マンガ「違国日記(いこくにっき)」の名言・台詞をまとめていきます。
違国日記
1巻
「あの日、あのひとは群をはぐれた狼のような目で、わたしの天涯孤独の運命を退けた」(田汲朝)
「だってわたしたちも言っても○○腐ってくる年じゃないですかー! いや喩えですけど女として死んでくるっていうか!!」(醍醐奈々)
「『死んでくる』ね……」(高代槙生)
「おはよう、おかえり」
「槙生ちゃん、仕事入り込んでるときちがう国にいるもん」(朝)
「槙生ちゃんの叩くキーボードの音。たまに迷うように止まって、たまに殺すようにたぶん消去を連打する。紙をめくる音と深いため息」
「おざなりに消された電気と、あけっぱなしのカーテンから入る遠くのコンビニの明るさ。枕元の本の山の隙間で眠る、わたしの好きな夜」
「ちがう国の女王の王座のかたすみで眠る」(朝)
「(両親が死んで)……悲しい?」
「……わからない? ……そうか、べつにへんじゃない。悲しくなるときがきたらそのとき悲しめばいい……」(槙生)
「(姉が死んでも)……嘆かわしいことに、全く悲しくない……わたしは姉を嫌いだったから」
「……あなたを気の毒だと思うぶん……それが悲しい……」(槙生)
「……どうだろう、へんかも知れない」
「でもあなたの感じ方はあなただけのもので誰にも責める権利はない」(槙生)
「日記を……つけはじめるといいかも知れない」
「この先、誰があなたに何を言って……誰が何を言わなかったか。あなたが今……何を感じて、何を感じないのか」
「たとえ二度と開かなくても、いつか悲しくなったとき、それがあなたの灯台になる」(槙生)
「日記なんてアサガオや夏休みのしかやったことがないと言ったら、『アサガオの観察日記なんか、大人になってからやった方が楽しいに決まってる』と彼女は言った」(朝)
「あなたは、15歳の子供は、こんな醜悪な場にふさわしくない。少なくともわたしはそれを知っている。もっと美しいものを受けるに値する」(槙生)
「わたしは大体不機嫌だし、あなたを愛せるかどうかはわからない。でも、わたしは決してあなたを踏みにじらない」
「それでよければ明日も明後日も、ずっとうちに帰ってきなさい。たらいまわしはなしだ」(槙生)
「日記は、今書きたいことを書けばいい。書きたくないことは書かなくていい。ほんとうのことを書く必要もない」
「別に誰にも怒られないし、書いていて苦しいことをわざわざ書くことはない」(槙生)
「なんか書こうと思ったんだけど……なんか」
「ほつーん・ぽかーんとしちゃって、何を書きたかったのか……」(朝)
「……うん……わかるよ。『ぽつーん』は、きっと『孤独』だね」(槙生)
「『最近どう』って? そのお友達はご両親のことは知ってんの?」
「あ、知ってんのか、優しーね」
「だってほら……すごく言葉を選んでくれた感じがする」
「『元気?』『大丈夫?』『どうなった?』……いかにも心配そうに聞くのも、なんでもないふうに連絡するのも難しい」
「『最近どう?』って……その全部をがんばって詰め込んでくれたみたいな……そんな感じがする」(槙生)
「……きみさ、人生かわるね。エポックだ、尊敬するよ」(奈々)
「お互いダメなときは言って……協力してやっていこう」
「あ、でも……わたしは落ち込みやすいクズなので……圧は弱めで」(槙生)
「あんま売れてないんだよね、これ。かわいそうだけど」
「(続編出ないと)せっかくいるのに書かれないキャラクターが……って」(槙生)
「怖いよ今、人生最大級に怖い」
「15歳みたいな柔らかい年頃、きっとわたしのうかつな一言で人生が変えられてしまう」(槙生)
2巻
「持ち主がいないからって、捨てなきゃいけないことはない」(槙生)
「(人のいない家が)……がらんとして見えるのは、たぶん先入観だ」(槙生)
「(制服は)卒業式の翌日に捨てたよ」
「だってもう使わないでしょ……」(槙生)
「来るはずだった『来週』」
「……しんどいな。(事故死は)世界から忽然と存在が消える」(槙生)
「……あたし、おかーさんのこと現在形で話してるね。へんなの」(朝)
「続いている。それを強引に断ち切る必要はない」(槙生)
「みんなに知らせる必要ありましたか」
「そんなの……みんなもうあたしのことを、あたしじゃなくて『親が死んだ子』ってしか思わない!!」
「ふつうで卒業式に出たかったのに!!」(朝)
「朝、わるいけどこの家には一人になれる場所はない」
