
「みんなが…力を貸してくれてるのはちゃんと分かってるぜ、漂」(信)
「でも龐煖にはそれがねェ」
「それがねェから龐煖の刃は…痛ェだけで重くねェんだ」(信)
「蕞で戦った時と変わってねェ」
「龐煖、お前の刃は重くねェんだよ」(信)
「何度も何度も同じことを」
「それがそもそもの誤りだと」(龐煖)
「その連なりこそが人を人に縛りつける鎖」
「その暗き鎖を打ち砕くのが我が刃」(龐煖)
「その矛盾こそが、龐煖につきつけられた”答え”」(李牧)
「人を上の存在に引き上げるべく超越者たらんとその力を天に示す龐煖が」
「正に人の力を体現する者達に勝てぬという現実」(李牧)
「つまりそれは…誰がどう足掻こうが人が人を越える存在には成り得ぬ」
「所詮は人は人でしかないという天からの残酷な”答え”です」(李牧)
「大丈夫、ちゃんと聞こえてるぜ」
「漂…ああ、分かってる」(信)
「お前達だけじゃない」
「俺には仲間が…俺には生きてる仲間が大勢いる」
「大勢いるんだよ、龐煖」(信)
「なぜだ、なぜこんなことが起こる……」
「お前は…お前達はなぜ我が刃に抗える……」
「道を極めし我が刃に…なぜ」(龐煖)
「道が……間違っていたとでも言うのか……」
「いや……そもそも道そのものが無かったのでは」(龐煖)
「人にそんな道など」(龐煖)
「いや、そんなことはない」
「道が無いなど、そんなことは断じてない」(龐煖)
「早く起きないと、全部終わっちゃうよ?」
「飛信隊も、信の夢も」(河了貂)
「だ…だって…なってないじゃん…」
「まだ天下の大将軍になってないじゃん、信っ」(河了貂)
「どけ、河了貂」
「どいてろ…私が…助ける…!」(羌瘣)
「(寿命を半分?) そんなの即決だ、全部やる」(羌瘣)
「どうしても死なせたくない信を、私の命全部やるから」
「あいつを助けに行かせてくれ」(羌瘣)
「覚えてないのか」
「……別に、大したことはしてない」(羌瘣)
「準備は出来たか」
「行くぞ、鄴へ」(王翦)
「李牧と俺の軍略はほぼ互角であったと見る」
「何がどう大きく勝ったというものはない」(王翦)
「むしろ先に両腕・亜光と麻鉱を失った戦局を見ると」
「鋭さは奴の方が一枚上手であった」(王翦)
「手駒の差だ」(王翦)
「若き三人の駒が台頭し軍の力は失墜するどころか」
「結果神がかった粘りと強さを見せた」(王翦)
「あの三人の戦いぶりが、李牧の描いた戦いの絵を大きく狂わせたことは間違いない」(王翦)
「(遅かった?) やはり、そう容易い相手ではなかった」(王翦)
59巻
「王都本軍が動くならそもそもこうはなっておらぬ」
「我らの王はクソだ」(扈輒)
「(李牧様が斬首になる?) 我らの王はどこまで愚かなのか」(舜水樹)
「李牧殿を救わねばならぬ」
「あの方を失えば、趙は終わるぞ」(扈輒)
「王を殺してでも李牧様を助ける」(舜水樹)
「将軍になる前にお前は姓を持つ必要がある」
「よって姓を与えるから何がいいか考えろ、信」(嬴政)
「そっか、漂は姓をもらってたのか」
「へへへ、じゃ──俺も李信にする」(李信)
「(犠牲は)たくさん出たよ、大切な仲間を大勢失った」
「だから……立ち止まらず前に進まないと!」(河了貂)
「急な大移住が不安と言っておきながら、軍隊の軍師としての考えは…全く別…」
「李牧が欠けゴタついている趙には、今こそ攻め刻(どき)だ」(河了貂)
「……俺は(死罪に)なってほしくねー」
「俺は王騎将軍を倒した李牧をこの手で討ちてェ」(李信)
「李牧を討って、天下の大将軍になるんだ!」(李信)
「李牧がこのまま死ねば、恐らくこっちは数万の兵の命が救われる」
