マンガ「何も知らないけど、キミが好き。」小田巻愛理(おだまきあいり)の名言・台詞をまとめていきます。
何も知らないけど、キミが好き。
1巻
私には今、好きな人が居ます。
『おはよう』も『こんにちわ』も、それこそ『好きだ』という事も、
本当のキミに直接言う事は叶わないけれど──…。
…そう言えば、「好き」と「推し」ってどう違うんだろう?
──毎日、毎日食べる物が無かったりする訳じゃない。
毎日誰かに殴られたり、蹴られたり、そんな特別辛い事がある訳じゃない。
でも、毎日特別良い事がある訳でもない。
毎日少しずつ緩く、自分の中の何かが死んでいってる感じがする。
…でも、そんなのはこの世で私だけじゃない。
大体の負の感情を正しく消す方法は、無難に生きようと思えば取れない手段が多いから。
だから皆「苦しみ」を「快楽(好き)」という感情で相殺しようとする。
「世の中、私を分かれ~~!!!」
「イヤです」
「『実写化』なんて全部ゴミです!!」
「『劣化』です!!!!」
「…私もオタ歴長いんで…好きだった作品が実写映画化とか、そりゃした事ありますよ?」
「でも…漫画の実写化なんて、悉くアレじゃないですか?」
この世は決まった空間で人の目を気にして空気を読んで「好き」を出す人が多くて、
それが所謂「普通」なんだと思う。
でも「好き」を病的なまでに隠さない人達も居る。
…見た目だけなら似た人なんていくらでも引っ張ってこれるでしょ。
私の中の地久くんと、この人が考えて演じる地久くんが合致する訳なんて無い。
大体の負の感情を正しく消す方法は、無難に生きようと思えば中々取れない手段が多いから。
だから皆「好き(苦しみ)」を「推し(快楽)」という感情で相殺している?
──『私』もその一人、『地久くん』に出会ったその日から。
確かに我ながら「掌返しヤバ女」で返す言葉も無い…!!!
…別に誰から何て言われてもまぁいいか。
…「今」楽しくなれればそれで良い。
ただでさえ面倒臭い事の方が多すぎるこの世の中では、
「今を好きに生きる事」にどんな事よりも価値がある。
そこに「後悔」なんて生まれる訳が無い──…。
2次元は「平面」の領域、3次元は「立体」の領域。
…だったら2.5次元は? 「錯覚」の領域…とか?
あ~色々と落ち着け私!!
あれは地久くんじゃなくて、沖上創平さんっていう普通の男の人だよ!
地久くんを演じるまでは興味すら無かった私にとっては普通の人!!
そう「普通」。中身はきっとその辺の男と何ら変わらない普通の男の人──…。
大体観劇するのを「会いに行く」って違和感あるな…。
「見に行く」の間違いでしょ。
どんなに身近な存在に錯覚させても、本当は近くになんか居ない。
好きって思ったって手を伸ばしても届かない場所に居る。
近づく術なんて無い。
…もしもこの時まで私がそう思って、無意識に自分の中の「何か」を止めていたのなら。
一度でも全てが覆された後、新たな「錯覚」が始まる事は簡単な事だった。
「2次元って私にとって都合が良かったんだ」
「自由に好きなだけ好きになれて、私に何もしてこないし言ってこないから」
「…でもその境界線が曖昧になって…どんどん気持ちを混同してる」
「私はちゃんと人を好きになれないんだよ」
「何も知らない人の事を勝手に理想化して、自分にはこの人しか居ないって気分になる」
「身近に居る異性(オトコ)なんて目に入らない」
「…私はどこで間違えて──」
…私がか細い糸を手繰り寄せるまで、沖上くんがそういう人間でありますように。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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