「わたしはあなたに何かあったんじゃないかと思ってぞっとしたし、あなたとわたしの間の感情には関係なく、あなたを気遣う責任がある」
「どうした」(槙生)
「……帰り道……帰り道が思い出せなく……」(朝)
「ダイゴとは……だから23年? 友達だけど……ケンカしたことないね、そういえば」
「ケンカっていうのは基本的に社交的な人間のするものでしょ。あいつもあれでいて外向きではないからね、本来」(槙生)
「……朝、卒業式はいいよ。べつに形式的なものだし。ただそれはあなたが後悔しなければの話で……ただ友達はね」
「学生時代の友人が一生ものとは言わない。大人になってからの方がかえって気の合う友達もできた。でもダイゴとかは……なんだろうな……」
「お互いを10なん歳から知っている人間がいてくれることは、ときどきすごく必要だった。わたしにはね……他ではかえがきかない」(槙生)
「卒業式の日にね、高校の。ダイゴが手紙をくれたんだよ。手紙って言ってもノートの切れ端の」(槙生)
『6年間 きみがいなかったら私は息ができなかった ありがとう これからもよろしく だいご』
「(私は)『生きていていいんだ』と思ったよ。大げさじゃなくね」(槙生)
「でもなあ、母は毎日おれの弁当作ってくれてそれはすごくありがたかったけど、おれを育てるってことと愛情とは、すごく別のところにあった気がするんだよな」
「彼女は自分が『完璧』と思うものをおれに与えていれば、おれが彼女の望む『完璧な』息子になると多分どっかで思ってた」(笠町信吾)
「……なんで、お母さんのこと嫌いなの?」(朝)
「……あなたには話さない。『子供だから』『悪気がないから』何を訊いてもいいとは思わない。この話はあなたとはしない、いいね」(槙生)
「槙生の人数の数え方『1、2、3、4、いっぱい』だもんね?」(コトコ)
「ちがう、『1、いっぱい』」(槙生)
「結婚するまでさあ、自分が結婚に向いてないなんて思わなかったの。皆してるし、自分にもできると思い込んでた。そしたら違ったんだけどさ」
「やってみて初めてわかることってあるじゃん」
「思いもよらないことがやってみたら向いてたってのもあるよねっていうこと」(もつ)
「子育てだって思うとしんどいしきみにはあんまり向かないかもだけど、でも槙生にできる違う立場があると思うし、そしたらきっといいんだよ、愛せなくっても」(もつ)
3巻
「ふーん、いいじゃん」
「だって……『きちんと目立つ』って努力の上だけに成り立つことでしょ。スポーツ選手とか歌うたいとか、ああいう人たちは目立ちたがりで負けず嫌いじゃないと」(槙生)
「バンド……は……お母さんが嫌がってたから(しない)……」(朝)
「……いやあ……『もう(母親)いないじゃん』と思ってね」
「……ま、いたところであなたの人生だけどね」(槙生)
「(朝の友達が来て)……『私の家』ではなくなってしまった」
「やばい。超、超超超超ひとりになりたい、苦しい。どうしてわたしはこんなに世界と繋がるのがうまくないんだろう」(槙生)
「お手土産はね……えーと……遠慮とかじゃなくて、ない方がありがたいです。有り体に言うとめんどくさいので」(槙生)
「あの頃(15歳の)わたしたちの孤独はそれぞれかたちが違っていて、わたしだけがひとりで、わたしだけが誰からも愛されなく、わたしだけがほんとうの恋を知らず」
「わたしだけが、と、わたしたちの多分誰もが思っていた」(槙生)
「……朝、あなたがわたしの息苦しさを理解しないのと同じようにわたしもあなたのさみしさは理解できない。それはあなたとわたしが別の人間だから」(槙生)
「……ないがしろにされたと感じたなら悪かった。だから……歩み寄ろう」
「そう、わかり合えないから」(槙生)
「砂漠のオアシスの水はわたしをどんなに慰めても、わたしの体とは決して融け合わないのだった。わたしはそれを知らなかった」(朝)
「この夜は久しぶりの、たぶん両親をなくして以来はじめてのおだやかな、いうなれば幸せな夜だったように思う」
「わたしだけが知らない国にいるのだ、というような心地で眠らないのは久々だった」(朝)
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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