「わかってるなら、そんなことを軽々しく声を大にして言うな」(蒙恬)
「俺だって李牧には敬服しているよ、信」
「今この中華で李牧は誰より国のために戦っている」(蒙恬)
「それでもしこのまま死罪となれば…あまりにもかわいそうな人だ」(蒙恬)
「舜水樹…私は中の小隊(決死隊)に入れてくれないか…」
「私が李牧様を救い出す…何があっても私が…」(カイネ)
「手足を失っても、腸(はらわた)を引きずってでも私が…」
「全てをかけて私が李牧様を救い出す!」(カイネ)
「とにかく生き延びるのです」
「嘉様が死ねばこの国の光も消えてしまいます」
「どうか再起の日が来るまで何としても……」(李牧)
「それまで我々が守り抜きます故、太子はお気持ちを強く……」(李牧)
「何でだっ」
「こんなのおかしいだろ、趙人同士で…」(カイネ)
「しかも、よりによって李牧様に刃を向けるなんて……っかしいだろ」
「こんなのおかしいだろ」(カイネ)
「こんな時期にこの国は…私達は一体何をしているのか…」(李牧)
「……さすがに、ちょっと疲れましたね」(李牧)
「カイネ、もう少しだけそこに居てくれませんか」(李牧)
「……も…もちろんです」
「カイネは……李牧様の側にずっと居ます」
「何があってもずっと…ずっと側に居ますよ」(カイネ)
60巻
「やばいやばい」
「あ、あんなに落ち込まれた李牧様を初めて見たから」
「つ…つらすぎてよく分からなくなって…」(カイネ)
「つい…つい変な感じで抱きついてしまったー!!」(カイネ)
「私は何か越えてはならない一線を越えたのでは…」(カイネ)
「き、気のせいか?」
「てかあの場にもっと居たかった」
「なぜ飛び出した、私」(カイネ)
「くそォ、私の臆病者ォ」(カイネ)
「消去法で逃げるのではありません」
「秦軍に打ち勝ち、この趙を亡国の危機から救うには、必ず我々の力が必要です」(李牧)
「私が軍総司令に戻るまでの間、この軍は雌伏するのです」(李牧)
「今の何倍もの力になって復帰できるよう、ここから立て直していきますよ!」(李牧)
「話は分かった、肆氏…」
「だがまずは俺が会ってこよう」
「直接会って話してくる…呂不韋と」(嬴政)
「お前は変わってないな、呂不韋」
「あの時と同じ、蘄年宮で俺に負けを認めたままの目をしている」(嬴政)
「ああ、俺はその目を確かめるために足を運んだ」(嬴政)
「終わったと思っても終わってない」
「かつての内乱の平定ですら、思った以上に難しいということです」(呂不韋)
「これが”中華”となれば、やはり想像を絶しますぞ」(呂不韋)
「性懲りもなく反乱の徒が湧いて集まる原因は私にではなく…」
「あなたに問題があるのです、大王」(呂不韋)
「あなたは優しすぎるのです、大王」(呂不韋)
「しかし、本当に覚えておいて下され」
「その優しさは大王様の武器でもあるが、先々唯一の弱点と成り得ますぞ」(呂不韋)
「夢々、お忘れにならぬように」
「これが呂不韋の最初で最後の進言です」(呂不韋)
「今も人の正体は”光”だと信じていますか?」
「そうですか……では心からご武運を祈っております」(呂不韋)
「私はこの河南の外に出れば死罪となるため叶いませんが」
「惜しむらくはあなた様の中華統一の様」
「そして作られるであろう新世界をこの両の目で見て回りたかった」(呂不韋)
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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